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ドゥープレックス ビータ ~異世界と日本の二重生活~  作者: ルーニック
第九章 夢のモテ期
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怖い人

 モテ期のソフィアに対するアピール合戦が凄くて笑える人もいるかもですw。

 エミリーが強いですw。

 先に申し上げておきますが、西園寺グループは反社ではございません。多分w。


 貴族のお茶会は、以前の日本の私の少女漫画の知識だと『お貴族様が働きもしないで優雅にお茶を飲んでる』っていう印象だったけど実際は全く違っていて、お茶会が貴族家の行く末を左右するような事も多い。

 派閥、決め事の事前根回し、細かな情報戦など最前線がお茶会だと言っても過言ではないのかと思う。


 お母さまのルントシュテットでのお茶会も以前は領主(ドミノス)のお父さまの反対派もいてかなり苦労していたらしい。土地持ちの貴族だと何か一つの事を決める際にも既得権益である通行税なども場所によって変わる為に簡単には決まらずなかなか話が進まない。でもそういうのもお茶会で根回しして上手く行くという事も多いのだそうだ。

 意外と『今回は優遇出来ないけど次回はどうにかする』的な日本的に解決する事も多いらしい。

 こっちでも結構人情的なのあるんだねw。


 あの取り潰しになったシーラッハのスパイ行為の事もお母さまがお茶会で一番最初に気が付いたそうだ。でも近年はルントシュテットも発展してお父さまの反対派もいなくなりお母さまが『凄く助かってるわよ』と私に言って来た位だよ。


 お母さまから少し話を聞くと話の内容も凄く難しいらしい。


 その貴族の領地や街の政治的話ばかりすれば思惑が見え過ぎて引かれてしまう。恋バナやジュエリーの話ばかりでも役に立たない。誉めるだけでも貶してもダメで私のような人生経験の少ない子供には到底出来そうにないよ。


 大人の世界はマジで大変だね。


 子供の貴族学院のお茶会でも特産品の宣伝や領地間の取引の話なんかもあるんだけど、今私が困っているのは『私への婚約』の話が多い事だ。日本人の感覚から行けばこれ子供のお茶会なのかな?と思うよ。

 いや貴族学院に通ってたら子供でも責任のある大人と同じだと思わなきゃね。


 でも私は『怖い人』で通ってるはずだし、シルバタリアのオスカー様と婚約しているにも関わらずなんだよ。


 これは私が貴族学院に入る()に婚約していてしかもオスカー様が年下の事などから『おかしな虫が近寄らないように婚約したフェイク』とバレてしまっているからだね。

 いや、その通りだから仕方ないのだけど、、、。これだと軽い言い訳程度にしかならない。



 日本の夢美は未だ中一なのでそんな経験は全くないw。そりゃそうだよね。

 でもこっちは婚約や結婚も早いから色々と勉強になると思っていたんだけど現実は、、、。


 細かな厄介な話は大抵エミリーが私を守ってくれるから任せているんだけど時々思わぬ事があるんだよね。

 この日も授業を終えてサロンに戻ろうとすると、、、


 ビクッ!

 いきなり廊下の脇で私に向かってに跪づいて手を拡げ唄い出したよ。


 これは私に対する愛の唄なのだ。本当こういうのは心臓に悪いよ。

 お茶会の予定設定の出来ていない人達のこういうのが時々あって一応礼儀として聞かないといけないんだけど、マジでこっちが恥ずかしい。


 恐らく、日本でも『自作の曲で愛の告白』なんていうパターンもあるのかもしれないけど、正直私はご遠慮したいかな。


 私、陰キャなのにこんなに大勢の前で愛の唄を歌われるのなんて普通に耐えられないんだけどこれは日本人の感覚だからですかね?


