火の玉ストレート!
ピシュナイゼルへ向かい火魔法使いの謎に迫るソフィア。
夢美は普段通り友達と遊び梨乃ちゃんの凄い性格の面白さに改めて気が付くw。
オットーさんに沢山の人が乗れるワゴン車のような蒸気自動車を出して貰う。
私とマクシミリアン叔父様、側使えはマルテとノーラ。護衛騎士は叔父様の護衛モーリッツとお母さまの護衛リオニー、騎士団からエッダとビアンカが一緒に行く。ビアンカは護衛の経験はないけどバーミリオンの優秀なメンバーだよ。
今はカーマインの怪我が心配で一刻も早くピシュナイゼルへ向かいたい。
「以前来た時よりも砂漠が拡がっているな」
「伝説ではこの地は神に見放されているのですよね」
「ああ、ここは現在のマドグラブルとも接しているがこちら側の砂の地にはもう奴らも攻め込んでは来ない」
リオニーさんも叔父様も伝説や国際情勢には詳しいようだ。敵対国からも見放されているってなんか酷いね。伝説は時間のある時に聞いてみたいかな。
「ただ、敵国と隣接する街には別の問題がある」
「スボーレスですね。綺麗な海なんですけどね。グレースフェールの民の殆どがおかしいと思ってますよ」
「サイレントインベージョンに留まりそうにないがな」
「そうですね」
政治的なお話だね。そう言う難しそうな政治的なお話は大人に任せよう。
砂漠化は一般的には回帰線近辺に出来るものだと思ってたけどシルバタリアとそう緯度も変わらないのにこの辺りだけ砂漠が拡がっている。地母神ゲー様も砂漠の事を神様に見放された土地と仰っていたから本当にその伝説とかいう通りそういう土地なのかもしれないね。
まあ歴史的には人のせいの場合も多いからそんなのかな。
「叔父様。この辺りに河川はないのですか?」
「ここの民の命をつなぐと言われるガージス河があるがルントシュテットの河川と違い濁った泥水で煮沸しても臭いも消えず飲めば腹を下すような河だ」
「飲み水はどうしているんですか?」
「地下水が僅かにあるが場所も厳しい。井戸もあるにはあるが近年ではどこも泥まみれで、先日ソフィア様から渡した浄水器があれば飲めるだろうが正直まだ数は厳しいだろうな」
「どこからか河川を引く事は出来ないのですか?」
「中央からなら可能だろうが距離もあり膨大な予算が必要だ。僅かな乾燥地域の作物の取り引き以外の何も生み出さないピシュナイゼルにそんなに国の予算をつぎ込む事を賛成する貴族はいないだろう」
ピシュナイゼルの人々はグレースフェールでも差別も酷いから気持ち的には救いたいけど私みたいな子供では手を広げてもどうにも出来ないだろうなぁ。
途中に見えた難民のような集まりもとても活気があるようには見えなかったしこの辺りまで来ると緑もほぼ無くなってきている。ルントシュテットやシルバタリアが繁栄していると言ってもこの国グレースフェールには問題が沢山残っているね。
「マクシミリアン様。これ以上はこの車では無理そうです」
「そうだな。以前よりも砂漠化が進んでいるようだ。あそこに私の蒸気自動車も置いてある。あの脇に移動してここから歩こう」
「「はっ」」
叔父様のお話ではルートヴィヒ・フォン・クルツバッハ伯爵はピシュナイゼルの領主の弟で分家の際に子爵だったけどこの前の戦争の際に活躍してピシュナイゼルで唯一昇爵して兄の領主と同じ伯爵になったと言うとても頭の切れる優秀な人なのだそうだ。
マクシミリアン叔父様も優秀だけど叔父様の周りってやっぱり優秀な人が多いね。
『類友』って言うんだっけ?
