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最強竜種に転せ...竜種が最弱!?  作者: 林十-りんと-
第三章 冒険
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二十四話 二度目の約束

「あんなに傷だらけで帰ってくるとは思わなかった。」

 昼頃に目が覚めると休日らしいシヴィに不安そうに言われた。そういえば身体が綺麗になってる。

「身体、シヴィが綺麗にしてくれたのか?…ありがとう。」

 シヴィが頷いた。

「どこまで行ったの?どうしてそんなに強くなりたいの?」

 泣いてはないけど、泣きそうな顔だ。

「学院の実習で行った森を抜けて、海を越えた所にある洞窟まで行った。俺は、何かあった時の為にシヴィを護れる力が欲しい。」

「…スワの森の向こう側…ガイスの海とガイスの迷宮かな。あそこは強い魔物が多いはず。下手したら死ぬんだよ?そこまでしてルヴィに護ってもらいたいとは思わない。一緒に居てほしいよ。」

 だから、中級の魔物が居たんだ。

「俺は上級の魔物に進化したんだよ?そんな簡単には死ぬ気はないよ。」

「じゃあ、何で傷だらけで帰ってきたの?」

 珍しくシヴィが怒っている。あれだけ滅茶苦茶な戦いをしたんだ。傷だらけでない方がおかしい。

「それは…魔物らしい戦い方を知らなかったから。」

「本当に?相手が強かったんじゃないの?中級の魔物だったとか。」

 俺はビクッとしてしまった。図星だ。

「そうなんだね。もうそこには行かないで。お願い。」

 不安そうに言うシヴィ。お願い…約束として縛ろうとはしないんだな。契約の縛りに限っては使ったことがない。

「それは出来ないよ。ここら辺の魔物だと倒し尽くさないと、レベルが上がらないんだ。それは良くないことだよ。」

「自分で訓練すれば…」

 自信なさげに言った。シヴィもわかっているのだろう。

「それこそ中々上がらないよ。」

「それなら、危ないと思ったら、絶対に帰ってくること!死んだら駄目だからね。」

 これも約束だ。シヴィらしいや。

「わかった。」

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