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最強竜種に転せ...竜種が最弱!?  作者: 林十-りんと-
第三章 冒険
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二十五話 猿の群れ

 俺は転移で、またあの洞窟、ガイスの迷宮の入口に来ていた。といっても、これが正式な入口とは思えないんだけどな。

 迷宮に入るとあの空間には何もなかった。そう、あの蜘蛛の死体がなかったんだ。警戒しつつ辺りを見渡すも何も居ない。地面に近付くと、引きずられた跡があった。その先は入口の向かい側の道だった。道は他にない。その道を進んでいく。


 進んだ先で見たもの、それは食事中の猿の群れ。俺が倒した蜘蛛を食べている。皆尻尾がピンと上に伸びている。尾長猿だ。鑑定をしてみた。一体を除いて、アースマカク、8/20、1722/1722、5103/5103。そして、残る一体は、ポイズンマカク、10/30、5327/5327、26130/26130。群れと言っても五体の群れ。鑑定をした時点で群れのボスであろうポイズンマカクには気付かれている。初級四体に中級一体。行けるか?


 食事を終えたマカク達が俺に向かってきた。走りながら、尻尾でストーンキャノンを俺に向けてどんどん放ってくる。どんだけ器用なんだよ!避ける、かする、避ける、かするの繰り返し。かすり傷が増えていく。確か猿って頭良いよな。そんな中、ポイズンマカクの尻尾が俺に当たりそうになった。危なかった。毒とか麻痺とかは避けたい。一気に倒せるかな。シャイニングバースト!

 アースマカクは全員倒れた。だが、ポイズンマカクだけはピンピンしている。何故か。アースマカク全員が壁になって護ったからだ。ポイズンマカクが怒り始めた。やばいかも。殺られる前に殺る!ホーリーアロー!早い!五発連続で放ったのに全部避けられた。噛みつかれる!俺は瞬時に結界を張った。そのままスパーク!

 倒れてはいないが、麻痺して地面に落ちていった。動きの鈍くなったポイズンマカクに俺はホーリーアローを放った。胴体を貫いたが、それでも威嚇を止めない。ホーリーアローを放ち続ける。十発くらいで漸く倒れた。


 このままは良くないよな。倒して、放っておくのは。蜘蛛も放っておくべきじゃなかったな。マカク達は食べてたけど、食べる気にはなれない。それなら、火葬だな。ファイアボールで骨もなくなるまで見届けた。

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