砂に隠れそうな道なき道を私達は歩きクルツバッハ伯爵邸に着いた。
な、なんかイケメンの伯爵様なんだけどめっちゃ怖そうだよ。
隣の娘さん、確か名前はクラウディア様だっけ、彼女も一切笑わない。
でもミスリアもヘルムートも元気そうだよ。良かった。
叔父様が手土産という蛇口やパッキンを渡し私は挨拶を済ませるとさっそくカーマインが休ませてもらっている部屋へ案内して貰った。
カーマインの部屋にはザルツがいた。マクシミリアン叔父様は話を伯爵に聞かせない方が良いと案内をしてくれたカイルさんや私達の側使えや護衛も外で待たせ私と叔父様だけが部屋に入った。
カーマインが面目なさそうな顔で話した。
「姫様。申し訳ございません。火魔法使いを取り逃がしてしまいました」
「それは別にいいです。火魔法使いは何か悪い事をして捕まえたい訳ではありませんから。それよりわたくしにその怪我を見せて頂けませんか?」
「はっ。ピシュネイゼルの治癒師に治癒を与えて貰っておるのですが、火傷ですのでまだかなり酷い状態で姫様にあまり見て頂くような状態では、、、」
「ザルツ。構いませんよ。見せてください」
「はっ」
注意して包帯と当て布を外して貰うと火傷でまだ皮膚が酷い状態だ。
私は掌をかざしてドロミス神に教わった呪文を唱える。
『~エルクルフルト クルリトン クレステペタル~』
掌から白っぽい光が溢れる。
「お、おお~」
カーマインではなくザルツが声を上げた。カーマインは『ゴクリ』と唾をのんだ。
目の前でカーマインの皮膚が再生していく。
これはまったく現実の現象だとは思えないし、この光も神威とかだっけ。
しばらくして抵抗のような掌への感覚が減り次第に無くなって傷がもうない事を感じる。
ホッ。良かった。大丈夫そうだ。
「これでもう大丈夫だと思います」
「姫様。なんと感謝申し上げればよいのか、、、本当にありがとうございます」
「いえ。わたくしの為に動いて頂いたのですから助かって貰わなければ困ります」
「なあカーマイン。まるで女神様であろう」
「はい、、、」
傷が治った嬉しさではないようだけど何故かカーマインの瞳からはボロボロと涙が止まらなかった。
「二人共、この事は他言無用だ。これは明らかに神的魔法だろう」
「はっ。マクシミリアン様、判っております。わたくしめの腕もいくら治癒師に頼んでも治りませんでした。人の治癒力で治らぬものが治るのは神のお力しか考えられますまい」
「火傷もこのように治る事はありません。わたくしの足にも別の火傷の跡がありますが、普通はもっと皮が引きつったように治るのです。これはまるで火傷など初めからなかったかのようで、人の治癒力をいくら高めてもこうはならないでしょう」
「そうだな」
叔父様は『本当に何て事だ』と呟いて目を閉じた。
治癒力を高める? 叔父様達が話している事は今の私では良く判らないけどそのうち貴族学院で学べるのかと思う。でもこれって内緒にしないとダメっぽい事は判ってますよ。
「サロンで火魔法使いについて詳しく話を聞かせて欲しい」
「「はっ」」
◇◇◇◇◇
「あちらの部屋から漏れ出ていた白い光はソフィア嬢が?」
!!!
クルツバッハ伯爵に光を見られた!?
