第2章: 俺の下着改革が闇と妹でカオスになるなんて!
部室での試作品作りと新たな波乱
部室での初活動が始まってから、俺たちは試作品の素材選びを進めていた。麗華の無茶ぶりで「セクシー下着の試作品作り」を命じられた俺、佐藤悠斗は、すでに心が折れそうだった。部室の埃っぽい匂いと、布の新しい匂いが混ざり合い、なんだか頭がクラクラしてくる。
麗華が真剣な顔で布を広げる。彼女のフローラルなシャンプーの香りが、部室の空気と混ざって、妙な雰囲気を醸し出している。愛梨はピンクのサテン生地を手に持ったまま、ニヤニヤしながら俺をからかう。彼女のバニラ系の香水が、部室に甘い空気を漂わせる。美咲は白いコットン生地を手に、恥ずかしそうに俺の隣に立っている。彼女の石鹸の清潔な匂いが、俺の汗臭い匂いと混ざって、なんだか落ち着く。
「佐藤、この白いコットンで試作品を作れ! 美咲がサポートするから、3日以内に完成させろ!」
「3日以内!? 俺、裁縫なんてやったことないぞ! てか、セクシー下着って何だよ! 具体的にどんなデザインなんだ!」
「ふむ、いい質問だ。セクシーとはつまり、秩序と美しさが調和したものだ! 例えば、フリル付きで、ちょっと透ける素材を使って……」
「透ける素材!? 風紀委員長がそんなこと言っていいのか!? それ、風紀乱れるだろ!」
「黙れ、下僕! 私の言う通りにすればいい!」
麗華が顔を赤くして言い返す。彼女の白い肌が、夕陽の光でさらに輝いて見える。普段は厳格な彼女だけど、下着の話になると妙に熱が入るんだよな。もしかして、実は下着フェチなんじゃないか? いやいや、そんなわけないか……。
そこへ、愛梨がニヤニヤしながら絡んできた。
「ねえ、佐藤、あたしが試着モデルになってあげよっか? あたし、ノーパンだからすぐ履けるよ?」
「やめてくれ! ノーパンって言うな! 俺の精神が持たない!」
「ふーん、でもさ、あたしがノーパンなの見て、顔赤くしてたよね? 佐藤って、意外とスケベだよね?」
「スケベじゃねえ! お前がノーパンなのが悪いんだろ!」
愛梨がクスクス笑う。彼女の小麦色の肌が、夕陽の光でほんのりオレンジに染まる。彼女のバニラ系の香水が、部室の埃っぽい匂いと混ざって、甘い空気を漂わせる。彼女って、いつもこんな挑発的な態度だけど、最近ちょっとだけ彼女の寂しそうな表情が気になってる。ノーパンで注目を集めようとするのも、実は友達がいないことへの寂しさの裏返しなんじゃないか……なんて、俺、深読みしすぎか?
美咲がそっと俺に近づいてきた。
「悠斗くん……私、裁縫なら少しできるよ。家庭科の授業で、簡単なものなら作れるから……手伝うね」
「美咲、助かる! でも、セクシー下着って……お前、大丈夫なのか?」
「う、うん……。私、悠斗くんのためなら頑張れるよ。……それに、私も、ちょっと可愛い下着、着てみたいかも……」
美咲が顔を真っ赤にして呟く。……何!? 美咲、こんなこと言うタイプだったっけ!? 俺が驚いていると、愛梨がニヤリと笑って美咲に絡む。
「へー、美咲ちゃん、意外と大胆だね。あたし、ノーパンだけど、そういうの嫌いじゃないよ? ねえ、佐藤、美咲ちゃんの下着、試着させてみたら?」
「試着って何だよ! やめてくれ! 俺、そんな趣味ねえよ!」
麗華が再び話を仕切り直す。
「黙れ、佐藤! 愛梨もノーパンの話は禁止だ! いいか、試作品のコンセプトは『秩序とセクシーの融合』だ! 素材は白いコットンで決定だ!」
その時、部室のドアがガチャリと開いた。そこに現れたのは、3年生の黒川冥。彼女は黒いロングヘアを無造作に下ろし、暗い目つきが印象的。制服はダメージ加工されたデザインで、袖口や裾が不規則に裂け、ボタンがいくつか取れている。これは彼女が闇落ちした後に自分で加工したもので、「私の心と同じように、制服も壊れているべき」という彼女の信念の表れだ。肌は病的なまでに白く、血の気が引いたような質感。目の下にはうっすらクマがあり、部室の薄暗い照明で不気味に映る。彼女が近づくと、ほのかにインクと古い布の匂いが漂ってくる。彼女の制服から、ダメージ加工の過程で使ったハサミの金属臭が微かに混ざっている。
「……下着改革部……ここだろ? お前らが私のパンツを盗んだ犯人だな?」
「……は?」
俺、麗華、愛梨、美咲が一斉に固まる。冥の声は低く、まるで怨念がこもっているかのようだ。麗華が慌てて立ち上がる。
「何だ、お前は! 私は風紀委員長の神崎麗華だ! 部外者が部室に入るなんて許さん!」
「黙れ、偽善者め……。私は黒川冥、3年だ。下着泥棒の被害者だよ……。私の大切なパンツを盗んだのはお前らだろ? 返せ……さもないと、このハサミで切り刻んでやる……」
冥がハサミをカチャカチャ鳴らす。……何!? この子、完全に闇落ちしてるじゃん! 俺の青春、これでいいのか!? いや、絶対よくないだろ!