 日本の夢美より少し明るめのソフィアの性格でもこれは流石にきついよ。

 唄は結構まともで、恐らく自作ではなくて音楽家に頼んで作って貰ったのだと思う。側仕えっぽい人がビオリーニナを弾いて合わせているけど、唄ってる音程がちょっとずれることもあったよw。


 エミリーも最初固まってたけど、既に目が怖くなってるよw。

 ♪♪♪

 ようやく羞恥の時間が終わった。


『ブルリアのハートマン・フォン・リッベントロップです。わたくしの恋心をお受け止め下さい♪』


 ショーマンのように大仰に礼をした。声がさっきの唄に引きずられて少しうわずっている。


 勿論、こんないきなりの話に返事をする必要はなく側使えが後で名前をメモをしておく程度だ。

 私は笑顔で会釈してその場を去る。

 っていうか早くここから逃げたかったんだよw。(赤面)


 その場から立ち去りながらエミリーが言う。

「ソフィア様。『ムジカ エクセレンティア』であるソフィア様に対し、あの程度の唄で愛を語るとは身の程知らずにも程があります!」


 いやー、もうエミリーのこの清々しいまでの厳しい意見を聞いてちょっと笑っちゃいそうでしたw。

 リナが時間が削られた事をプンプンしてるのもなんか可愛いw。


 唄だけではなくて詩の朗読的なのもあって、歩いてる人達がいきなりザザッと一人の人を中心にくるくると踊り出して愛の詩を語り出す、日本的に言うとフラッシュモブ的なものあるよw。


 こういうのって日本だとしても感激して結婚しましょうっていう人がいるっていうのが私個人としては信じられないんだよねw。

 私が陰キャだっていうのもあるけど、そもそも大勢の人前で告白されるのなんてもう勘弁して欲しい。

 うーん、これも私が日本人の感覚だからなのかなぁ。

 実際に経験した私からすると、そういうのがあるとしたらヤラセなんじゃないですかね?w



 そんな飛び込みの告白でなくお茶会でもかなりイヤなのがある。


 お茶会では先方の開催の場合、先方の領地の特産品として美味しい食べ物や飲み物をごちそうになる事がある。勿論宣伝の為だね。先日も果物の果汁を何度も荒めの濾紙で濾してかなりキラキラと綺麗な半透明に透き通った美味しそうな特産品のジュースを頂いたのだけど、飲もうとすると私のグラスには高価そうなペンダントが入っていた。


 え~~~。


 なんか一見トレンディドラマにでも出て来そうな話だと思うかもしれないけど、これやられてる本人の身になってみて下さいよ。

 飲みたい飲み物に誰が触ったのか綺麗かどうかもわからない『ブツ』がそのまま入ってるんですよ。

 ルントシュテットとシルバタリア以外の領地の衛生状態ってまだそんなに綺麗じゃないんだよ。


 衛生的にどうなの? っていうのと、これどうやってどんなタイミングで取り出せばいいの?

 これどうすればいいか判る人いますか?w 


 一緒にピンセットを用意して欲しいって言うか、くれるなら別に渡して欲しい。


 今度日本の先生達にこんな経験者がいたら聞いてみたいよ。

 私が困った顔をしてエミリーを見ると、エミリーはすかさず、


「ソフィア様。お飲み物にゴミが混入してしておりましたので取り換えて頂きますね」

 

 ササッ!


 と、私の目の前からスッと下げてくれた。

 流石に私もこの時はさっきまでの困った気持ちのギャップから吹き出しそうになってほっぺが膨らんじゃったよw。


 涙目で手を伸ばして下げられるグラスを追いかけた中央の伯爵家のフリード・フォン・シュライヒャー様はその手を伸ばした姿がなんか印象的だったよ。


 この後、エミリーも『怖い人』として学院内で有名になった。

 

 最も多くお茶会をしているのがカーティス王子だ。やはり王家だと優先せざるを得ないからね。

 あんな事があって腹違いのお兄さんと妹を断罪した側なのにカーティス王子は結構紳士的に対応して来る。私はルントシュテットの観光地などのお話をしてカーティス王子も興味はありそうだ。


 でも王家だからなのか毎回高価な贈り物をくれるんだよね。でも正直私のいらない贈り物を毎回持ってくるんだよ。木彫りのルクガナッシュとか貰っても何処にこんなの飾るの! こっちだと高価な芸術作品かもだけどはっきり言うと貰って困る贈り物なんだよね。


 カーティス王子は笑顔も素敵でとても紳士的なんだけど、この毎回『人が貰って困る贈り物をする』のが無ければお茶会で色々とお話するのはいいのかと思う。恐らくアドリアーヌ王妃辺りから言われているのかと思う。



 今の私への男性からの婚約の要求はこんな感じだなんだけど個人的に少し残念かなって思うのは贅沢な悩みなのだろうか?


