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終わらない審査、執念

 再びキレイキレイ草の採集ポイントに帰ってきた俺は、お嬢の驚異から逃げ切ったキレイキレイ草の採集を始めた。少しの焼け野原な事が気になるが、俺の目標(カンスト)達成には他にも採集ポイントはあるらしく十分な数がまだ残っている。


 さ!やりますか!


 -1時間後


「……ッ!?」


 目標のため、採集を続けてた最中何者かの足音を感じ、俺はすぐ振り返った。その足音は、少し聞き慣れていたから。


「何やってますの?」


 そこには、髪の毛が炎の影響でボサボサになったお嬢がいた。


 まさか戻ってくるとは…!

 完璧に心を折ったからもう戻ってこないと思ってた。


 これは…やばいぞ……。

 多分まだあの魔法は撃てないだろうけど単純なLvによる身体能力の差は確実にあるだろう。

 俺も体力が少ししか戻ってはいない。

 このまま襲いかかってきたらどうすることも出来ない事は考えなくても分かった。

 もう…死ぬ覚悟で…やるしかないか……。


 俺は格闘ゲーで学んだ攻撃の構えをしてお嬢の動きを待った。お嬢がじりじりと距離を詰めてくる。俺はもう覚悟を決めた。


 …やるぞ……!


 お嬢が俺の間合いまで入……る少し手前で止まった。


「どんだけ時間かけられてますの?早く終わらせて下さいまし」


 お嬢は俺に襲いかかるどころか座り込み、クエストの手伝いを始めた。


「え…襲いかかるんじゃないのか?」

「何言ってますの?もう審査は終わりましたわ」

「俺はてっきり…」

「さっきの邪魔はあくまで審査ですの。十分適性を見れたから終わりですわ」


 拍子抜けした。

 なんだ…そうだったのか。

 てっきり勝ち負け決めるまでやるのかと。

 正直助かったな……。


「ていうか聞いてくださいまし!わたくしあの後数十分したらあなたはもうクリアしてるだろうと思って街まで戻ったのにあの金髪の生娘に「まだ」って言われましたわ!あなた弱いにしても流石に時間かかりすぎですわ!」

「なんだかんだまた戻って来てくれるなんて優しいな」

「そ…そんなのいいからはやくなさい!」


 お嬢の顔が炎の影響か分からないがクエスト開始時よりも赤く染まっている。


「でも、ごめんな。変に煽るようなこと言って」

「……」


 無視かよ!

 ちょっと優しくしようとしたらすぐこれだよ。

 やっぱり害悪プレイヤーには関わらないべきだな。

 改めてそれが分かって良かった。


 ~~~


「これでラスト〜!!」


 俺は目標の最後の1つを手にした。


 よし。これでキレイキレイ草もカンストだ。

 さ!帰るぞ!


 俺たち2人は酒場に帰り報酬を受け取った。酒場ではもうショウ達3人が既に待っていて俺たちを迎えてくれた。どうやら帰る直前にお嬢が連絡を入れたようだ。


「お疲れ様。お嬢、どうだった?」

「……クリアですわ」


 その一言で俺はほっとした。


 もしかしたらあいつ嘘つくかも…って杞憂だったか。

 けどとりあえずこれで4分の1クリアだ。

 あと3つ。次は……


「わん!次は誰の審査にする?」


 俺は生唾を飲み込み1人の男を指さした。


「次はクラウンでお願いしたい」

「え〜僕〜?」


 クラウンは面倒くさそうに頭の後ろで腕を組んだ。と思えば急に真剣な眼差しに変わった。


「良いよ。やろっか!」


 俺はその眼差しに、どこか引き込まれそうになった。

ちなみにハーレムにする予定は無いです!評判が良かったらそっちにするかもだけど。

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