5-2 サウナーな女
「ちゃんとサウナもあるじゃない」
化粧を落とし、体も洗った瑠美はサウナに直行した。
(これで準備よし!初めは最低八分)
瑠美は無類のサウナ好き、いわゆるサウナーだった。
サウナの中段に座り、別に見たくもないテレビ画面に目をやっていると、赤い服を着た店員が入ってきた。見た目の年齢は自分と同じくらいで、長い髪を後ろで束ねた細身の女性だった。
その店員は、瑠美の近くに来ると、笑顔で話しかけてきた。
「お客様、本日はお食事処のドリンク一杯無料だそうですよ。ぜひ寄ってみてくださいね」
こんな喉カラカラのサウナの中で、無料ドリンクの話を聞いて、行かない人間がいるだろうか。
風呂から上がった瑠美はお食事処三途砂に直行した。
「グレーフフレーツジュースです」
ジュースを持ってきたのは、先程の店員だった。
「私、お客様のお悩みを担当いたします梢女と申します。こちらに座ってもよろしいでしょうか」
瑠美がよく分からないまま頷くと、女性は一礼してから、瑠美の前に腰かけた。
「お客様、サウナはいかがでした?」
(なんだ。相談ってただのお風呂のアンケート?大げさね)
「ちょうどいい温度でしたよ。綺麗でしたし」
「そうですか。それではリラックスしていただけたのですね」
「ええー、まあ……」
「ではお話いただけますか?お客様のお悩みを」




