涙の味噌汁
カールが用意しようとしていたのは和食じゃなくて洋食では?とのご指摘がありましたがそうですねw。最初は天ぷら定食にする予定だったのですが天ぷらが多かったのでエビフライに変えたのですよ。その通りでメインは洋食でしたね。うーん、後で天ぷらにしれっと戻して誤魔化そうかどうしよう・・・。
(しれっと直しましたw)
助っ人を頼まれた夢美は大会を早く終わらせようと奮闘するも、、、。
そして遂に待ちに待ったあの味が、、、。
ヴァルター達に神の加護の事を伝えるソフィア。ドロミスの事を何か知っているヴァルターは、、、
パシッ!
「籠手ーっ!」
「一本! それまで!」
ワー!!
後何人だろ?
個人戦では惜しくも準優勝であった女子剣道部主将の佐伯は今日の団体戦では大将だが、まだ一度も対戦していない。抜き戦の為、夢美が先鋒で出て全てをあっという間の勝ちで決め既に22人抜きだからである。
これはコーチの山本も夢美に助太刀を頼み『先鋒で』と言われた時から判っていた事だが目の当たりにするととんでもない強さだった。
あまりの速さに相手から『入ってない』とクレームが入った事もあったが負けた本人が打たれている事を告げ却下された。その相手の行いに夢美は敗者を称えた。
夢美は息一つあがっていないがその鬼気迫る闘気に気付いた者も少なくない。
午後の第一試合、準決勝対北山中戦では、北山中の生徒は誰一人竹刀を上げる事すら許されず、25人抜きを決めあっという間にけりが付いた。残すは決勝戦のみである。
決勝で当たるのは個人戦で優勝した宇迦屋 蘭率いる高千穂中学だ。
宇迦屋は夢美の活躍を見るや自分を先鋒に変え、夢美同様に相手を下し、あっという間に決勝戦を向かえた。
「九条さん」
「なんですか山本コーチ」
「そ、その、、、。言いずらいのだが団体戦なのに他の部員がまだ誰一人戦っていない。決勝は大将で出て貰えないだろうか?」
「そんなの試合が遅くなってしまうではありませんか?」
はっ! そ、そうか。佐伯主将すらまだ戦ってないや。このまま優勝しても助太刀の意味がないのかもだね。助太刀はあくまでも助太刀で本人が戦わなくては意味がないか。
でも時間が、、、。
「わ、判りました。皆さん頑張って早く終わらせてくださいね」
「「はい!」」
決勝で当たる高千穂中の宇迦屋が佐伯の元に来た。
「佐伯。清廉中はとんでもない『隠し球』を連れて来たようだな。勝ち続けてる九条が一年だとはな」
「宇迦屋さん。決勝では負けませんよ」
「また九条が先鋒か?」
「そ、そんな事はお教え出来ません」
「わたしは決勝は大将で出ますよ」
「何故教えてくれる。お前が九条か?」
「はい。早く試合を進めてくれたお礼です」
「そ、そうか。しかし可愛い顔して闘気丸出しだな」
「はっ! す、すみません」
「あははは、謝るなよ。じゃあ決勝でな」
「はい」
高千穂中との決勝戦が始まった。両校の実力は伯仲し一進一退の攻防が続くが清廉がやや不利な状況から主将で副将を務める佐伯が連勝し相手の大将、宇迦屋と対戦する。
個人戦の雪辱を果たすと心して出た佐伯であったが、1本先取した後、2本連続で打たれ惜しくも敗れた。特に三本目は持ち時間ギリギリまでお互いに譲らず打ち合った試合で今大会のベストマッチであった。敗れた佐伯は中学部活最後の一戦であったがそのすがすがしい顔には悔いは残っていないようで観客も二人に大きな拍手を送った。
夢美は試合に時間がかかった事に少し不満そうだが気持ちを切り替えた。
宇迦屋が夢美を睨みつけるように見る。夢美の前に一切隠さない闘気を燃え上がらせ立ちはだかる宇迦屋。
個人戦優勝者の宇迦屋 蘭と九条 夢美の大会最後、団体最終戦である。
思ったより時間がかかっちゃったけど、これで全員対戦出来たね。
あの宇迦屋さんは強気な性格からは想像できない程緻密で正確な剣筋と冷静で目線のぶれない足運び。他の選手とは一線を画す強さだね。一瞬の気の使い方がとても上手いからその差に気を付けないとだよ。
「九条さん。油断しないで頼みます」
「判りました山本コーチ」
こちらも闘気を出し過ぎたらダメだ。明鏡止水からだ。
『『~プテス ターテム コリポリ~』』
明鏡止水。
面を付けた宇迦屋さんの呼吸まで感じた。
「礼! はじめっ!」
今!
