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最強竜種に転せ...竜種が最弱!?  作者: 林十-りんと-
第四章 エルフ戦
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三十四話 エルフ捕獲

 シヴィにエルフが居たことを念話で伝えると、捕獲指示が出た。倒さずに捕獲する方法…眠らせるのが良いかな。俺はエルフ達に近付いた。

「お兄さん達何してるの?」

「子どもには用はない。」

 そんなに童顔か?まぁ、良いや。

「そんなつれないこと言わないでよ。」

 俺は一人のエルフの上着を掴んだ。

「邪魔だ。私達は忙しいんだ。他所に行け。」

「優しくない人は嫌いだなぁ。」

 眠れ。笑顔で言った後、そう念じた。するとあら不思議。エルフ全員が眠った。他にも居たらしい。少し離れた場所で同時に人が倒れる音がした。驚く住民達。

「酷いこと言うからこうなるんだよ。」

 眠ったエルフ達の前に立つ俺は住民に聞こえるように言った。そうして、エルフ全員を回収して、ホーリープリズンに入れて城まで戻った。城門にはシヴィとクロノアが迎えにきてくれていた。一人では出れたけど、一人では入れないからかもしれない。

「ただいま!捕まえてきたよ!」

 衛兵が俺を睨む。

「倒し…眠ってるね。…クロノア殿下、問題ありません。」

 驚きかけて安心したシヴィは、クロノアに報告した。

「ルヴィリカ、魔力を封じることは出来るか?」

「出来るよ。…はい、完了。」

 また、衛兵に睨まれたが無視する俺。ロックでエルフ全員の魔力を封じた。エルフの手首には光の手錠のようなものが付いた。

「父上の所に行こうか。」



~シルヴィ視点~


『シヴィ、エルフ見つけた。』

 俺の心配を余所に城下町に出掛けたルヴィから突然、念話が届いた。警備を強化していたはずなのに、どうやって入国したんだろう。

「クロノア様、エルフが城下町に居るそうです。」

「ルヴィリカか。この国にお前達がいることはいずれわかることだ。今、捕らえて、入国理由を吐かせた方が良いだろう。」

 泳がせて、城に侵入されても良くない。これが最善かな。

「そうですね。伝えます。」

『ルヴィ、捕まえること出来る?』

『楽勝!』

 倒して捕まえようとしてる?

『倒したら駄目だよ。人間でエルフに勝てる者は少ないんだ。』

『わかった。』

 大丈夫かな。

「大丈夫だろ。あいつは妖精フェアリーだ。それに賢い。工夫ぐらいするだろう。城門まで迎えに行こうか。」

 口に出てたかな。クロノア様に気を遣わせてしまった。

「そうですね。」

 そうして俺達はルヴィを迎えに城門まで行ったんだ。

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