 まあ良く判ってるけど、私個人を見てくれているんじゃなくて私のやってきた事業なんかを見ているんだよね。

 でも口では『ソフィア様のお立場やお仕事ではなくソフィア様ご本人の事が好きです』と言って来る。

 もうどう解釈すればいいか判らない言い回しだよね。私のダメな性格なんて知らないのにね。


 そういった兼ね合いなんかも子供のお茶会で鍛えられて大人の難しいお茶会が出来るようになって行くのかもだね。


 ソフィアは日本の夢美よりもずっと年下だけど、貴族のこっちでは貴族学院の年代から婚約も普通になるから、ソフィアの私が将来の夢美の為にも色々と先に学んで夢美の勉強になるっていうのは正直これが初めてじゃないかなと思うよw。



 そして最も困っているのが剣で手合わせをして欲しいという熱烈なお願いだ。


 いや、ランハートさんなんて中央の第一騎士団なんだからいくらでも手合わせの相手はいるでしょ。

 

「ソフィア嬢。わたしは自分自身がこんなにも焦がれるとは思ってもおりませんでした。わたしは貴方とどうしても戦いたいのです」


 その『戦いたい』がなければ他の婚約の話と一緒なんだけど、なんか凄く残念だよ。


「ランハート・フォン・シュタイン様はグラディアム祭りでカイゼルに勝ったらと仰ってましたよね」

「あれはあれ。これはこれ」


 おい。


 はぁ。もしかしてこれ私のモテ期なのかもだけど正直引くわー。


◇◇◇◇◇


 美鈴先生といつも遊んでる訳てはなくて一応普通の勉強もしてるよw。

 数学も数ⅡBが終わって数Ⅲは終わっちゃったんだけど、その後にやってなかった応数が終わって、物理をやってる時に私が『こんな可能性もあるんじゃないですか?』と量子的質問をしたら美鈴先生が呆れた顔をしてから申し訳なさそうな顔に変わって私に言った。


「夢美ちゃん。実はその通りなんだけど申し訳ないんだけどもうその辺り迄は今の大学でも教えてないし私が詳細に教えられる限界を超えてるんだよ」


 そうなのか。まあ大学の理工系で教えてくれる数学にも限界はあるよね。


「と言うと生きていく上で役に立たないレベルの話になるんですか?」

「うーん、そうとは言い切れないと思うよ。詳しくここまで考える場合とそうでない場合では別の事で同じ答えを出しても意味が全然違うよね」

「演繹的背景や最も大きなのは他への思考の拡がりがかなり違うと思います」

「そうだね。つまり人間の社会の営みの感じ方も未知の世界の創造も発想にも役に立たない知識なんて無いと思うよ」

「確かにそうですね。でもその辺りは時間も有限な訳ですから優先順位と言う事ですね」

「その通り。わたしは機械工学だから物理系の効率なんかを探求をしてるっていうだけだけど無限の時間があればそこまでやるかもと言うレベルかな。でも夢美ちゃんは進み方が信じられない位速いからやりたければ数学と物理の先生なら紹介出来るよ」


 うーん。数学と物理だけ別の先生か。

 私の優先順位を考えても出来なくは無いと思うけど、、、。


「ありがとうございます。ちょっと考えて父と相談してみますね。でもその前にわたしには機械工学や歴史を詳しく教えてくれる美鈴先生の方が優先ですから勉強の時間配分を考えます。急を要するものでないならもっと歴史にも力を入れてもいいですよねw」

「あははは、夢美ちゃんの家庭教師はわたしの趣味も含めて天国だわ♪」


 私は美鈴先生に好かれてるかもだね。

 この後思い切り歴史したw。

(なんだよ歴史したってw)


◇◇◇◇◇


 別の日の中等部の放課後。


「九条さん。これからみんなでカラオケ行こうって話になったんだけど一緒に行かない?」


 ん? クラスでも人気のイケメン男子、神崎佑樹くんだ。

 この前、私が揶揄われていた時に助けてくれた人だね。


 なんだ私、日本でもモテ期か!?