「ひ、姫様。扉を閉じていたのにこのお部屋まで光が見えたのです」
「マルテ。そうなんだ。それでは仕方ないですね」
成る程、光学的にあり得ないからこれは神的魔法、つまり本当に神の奇跡って訳だね。
「兵士長はもう歩けるのだな。フッ。成程、心配するな。ソフィア嬢の事は他言などせぬ。しかし後で話はさせて頂きたい」
「はい。いいですよ。でも後でお願いします」
クルツバッハ伯爵邸のサロンは広いけどかなりシンプルだった。
壁には装飾用なのか珍しい『赤い盾』と『けら首から穂先迄が赤い槍』が飾られていた。
貴族のお家のこういうのはちょっと怖いね。
「では、火魔法使いの状況をもう一度詳しく教えてくれ」
「はい」
ザルツ、カーマイン、ミスリア、ヘルムートが状況を一部始終説明した。
その火魔法使いが魔法と共に言う呪文のような言葉『~イーニス ピーラ!~』は漫画的に言うと『ファイヤーボール』=火の玉って言ってるみたいだね。
そして本当に火の玉を掌に出してから投げつけてくるようだ。
うわー、これマジで凄いね。こんなの日本の兄が聞いたら踊って歓喜しちゃうよ。
「今の話では私の知る火魔法使いではなさそうだな」
「いえ、伯爵様のおっしゃる通り、黒の皮の手袋をしておりましたぞ」
「わたしが見たのはもっと年が上だった。確かシエラという痩せた女だったと思う」
「別の者? しかし火魔法は周りに火が飛び散るような力強い見事なものでしたぞ」
周りに火が飛び散る!? 何が飛び散っているんだろ。
「その火の玉はふわふわと飛んでましたか? それともシューって飛んでましたか?」
「火魔法使いが投げる速さのまま真っすぐに飛んでいました。人形に当たると瞬く間に火が燃え広がりました」
成程、それは俗に言う墓地でも見られるようなリン系の火の玉とかプラズマとかがふよふよと飛んでるような現象じゃなくてやっぱ何かそれなりの重さの物を持って投げてるんだね。
『火の玉ストレート』ねぇ。
燃え広がるのは油の様なものが当たってびしゃってなった感じかなぁ?
「姫様。火魔法を使う際に何かの擦れる『シュバッ』という音がしてツンと鼻をつく臭いがしました」
「それにその者に近づいても何かの臭いがしました」
「それは、ランプのオイルの臭いですか?」
「いえ、ランプのオイルの臭いではございませんでした。もっと独特の、、、」
「独特の? では火魔法の後に何か燃え残ったものはありましたか?」
「地面に火が飛びちって火が着いた場所には消えたら何もありませんでした。しかしその火の玉も爪が燃えたように焦げ臭くはありましたが布の燃えかすのようなものは見当たりませんでした」
うーん。
まず、黒の皮の手袋は少しの間、掌で火を着けても火傷をしないようにしているんだよね。
火を着けた時のツーンとした臭いかぁ。
で、何かにランプのオイルでも染み込ませて何かで火を着けたとしても燃えかすが残らないんだね。
これは難しそうだね。
燃え広がり方や傷の汚れ、、、。飛び散って地面にまで火が着く、、、。
黒い手袋かぁ、、、。
ハッ!
これってもしかして、、、。
「マクシミリアン叔父様。これはもしかすると凄い事かもしれませんよ」
「いやそれは凄いだろう。火魔法が本物ならソフィア様は王家に嫁ぐのだからな」
「凄いってそっちじゃなくて。っていや、わたくしそんなお約束はしていませんよ。考えてもいいって言っただけですよ」
「国王様はそうは思っていないと思うが、、、」
「そんなのわたくしが国王様に押し通します」
「マクシミリアン。あの明晰な国王様がその状況であれば、ソフィア嬢の機嫌を損ねれば国益すら損なう程だという事なのだな」
「その通りです伯爵」
「そうか。出来ればソフィア嬢、いやソフィア様にはピシュナイゼルにも協力を仰ぎたいものだが、、、」
「クルツバッハ伯爵様。わたくしの想像通りでしたらピシュナイゼルの未来はとても明るいかもしれません。その為にも火魔法使いとお話がしたいのです」
「意味は判らぬがソフィア様への協力は惜しまぬ。しかしあの地区の住民を全て検めても孤児達は逃げ回り捕まらないだろう。孤児の中でも目立たぬ服装で怖がられない者ならば近づけるとは思うが、、、」
「難しそうですね。ザルツ達の4名はもう顔を知られていますから他の者でどうにかするしかありませんね」
「姫様! そんな!」
「四名は楯を用意してサポートに回って下さい」
ぴょこ。
「ソフィア。多分『サーラ』って娘じゃないかな。今古い倉庫で火魔法の事を話しているよ」
ラーラ!
