特別になりたい
苦手なものある方は閲覧しないことをお勧めします。
兎に角特別な存在になりたかった。
褒められて、憧れの存在になりたかった。
特別な能力も特別な努力もしてないのに、楽してなりたかった。
クラスでも目立つ存在。
成績の良い存在に憧れて、嫉妬した。
八つ当たりだけしていた。
そんな人間に周りも引いていたのだろう。
友達と呼ばれることはなかった。
お金があるわけでも、人望があるわけでもない。
そんな形だけの人生を36回くらい生きた。
いつだって世界さ同じ。
と、言いたかったが、そんなことはなかった。
36回生きても、一度もお金持ちにも特殊能力もない。
死ぬ前の知識も朧げだ。
本当に生まれ変わったのか謎すぎる。
実はそれも妄想なのでは?
自分を疑ってしまう。
逆に何も覚えてない方が偉業を残したのでは?
わかんないけど。
そして、この人生も無難に過ごすのだろうなぁ、と諦めていた。
前の人生を覚えていることが特別だとわかることはなかった。