 

 と、思ったら向こうに花音ちゃんと梨乃ちゃんに男子数名。

 もしやこれは付き合いの悪い私を誘う罰ゲームなのか!? 


 私の視線が神崎くんにバレる。


「あははは、実はみんなで行こうかって話になってさ、やっぱり九条さんは勉強が忙しくて無理かな?」


 私の思い過ごしだったよ。

 確かに私は『付き合いの悪い人』としてもう有名だからね。でも今日は美鈴先生はお休みだし全然時間はある。


「いいよ。行こう」


『さすが祐樹。やるな!』


 いや、別に神崎くんだからじゃないんだけど、たまにはみんなと遊びに行ってもいいかな。

 

◇◇◇◇◇


 カラオケでは歌は男子はそれなりで、花音ちゃんがアイドルみたいに上手かったよ。私と梨乃ちゃんは1曲ずつしか唄わなかった。まあ私は昔の曲しか知らないんだよ。


 勉強が嫌いだった小学校1年~3年の初めの頃までは両親の前で唄って踊ってて兄にいつもバカにされてても気にしなかった位だからね。その頃の曲なら振りまでマスターしてるよw。

 どうやら丸山くんと花音ちゃんは結構仲が良さそうだ。

 木村くんはお調子者のピエロのように振舞っていて盛り上げ役なのかもしれないけどこういうのどう反応していいのか判らなくて結構困ったよ。

 一応苦笑いw。


 この時間帯は学生割引で安くなっててきっちり2時間で終わった。


 この後ファーストフードに寄ろうっていう話になって、あまり遅くなると嫌だなと思ったけど『いつも付き合いが悪い』とこれ以上思われたくなかったから一緒に行く事にしたよ。


 神崎くんが私の前でブラックコーヒーを飲んでいたw。

 そう言えば私が教室でおかしなのに絡まれていた時に助けに入ってくれたよね。お礼を言わないと。


「この前おかしなのに絡まれてた時に助けてくれてありがとう」

「ああ、金子の事か。『数学なんて将来使わないのにそんなに勉強してもしょうがないだろ』っていう話だよね。僕も九条さんの言う通り『子供なのに将来の選択肢を狭くするのは得策じゃない』っていうのは賛成だったからね。でも九条さんは考え方が大人だよね。少し憧れるかな」


 あ、憧れる!? いや、多分モテ期的なそういうのじゃないとは思うけど、、、。

 そう言えば昔たっくんもあのおかしなのと同じような事を言ってたっけ。

 ああ、またちょっとたっくんの事を思い出しちゃって目がうるうるとして来ちゃったよ。


「九条さん、どうしたの? 大丈夫?」


 神崎くんは優しいね。


「うん、大丈夫」


 神崎くんは安心したように笑った。



 外に出ると夕方で最近は日が短くなって来たから結構暗くなって来た。勿論繁華街だから街灯は沢山ある。あっちとは違うねw。


 駅の方へ向かう。

 人の少ない道で外国人の人達が近づいて来た。


「コンバンワー。キミタチカワイイコツレテルネ」


 木村くんが逃げようと振り返ったけどなんかもう4人に囲まれてる。

 最近凄く多いって言われてた人達だ。


 神埼くんが勇気を振り絞って言う。


「け、警察に通報しますよ」

「ニホンノケイサツカンケイナイネ ボクラニポンジンジャナイカラ」

「オレタチはツカマラナインダヨ、ハハハ」


 逃げるのが一番だけど囲まれているし、私だけなら簡単だけどこれだけ人数がいると、、、。


「ジャア オジョチャンタチ コウジョウヘツレテカエッテ ボクタチミンナノヨメにスルヨ」


 ダメだ。これかなり不味い人達だ。

 僅かに道を通る人達もこっち側を避けて通ってる。


 髭の濃い人が花音ちゃんの腕を掴んだ。


『『~ダ ミー ビーラ』』

『『~プテス ターテム コリポリ~』』


 私はその男の手首をかなりの力で握り掌を開かせて花音ちゃんの手を離させ、手を上に振り上げながら足を払い転ばせた。


 ドシッ!