フッ!
パン!!
「籠手っ~!」
「一本!」
「う、嘘だ。何だこの九条の速さは。しかも私の反応が遅れただと? 何故だ。あ、あり得ない、、、」
「君、大丈夫かね?」
「は、はい」
「礼! はじめっ!」
フッ!
パン!!
「籠手っ~!」
「一本! それまで!」
ワー!!
よし、終わった。 直ぐに行くよ。
「九条さん。本当にありがとう。私達が優勝だわ。ちょ、ちょっと待って並んで礼をしてからよ」
「あっ、はい」
「礼!」
着替えて、駅まで走って、、、。
「九条! 待ってくれ」
「忙しいので後でお願いします」
「わ、わかった」
宇迦屋さんはちょっとぼーっといてたね。
「山本さん。月刊「剣道世代」です。九条さんにインタビューをお願い出来ませんか?」
「い、いや、その。九条は少し忙しくてだな、、、」
ダダダダッ。
「山本コーチ!」
「もう着替えたのか? 表彰式はどうする」
「竹刀と防具を家までお願いします。わたしはこれでっ!」
「お、おう」
「山本さん。彼女が九条さん?」
「そ、そうだ」
パシャパシャ。パシャパシャパシャ!!
私は地下鉄の駅まで走った。博物館の入場時間は16時が最終だ。
日比谷線に乗り換えて北千住まで行く。6駅が結構長いよ。
日光行の特急けごんに乗ってスカイツリーラインの急行に乗り継いで東武動物公園駅に着いたのは15時をかなり回っていた。
ドアが開いて直ぐに二階の改札を出て西口へ廻りロータリーへ走る。
はぁはぁはぁ。
タクシーは?
あっ!
向こうから梨乃ちゃんと花音ちゃん、歴史研究会のみんなが歩いて帰って来たのが見えた。
ま、間に合わなかったよ。org。
あー、、、。 やっぱり漫画みたいには上手くはいかないものだね。。。
私と美鈴先生の機械は歴史的な工作機械とはかなり違っていて改良しちゃってるけど、本物を見てみたかったな。
私は頑張ったつもりだったけど間に合わなかった事が悔しくて瞳がうるうるとして来ちゃったけど、一生懸命我慢してみんなを笑顔で迎えた。泣いてないよね私。
「夢っち、今来たのか遅かったな」
「うん、残念だったけどしょうがないね。どうだった?」
「面白かったよ。夢ちゃん次があるよ。よかったからまたこういうの行こうね」
「ありがとう。花音ちゃん」
「九条さん。剣道部の佐伯さんから聞いたわ。無理やりお願いされたのを貴方がそれに答えたのでしょ?」
「はい」
「それは良い事をしたわね。佐伯さんはとても感謝していてわたしにまで謝っていたわ」
「そうなんですね」
まあ団体で優勝出来たしみんな戦ったし佐伯部長も喜んでたからね。これでも良かったのかもだね。
「そうなんだ。で、勝てたのか?」
「うん、優勝したよ」
「わー夢ちゃん凄いね。でも早く負ければもっと早く来れたのにね」
あっ、、、。あーーーー! その手があったよ。
(夢ちゃんっ!!)
いやいやいや、それはダメだねw。
私達は一緒に電車で戻り、違う駅の人もいたけどみんなで駅の近くのファミレスでお茶をしてから帰った。
梨乃ちゃん達に写真を見せて貰ったけど、博物館の中は撮影禁止で、外の記念写真だったから梨乃ちゃんや花音ちゃんが写っていて工作機械は何も写ってなかったよ。org。
この時代、もっと多くの人に素晴らしさを伝えるのに撮影を許可してくれてたら良かったけど、、、残念だね。
抽選会で梨乃ちゃんが当たって蒸気機関車にも乗ったそうだ。
なんかみんな楽しそうで、、、。今回は計画して良かったよね。
お家に帰ると沢さんが竹刀と防具を山本コーチが届けてくれたと教えてくれた。
剣道関係の取材の人がおじいちゃんの道場へ来ているらしい。
私はそんなので目立ちたくないので、おじいちゃんに任せて、沢さんの夕食の支度を手伝う。
「ちょっと悲しそうですね。先に何か温かいものでも作りましょうか?」
あれ? 私顔にでちゃってる?
