選り好み、運
「遂にだね」
俺たちは出口へやって来た。
最初は1人でやって来たこの街、そこから1人2人と増えて最終的には1人に絞った。
この選択が間違いか否かはすぐ分かるだろう。
「じゃあ行くか」
2人は、呼吸を合わせて出口の外に1歩踏み出した。
途端、周りの景色が変わった。
イクシードから一変して西洋風な街並みで、奥に大きな白いお城が見える。
後ろをふりかえっても先程までのイクシードの景色は見られなかった。
ここは…
俺はすぐそばにあった看板を読んだ。
『ミゼラブル』
ここはどうやらミゼラブルという名前の街らしい。
俺たちは初めて見る景色にワクワクが止まらなかった。
「え、すごーいめっちゃ綺麗!!」
「ね、現実みたい」
「とりあえず1周してみない?」
「そうだね。まだ何があるか分からないし」
俺たちは恒例の街探索を始めた。
「……」
なんとなく分かってたことだが、ここにも少し見た目が変わった酒場と武器屋がある。
この2つは固定なのか。
だが初めて見る要素が1つ。
今俺たちの目の前にある『パーティ館』という大きな建物である。
俺たちは中に入った。
すると、1人の小さな女の子が迎えてくれた。
「いらっしゃいませ!ここは初めてでしょうか!?」
朝なので彼女の元気に少し圧倒される。
「はい!初めてでございます!」
だが、王子は負けじと元気に声を出す。
どこで張り合ってんだこいつ。
「でしたらこちらをお読みください!」
数枚のプレゼン資料?のような紙の束を手渡された。
『初めまして!私は"キララ"でございます!』
1枚目は迎えてくれた少女の好きな食べ物や趣味など自己紹介文がズラっと書かれていた。
次にページをめくった。
『パーティ館とはその名の通り"パーティ"を作れる施設となっております!
そもそもパーティとは!これからクエストは最大4人で行うことができ、パーティを組むことでクエストの登録がスムーズになります!他にもパーティバフやパーティ対抗戦など追加要素が豊富です!』
2枚目はパーティ館とパーティの説明だった。
これも今まで同様やってったらわかんのかな。
この調子だと次も長々と文章が書かれてそうだな。
次をめくった。
『以上』
いや、最後のページいる!?
というツッコミは心の中でクールに行った。
「てことはとりあえずパーティは組み得ってことか」
「そうっぽいね」
「でも4人って……」
「私とわんであと2人……」
俺たちは周りを見渡した。
すると、4人組が1番多いのだがチラホラと3人や2人、1人のプレイヤーがいることが分かった。
「ねぇ!2人の人に話しかけてパーティ組もうよ!」
「そうだな。どんなやつが良い?」
「私はあの人たちかな」
王子が指さした先には屈強な男2人のプレイヤーがいる。
どちらもマッチョで強そうな装備をしている。
まぁ…パスだな。
理由は…うん……分かるでしょ?
「俺はあれだな」
俺が指さしたのは女子2人組。
1人は高身長のボーイッシュ系でもう1人は小柄な小動物系だ。
これもね…理由は分かるでしょ?
「……じゃあじゃんけんで決めよ!」
「だな」
今、俺の運命を決めるじゃんけんが始まろうとしていた。
「私の合図で行くよ!」
「分かった」
「じゃんけん……」
「ポン」「ぽん」
--続く