「マア ダッタハルゥ!」


 何語だよ。


 背が高く、濃い顔をした一人が梨乃ちゃんを抱えてナイフを出した。

 しまった!


「ソコマデダヨ。アバレルナイデスネ」


 はっ! 更に何人もの人が近づいて来る気配がする。この人達の仲間!?

 どうしよう、これじゃあやっつけるのも難しいよ。 


「よお、久しぶりだな」


 ガシッ! グィ。ズガッ。


 えっ!


 後から来た黒服の男に、梨乃ちゃんを捕まえてた男がナイフを持つ手を掴まれて顎に肘を入れられ梨乃ちゃんを離して後頭部の髪の毛を掴まれたままビルのコンクリートの壁に顔面を打ちつけられた。


 ドシャ!


 周りを見ると黒服の男の人達が何人もいた。

 絡んで来た外国人の男達が全員捕まってまったく容赦なくやっつけられてる。

 ええー!


 ズガッ、ズガッ!

 まだ何回も壁に顔面を打ちつけられてる。


 カシャーン。


 外国人の持っていたナイフが手から落ちた。

 血だらけで明らかにもう意識がないよ。


 黒服の仲間の一人が何か言ってる。


「ヤ リファコ レテンジェリフィ!」


 黒服の人が脅すように外国人に言う。何て言ってるか全然判らないよ。


 あっ、櫻井さんだ!

 こっちを振り向いてニッコリと笑った。


「九条さん、皆さん。ご心配なく。これは私達の知り合いに久しぶりに会ったので旧交を温めているだけですよ。さあ、後はわたし達に任せて皆さん遅くなりますからそろそろ帰りましょうね」

「さ、櫻井さん、、、」

「なんでしょうか? 九条さん。余計なおせっかいでしたか?」

「いえ、助かりました。ありがとうございました」


 櫻井さんが頭を近づけて小さな声で私だけに言った。


『お嬢様から言いつかってますからご心配なく。本日は九条さんと面識のあるわたくしの日で助かりました』

 

 意味は良く判らないけど、美麗に言いつかって私達のボディガードにでも来たのだろうか?

 私達は駅に向かって早歩きで歩いた。みんなは気がついてないけど後ろには黒服の人も二人ついて来てる。


「花音ちゃん、梨乃ちゃん、大丈夫?」

「も、もう平気だよ」

「こ、怖かった」


「もう大丈夫だからね」

「やっぱり夢ちゃんはなんか凄いね。夢ちゃんがいたからなんか大丈夫かなって思えたよ」


 あははは、私は頼りになんかならないしもうダメだと思ったんだけどね。


 神崎くんから聞かれた。


「あの、助けてくれた怖い人達は九条さんのお知り合いですか?」

「えーと、面識はありますけど、、、」

「・・・」


 私達は別れて家に帰った。

 日本でもこんな怖い目に会う事もあるんだね。最近タチの悪い外国の人が増えたなぁ。

 繁華街に子供達だけで遊びに行くのはもう無理だね。



 この後、私は学校で『組長の娘』、『怖い人』とめっちゃ有名になったよ。


 はぁ。あの人達美麗の所の人達で一応父は経産省の役人ですよ。

 

 前のフラグを回収しなければと書き始めると、フラグはカットしてましたorg.

 しれっとカットした過去のお話を持ってくる作者をお許しください。

 次回:ファンデーション

 ユリアーナ先生が退職の危機!?

 お楽しみに♪


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