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シーンNo.6
■二月十四日 放課後 岩国総合高校 二年一組〈シーンNO.6〉
【SE】放課後のチャイム音
【SE】ガヤガヤ音(シーンが終わるまで継続。放課後のホームルーム前の
教室の雰囲気を出すため)
ネオ 「それじゃあね、実緒」
実緒 「うん、また明日!」
優太 「じゃあな」
ネオ 「(優太をじっと見つめて)む……」
優太 「ん? 俺の顔に何かついてんのか?」
ネオ 「(嬉しいけど素直になれず、ツンとした態度で)べっつに。わたしはね,
実緒だけに言ったの。勝手に入ってこないでくれる。(実緒に向かって)じゃあね!」
実緒 「う、うん!」
【SE】走る音。
優太 「(ネオが視界から外れて)冷たいヤツだなあ」
実緒 「違うよ。ネオちゃんが素直じゃないだけだよ」
優太 「そうかあ?」
実緒 「自分じゃない自分を受け入れるのは、なかなか難しいものよ」
優太 「(わけがわからず)お、おう」
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