リスポーン、卒業
「わん!起きて!!」
俺は目を覚ました。目の前には王子とメイの姿。俺はどうやらイクシードのリスポーン地点…入り口でリスポーンしたようだ。
そうか…2人もリスポーンして待ってくれてたのか。
「ごめん!俺も死んじゃった」
2人とも俺を責めるだろうな…魔法陣のこととか王子の手とか俺が見捨てたようなもんだし……
全部……俺が…悪い……
「全然良いよ!私こそ先死んじゃってごめん」
「私なんて1番に死んじゃいました!」
2人は俺の思ったより明るくて、もう既に前を見ていた。
「ん?どうしたのわん。そんな死人みたいな顔して」
「ううん。何でもない!」
その明るさに俺も気持ちが少し晴れた。彼女らの優しさを心に痛感した。
「どうする?これから。また挑む?」
正直乗り気はしない。これは俺の心の問題では無い。また挑んでも絶対に同じ結果になるだろうと思うからだ。
"絶対に"。
「2人とも聞いて欲しいんだけど」
「うん」「何ですか?」
無垢な目で俺を見つめる2人。
「多分このまままた挑んでも同じ結果になると思う。だからさ…装備整えない?」
この提案は2人のやる気を削いでしまわないだろうか。俺はもう…仲間を……失いたくない……
「そうだね。私皮の装備だしメイちゃんなんて初期装備だしありだね」
「私も防具着てみたいです!」
「じゃあお金もあるし装備強化しよっか!」
俺も用事あるし一石二鳥でちょうどいいか…。
3人はリスポーンしたその足で武器屋へ向かった。
~~~
「いらっしゃいませ〜」
酒場同様やはりアイロニーとは別人が店員として立っていた。細長の目の平安美人風の女性、左胸には『ミワコ』と茶色の名札がある。
「あの〜装備買いたいんですけど」
「はい〜予算はどのくらいでしょうか〜」
王子、メイ、ミワコの3人が交渉をしている最中、俺はとある決意を固めていた。アイロニーの頃からずっと思っていたこと。ずっと夢だったこと。
俺は今…スライムヘッドを卒業する…!
酒場に行く時や森へクエストに向かう時、普通に街を歩いてる時だってずっと視線が痛かった。俺を蔑むような目。トラウマものだ。そもそもあの時あったカスみたいな素材で作ったゴミ装備だ。なんの愛着もない。
やっと卒業だ。
「ねぇわん!ちょっと相談なんだけど」
「ん?どうした?」
「私たちってもう仲間じゃん?だからさ…ペアルックしない?」
「ペアルック…?」
「はい!最近無限で流行ってるんですよ。仲間たちで同じ特殊装備着るの。だから私達もやりません?」
なんだそのThe青春みたいなしきたり。今までの人生で全くと言っていいほどなかった青春。
もしかして俺…陽キャの仲間入りした!?
一緒にクエストに挑む仲間も沢山(2人)いるし友達(1人)もいるし女の子もいるし絶対そうだ!!
今までの俺には沢山コンプレックスがあった。
人も怖かった。
でも…今はもう違う。
俺の青春はこれからだ!!
☆今までご愛読ありがとうございました!
先生の次回作にご期待ください!!
--続く
すいません!まだまだ続きます!!
これからもどうぞよろしくお願いします!!




