四話 竜種とは
今日は魔物の勉強だ。魔物は大きく三種類に分けられるらしい。魔法と同じで下級、中級、上級だ。火、土、水、風の四つが下級。雷、氷、毒の三つが中級。暗黒、妖精の二つが上級。下級の魔物がほとんどで中級、上級は滅多に出会えないんだと。強いのなら出会いたくはないな。
「先生、ルヴィ…竜種は?」
「竜種はどれにも属していません。弱いので下級以下でしょうね。滅多に出会えませんが。」
何故、竜種は弱いと言われるのだろう。しかも下級以下とか最弱と言っているようなものじゃないか。竜種って最強のイメージがあるのに。
「魔物は進化するのですよね?どの属性にでもなれるということではないでしょうか?」
ものは考えようだな。シヴィ、良いこと言った!
「一理あります。稀に下級の魔物が中級、上級に進化することはあります。ですが、原則魔物は今の属性の中で進化します。」
「可能性はあるということですね。」
「そうですが、竜種が進化したという文献はどこにもありません。」
「竜種の文献にはどういうことが書かれているのですか?」
「弱いが、賢く隠れて生活している。弱いのに倒すと多くの経験を得られる。というような感じで、文献には、他の魔物と比べると圧倒的に少ない情報しか載っていません。」
いや、少な過ぎだろう。絶対、王家とかみたいなお偉いさんが何か隠してる。というより、倒すと多くの経験を得るとか、弱いなら良い的じゃないか!?
「経験とは何ですか?」
シヴィは怯える俺を撫でながら聞いた。
「魔物を倒した時に得られるもので、言い換えれば、自分の努力を数値化したようなものですね。上級魔法にステータスと鑑定がありますが、ステータスは自分の、鑑定は見ている相手のものの確認が出来ます。」
ステータスも鑑定もあったのか。この世界の人間には、イメージするの難しくないか?




