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ドゥープレックス ビータ ~異世界と日本の二重生活~  作者: ルーニック
第五章 夢の貴族学院
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閑話 道場破り

 夢美の強さの秘密の一つ明鏡止水の九条流の使い方を詳しく書いたのですがスポ根ではないのでカットしましたw。

 一応話のつながりもあるので少し物足りないかとも思いますがショートストーリーとして公開させて頂きました。


「た、頼もう!」


 私の名は宇迦屋(うがや) (らん)、九州は宮崎にある宇迦屋流剣術を教える道場の一人娘だ。将来は実家の道場を継ぎたいと思っている。

 向かう所負けなしで来て、中学の個人戦で昨年の覇者佐伯を破り、念願の優勝を果たした。

 がだ! 団体戦決勝で佐伯を再度下したものの大会記録となる連勝を続けていた一年の九条に何も出来ずに敗れた。


 私は九州へ戻らず、九条道場へ道場破りに来たわけだが、流石に私もこういうのは初めてなので恥ずかしくて声が少しうわずってしまった。


 背の高い人が歩いてくる。

 ま、まさか、く、熊本の西村さん!? 男子の全日本選手権大会2連覇の方がいるのか。流石にこれは私では勝てないかもしれないが一度心に決めた事だ。もう後には引かない。


「失礼。どのようなご用件でしょうか?」

「道場破りに来ました。宮崎の宇迦屋と申します」

「承りしました。しかし現在は真剣、ならびに木刀での試合は受けておらず竹刀でのお相手となりますがよろしいですか?」

「け、結構です。九条 夢美との試合を希望します」

「夢美さんと? 流派とお名前をもう一度頂けますか?」

「宇迦屋流剣術、宇迦屋 蘭!」

「しばらくお待ちください」


「師範。宇迦屋と名乗る方が道場破りで夢美さんと試合をしたいそうです」

「随分と可愛いらしい道場破りじゃな。ではうちの若い者と先にやらせてあげなさい」

「はい」



「宇迦屋! どうした?」

「や、山本 真理さん。まさかこちらで?」

「いや、私は場所を借りているだけだ」

「九条はどちらですか?」

「九条 夢美さんと試合をしたいのか? フッ、やめておけ」

「何故ですか? あの時はわたしの身体が上手く動かなかったのです。もう一度やれば必ず、、、」

「負けるだろうな。九条 夢美さんは九条流の皆伝だぞ。わたしでも全く歯が立たない。宇迦屋は宇迦屋流の皆伝なのか?」

「な、何をバカな事を、、、」


「お待たせしました。山本さん、その辺にしてあげてください。この道場ではここへ来る礼節を持った道場破りにはいつでも門戸を開いています」

「わ、わかりました」


「では、稽古場へどうぞ。誰か、防具と竹刀を貸してくれないか?」


 竹刀は愛用のものがある。


「防具は不要です」

「ダメです。それでは試合は認められませんよ」

「判りました」


 私は防具を借り稽古場へ出た。


「夢美さんはここの免許皆伝です。その前に弟子や師範代であるわたしに勝つ必要がある事はご理解いただけますね?」

「本当なのですね。わかりました。わたしが九条を出してみせます」


「では、そうですね。山崎くん。お相手をして差し上げてください」

「ぼ、ぼくですか?」

「はい」


「ま、待ってくれ、子どもじゃないか?」

「あなたもわたしから見れば子供に見えますが、山崎くんはあなたよりも年下ですが、九条流を習っています。もし彼が負けるような事があれば、この師範代のわたしがお相手させて貰います」

「わ、わかりました」


「準備はよろしいですか?」

「はい」


「では、礼! はじめ!」


 くそ、こんなところまで来てバカにされてたまるか!

 この山崎という子は随分と動かないな。

 ではこちらから行、、、。


 パン!

「籠手~!」


 な、なんだ。九条との対戦のようにまた動けず反応が遅れた。

 こんなはずではないのに、、、。


「一本! それまで!」


「な、何故だ! も、もう一本お願い、、、」

「お断りします。貴方は片腕を切られているのにまだ普通に戦えるとでもお思いですか?」

「いや、あの、、、」

「お引き取りください」


 ブワッ!


 な、なんだ。この西村さんの闘気は、、、。

 身体が震えてしまう。ち、ちびりそうだ。


「宇迦屋の所の嬢ちゃんか?」

「師範! お待ちください」

「いや、かまわんよ。 九条流はどうじゃな?」

「訳がわかりません。私の方がいつものように動けず、そう早くもない籠手の対処が出来ませんでした」

「そうじゃろ。対処出来ないようにしているからじゃよ」

「わたしが動けないようにしている!? 九条流は催眠術か何かのまやかしか!?」

「ふぉっふぉふぉふぉ。山本さんや。九条流がどうしているのか宇迦屋の嬢ちゃんに教えてあげてくれんかね」

「よろしいのですか?」

「構わんよ」

「判りました」

「宇迦屋。練習の邪魔だ。こっちへ来い」

「は、はい」


 ・・・。


 山本 真理から何故対処が遅れたのかを丁寧に教えて貰った。

 その上でも九条は現代の剣豪でありあの域に達する迄は勝つのは無理だと教えてくれた。


 なんという事だ。


 よし、決めたぞ。


「山本さん、私は清廉学院高等部へ編入していつか九条を倒します」

「宇迦屋。その意気は見事だが、清廉は偏差値がかなり高いぞ」

「えっ、、、が、頑張ります」



 その後、宇迦屋が清廉に編入出来たかどうかはお楽しみ♪


 

作者が面倒で書かなくならなければ次回から第六章 夢の火魔法使いが始まります。

ソフィアが火魔法使いと対決!?

お楽しみに♪

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