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偶然の出会い1
*
暗い洞窟を進むとそこには今までの道幅からは考えられない程の広さを持った場所にたどり着いた。
「広いな……」
単純な感想が慧覚の口からもれる。
確かに、異様な広さだったがそれが様になっていた。
「う、うあううう、うう、」
また、呻き声が聞こえてきた。
「近いね……」
僕はもう数メートルしかその声から距離がないのを感じ、身構えた。しかし、辺りは暗くその声の正体を知るのは難しく思えた。……だが、
「これでどうだっ」
ーピカッ
一瞬にして、目の前が明るくなった。
それは、慧覚が持っていた懐中電灯のおかげであった。
しかし、それと同時に見てはいけないものが……いや、見たくなかったものが目に飛び込んできた。
それは……