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プロローグ 科学部カルテット、鎌倉へ
※この作品は完全にフィクションです。現実には全く即していません。念の為。
夏の朝、鎌倉駅前。
セミの声が遠くで鳴いている。空はすでに真っ白に光っていた。
4人の高校生が、自転車を並べて立っていた。
湊斗、陽翔、大翔、結菜。科学部のカルテット。
それぞれ違う音色を持つ4人が、今日だけは同じ旋律を奏でる。
「科学部の夏旅、始動だな」
湊斗がスマホを掲げる。
その画面には、今日のルートと、5つの科学テーマが並んでいた。
「偏光、反響、膨張、風力、潮汐。鎌倉で科学を感じるぞ」
「感じるって、実験するってこと?」
陽翔が笑う。
「実験して、感じて、伝える。それが科学部流」
結菜が自転車のペダルに足をかけた。
「はいはい、男子3人、今日も元気ね。じゃあ、行こう。科学で世界を見に行こう」