「な、なんだこれはっ!」
あちゃー。顔を出さないでって言ってたのに。ラーラがマルテの袋から出て来ちゃったよ。
この後、クルツバッハ伯爵にラーラを説明するのに苦労した。
「そうか、ラーラが居れば判るのだな?」
「そうだよマクシミリアン。キャクトス(サボテン)が小さいけど少しはあるからね。あいつらボソボソって凄く口が重いけどなんとか教えてくれるよ」
ラーラ役に立ち過ぎ!
「では明日わたくしがお話に行きます」
「姫様!」
「大丈夫ですよ。戦いに行くわけではありませんからね。護衛も変装して遠くからでお願いしますね。わたくしとマルテが変装して行きます」
「何を言ってる!」
「いや、だって他のみんなは貴族じゃないですか?」
「いや、ソフィア様の方がずっと上位の貴族だぞ」
「わたくしはそんな事は気にしませんよ叔父様」
「わ、わたしも変装して行きます。いえ、一緒に行かせてください」
「ビアンカ、、、。判りました。ではこの3名で行きましょう」
「はっ!」
「マルテ。大丈夫ですよ。お話をしに行くだけです」
「は、はい」
「わたくしが死んでも姫様を守ります」
「いや、ビアンカ。それダメだからね」
ビアンカは一度大怪我してるんだから自重して欲しいよ。
この後、クルツバッハ伯爵が夕食をごちそうしてくれたよ。
実は私達急いでてお水とコンバットレーションしか持って来なかったから正直助かります。
ブラシカマーシーというキャベツの詰め物、テルメイヤというそら豆のコロッケ、エイシという平焼きのパン、それにレンズ豆のスープでパン以外にはどれも胡椒が沢山使われていた。
胡椒はこの世界では見つかってからあっという間に広まって今では百姓の調味料とまでバカにされた調味料だよ。儲かると判った農家が作付けを増やした後、本当に商人達の逞しさは凄くてマンスフェルト商会なんかの大店が販路や流通を頑張ったおかげだけどね。でもこの地では胡椒が主流なんだね。
珍しい料理だったのでとても楽しいお食事だったよ。
伯爵様は私の事をソフィア様って呼び方が変わっちゃったけど貴族学院の先輩にあたる伯爵様の娘のクラウディア様は一言も話さなかった。私なんか嫌われてるのかな。
この辺りは水も厳しそうだしもう少し砂漠化が拡がるのが防げればなぁ。土木の専門家の紀州さんなら判るかなぁ。
ラーラによればシエラという火魔法使いはサーラの母親で咳が酷く身体を壊して亡くなったそうだ。サーラは火魔法の技術をシエラから引き継ぎ今はそれを大道芸のように民に見せて稼いでいるようだ。
情報がどんどん入って来るね。これ集めるだけでもいいかもと思う位だよ。いや盗み聞きだけじゃなくて本人とお話しないとね。
そしてこの地の植物はどこも悲鳴をあげているようだ。
私はまたラーラと眠くなるまで色々とお話して明日に備えてお休みした。
◇◇◇◇◇
美鈴先生が用事があるとかでお休みだったので乙羽 花音ちゃんと白石 梨乃ちゃんが私の家に遊びに来たよ。お勉強がお休みの時は結構遊びに来てるんだけど別に何をするでもなくみんなでゲームやりながらお話してたり適当に漫画を読んでたりする事も多い。
花音ちゃんは私の事を『夢っち』と呼ぶフランクな感じで梨乃ちゃんは時々空気を読まないwいや、えーと正直な感想を言う嘘のつけない正直者だよw。
でもその発想は面白くてこの前も私も『あーー!』って目からウロコ的に私の考えつかない事に関心したばかりだからねw。
のはいいんだけど、最近困った事に兄が寮で生活しているからずっと家にいないのが花音ちゃんにバレて花音ちゃんがジュースを持って私の部屋じゃなくてそのまま兄の部屋へ行く。
私も兄の漫画を勝手に借りる時は時々行くけど、花音ちゃんは兄のベッドにダイブして枕の匂いを嗅いだ。
「ひゃっはー!」
バフッ。クンクン。
「変態、、、」
出たw。梨乃ちゃんの火の玉ストレート!
