表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

ある日の二人

作者: 蒼竜

先輩と後輩の会話。

今日も朝8時から仕事だ。


作業着に着替えて体操して朝礼して


仕事をする。


そう、私は現場作業員。


車の部品を作る会社だ。


この会社で働きはじめて早5年。


手慣れたものである。


初めの頃は女だし、バカにされないようにがむしゃらに働いた。


それが恐ろしい事態を起こした。


やる気があると思われ、一番忙しい部署に押し込まれた。


今日も先輩と愚痴りながら仕事に勤しむ。



*********


「先輩、実は私今日のノルマもう終わりつつあるんですよ。」


「うん。で?」


「今日は定時で帰れるかなって希望が出てきたとこなんですよ。」


「へー。」


「なのに…なのに!!」


「…、」


「追加のノルマがやってきました。先輩、道連れです。」


「なんでだよ!やだよ!俺も今日は定時で上がれる工程なんだよ。」


「かわいい後輩がお願いしてるんだから、そこは「君と一緒に仕事が出来て嬉しいよ!ハート」って付けて言うところですよ。」


「言わないよ。俺のキャラじゃないし。ってか帰るし。」


「他の部署の人から、クールでイケメンとか言われて調子乗っちゃってるやつですか?なんですかキャラって!作ってるんですか?意味わかんないです。だから仕事手伝えや。」


「いやいや、そもそもなんで俺が手伝う前提?君がもらっちゃったんでしょ?いつもみたいにニコニコして。「お任せください!ハート」って感じで言っちゃったんでしょ?頑張れや。」



「…先輩。この前新作のアイス食べたいって言ってましたよね?2種類。」


「…手を打とう。どれ、半分渡しなさい。」


「あとで売店で買っておきます。一緒に食べましょうね。」


「やだよ。一人で全部食べるし。」


先輩、殴っていいですか?

そんな言葉は胸にしまって、今日もノルマと戦い中。

結局この後二人で仲良く食べた。

でも決して付き合ってはいない。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