表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
カトゥオール シアンティフク  作者: 双鶴


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

7/7

エピローグ 四重奏の余韻

江の島の展望灯台から見下ろす海は、夕焼けに染まっていた。

空はオレンジと群青のグラデーション。波は静かに岸を撫で、風は優しく髪を揺らす。

4人は並んでベンチに座っていた。言葉は少なかった。旅の終わりが近づいていることを、誰もが感じていた。


「結局、バズったのは結菜の撮った写真だったな」


湊斗がスマホを見ながら言う。画面には、岩屋洞窟の入り口で4人が並んで笑っている写真。

コメント欄には、「科学部、いいね」「青春って感じ」「月と海、ロマンある」といった言葉が並んでいた。


「科学部カルテット、ビジュアル担当が強すぎる」


「俺ら、科学で勝負してたはずなんだけどな」


陽翔が笑う。


「でもさ、今日の旅、なんか…音楽みたいだったな」


「音楽?」


大翔が首をかしげる。


「それぞれ違う音だけど、重なって、ひとつの曲になる感じ。強い音も、静かな音も、全部必要で」


湊斗がうなずいた。


「四重奏、か。Quatuor Scientifique」


結菜が微笑んだ。


「科学って、ひとりでやるものじゃない。誰かと一緒に見て、感じて、伝えることで、もっと面白くなる」


陽翔が空を見上げた。月はまだ見えない。でも、そこにある。


「見えないけど、確かにある。風も、引力も、友情も」


「それ、ちょっとエモすぎない?」


「旅の終わりは、エモくていいんだよ」


4人の笑い声が、潮騒に溶けていった。


「次の夏も、科学で世界を見に行こう」


湊斗の言葉に、誰もがうなずいた。


科学部カルテットの旅は、まだ続く。

見えないけれど、確かにあるものを探して。

感じて、伝えて、重ねていく四重奏の音。


※この作品はフィクションです。現実には全く即していません。念の為。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