「こういう匂い好きなんだよ。エロ本はここかな?」
こらこらこら。本当に変態かってw。それはダメだよ。
梨乃ちゃんは私の漫画を持って来て結局みんな兄の部屋で漫画を読み始めたよ。
梨乃ちゃんも私も私の少女漫画を読んでるけど花音ちゃんは少年漫画が好きみたいで兄の漫画を笑いながら読んでる。
「キャーハハハハ!」
いきなり花音ちゃんが大声で笑い出したよ。
「それ面白いの?」
「面白いよ、少年漫画っていうかこういう異世界物大好きなんだよね。このわたし一推しの『異世界ネットで日本飯』なんてさ、ネットショップで何でも買って日本のご飯作って食べるんだぞ」
いや、結構マジで花音ちゃんが後一年もしたら「わたしは月基地にいた宇宙人の生まれ変わりだ」とか言い出す中二病になりそうで心配だよ。(オリジナル来たねw)
ここは突っ込んでいいのだろうか? そんなネットショップなんてどういう仕組みなんだろう?
そんなのが出来るなら間違えなく自由に誰でも行き来出来てるよね。
はぁそんなの中二病のような話が実現できるなら何も苦労なんかしないと思うな。
その少年漫画の人も早くゲームの電源切るか夢から目覚めた方がいいと思う。
と科学的にどうやってるのと突っ込んで良いものかと思ってたら、花音ちゃんの意見は全く違ってたよ。
「?? ネットショップって日本の物が異世界で買えるんだよね」
「そうだよ。凄いよなコレ」
「それ使って日本のご飯作るんだよね。コックさん?」
「いや元はブラック企業のサラリーマンなんだよ。独身で一人飯作ってたんだよ。でもさ異世界人や魔物も神様も誰も食べたことなくてさ、、、」
「それって日本で日本のご飯作ってるのと同じじゃないの?」
出たw。梨乃ちゃんの火の玉ストレート!
うん、そ、そうだねw。確かに理屈云々じゃなくてそれって言われてみれば確かに梨乃ちゃんの言う通り当たり前のお話だねw。
「い、いや、ほら異世界人が誰も食べた事ないからその感激とかが凄いんだって」
「それ、和食なんかを外国人に食べてもらうヨーチューバーのお話と一緒だよね。コックさんの料理のリアルの方が美味しいし面白いよ」
梨乃ちゃんの連続火の玉ストレート!
「あれ!? そ、そうだな。いや、言われてみればこれ日本のもので日本のご飯作ってるだけだったわ」
いや、花音ちゃん!? 推しはどうしたの!! イチオシは!? 推し通さないの?
「そんな料理を外国人に食べて貰うのがあるのか? 見たい見たい!」
人の意見を聞く素直だったよ。これは中二病は大丈夫かな。
「夢ちゃん、タブレット貸して」
「いいよ。はいこれ」
「どれどれ」
「うーんと、こんなの?」
『Hi, Well come to Tokyo. How is Tokio.....』
「英語? 夢っち通訳して」
「えーっ」
仕方なく私は日本語にして話している内容をそのまま伝えた。
これは和食を紹介している方も外国人だから全部英語だ。
うーん、なんか自動翻訳とかないの? 話してはくれないか。
『わたしはニューヨークから昨日来ました』
「夢っち、もっとそれっぽく翻訳して」
それっぽくってw。
『コレトッテモ、オイシイデース。コッチノシロイノハナンデースカ?』
『コノシロイノハイカデース。イカハタベタコトアリマースカ?』
「きゃははは。夢っち通訳なんかリアル過ぎ!」
「きゃははは、面白~い!!」
キミ達。私がんばってるのにそこ笑う所じゃないよ。
「夢ちゃんが面白い~♪」
「うん、うん♪」
ぐっ。
梨乃ちゃんの火の玉ストレート!
私にも容赦なしw。
ガクッ。
次回:遂にソフィアと火魔法使いが直接対決!
夢美の声が聞こえたと電波系の事を言いだす美鈴先生w。そして書籍の内容からとある大企業から引き抜きの話が美鈴先生に!