「あっ、お味噌がもうないですね」
「わたしが買って来ましょうか?」
「大丈夫ですよ。これも作ってみますか?」
「えっ!! お味噌って作れるんですか? 今から?」
「ええ、『なんちゃってお味噌』だけどかなり自信はありますよ」
マジか!!
そんなの麹菌が見つからなくて無理だと思ってたけど、、、もっと早く沢さんに聞けば良かったよ。
「是非教えてください!」
「はい。いいですよ。今度は何抜きですか? うふふふ」
「普通の食材なら大丈夫です」
「大豆って色んな色のものがありますけど、一番目にするのがこの黄大豆ですよね」
「はい。よく売ってるやつですよね」
「ここからまずきな粉を作りますね」
フライパンで油を入れずに空炒りする。
少し茶色くなった程度で粗熱をとる。
ミキサーで粉砕してさらにミルサーで細かくする。
(これはすり鉢でも大丈夫)
これをふるいにかければきな粉が出来る。
ここまでは前にも教わった事がある。きな粉砂糖を作る時のきな粉と砂糖の配分は確か2:1だったよね。砂糖はすり鉢で潰して粉砂糖にしてからだけど。
ほんの少し粗い状態でもいいそうなので、今回はふるいにはかけないでそのまま使うよ。
お醤油1、お酒1、みりん1、お塩少々、出汁0.5を良く混ぜてきな粉2を少しずつ混ぜて好みの硬さにする。これもう普通に味噌っぽいね。
出来上がり。
めっちゃ簡単に出来たよ。
「じゃあこれで試しに味噌汁を作ってみますか?」
「はい。お願いします」
少ない量だけど味噌汁を作る。
お家にあった『わかめ』だけど、、、。
「凄く簡単に出来ましたね」
「飲んでみて」
ずずず。
!!!
何この味噌感! 凄く味噌の風味が再現されてるよ。出汁の少しの香ばしさも引き立っててめっちゃ美味い。
はぁ~。
なんか暖かくて安心する味で、一口飲んだら今日の悔しさと味噌の嬉しさでなんか湯気の中で涙が出て来た。
でもこれ本物と変わらないよ。
これで豚汁とか作っても美味しそう!
「あらあら、泣くほど美味しいですか? 色んな事があっても美味しいものをお腹に入れて笑顔ですよ」
そうだね。私は少しぎこちないけど笑顔が出来た。
本当にお腹が落ち着いて気持ちも落ち着いて来たよ。
「お味噌は甘味やうま味が種類によって色々と違いますから色々と調整して工夫すると面白いですよ。他にも煮潰した大豆を使ったり、豆乳を使っても、、、」
沢さん神っ!!!
沢の神様に不可能な料理なんて無い!
出来る事ならダメダメな私じゃなくて沢さんを夢の世界に連れて行きたいよ。
◇◇◇◇◇
「姫様。朝ですよ」
う、ううん。
「あれ? マルテ。そっか館に泊まったんだっけ」
「今日はお休みですけどもう朝食の時間になりますから早く起きましょう」
「ラーラは?」
「昨日、遅くまでお話してましたよね。まだぐっすりと寝ているみたいです」
「そうなんだ。仕方ない起きましょう」
「毎日の事ですから仕方ないはダメですよ」
「はーい」
そう言えば昨日、国王様が見学に来て大変だったね。本人は全く貴族らしくなくてフランク過ぎて大変だったよ。あの後緊張し過ぎてノーラが貧血で倒れたし、カリーナも倒れたし、もうこっちは被害甚大だよ。
今日はお休みだしお母さまとアメリアが時間が取れたら街に一緒に出てみたいけど、、、。
マルテに色々と整えてもらって食堂へ行く。
「おはようございま、、、」
「おはよう。ソフィア嬢」
な、なんで国王様がまだいるの。
「おっと、ソフィア嬢に嫌われちゃったかな?」
「ダル。調子に乗り過ぎですよ」
「そう言うなよユーリ。しかし昨夜のベッドは最高だったな」
「わかります!? あのスプリングや羽毛布団はとても苦労したんですよ」
ぱあぁぁぁ。
「あそこまでの品は全ての貴族が欲しがるだろう。早速王城にも頼むよ」
「はい。国王様の分はいいですけど、他は商業ギルドがあって、、、叔父様どうすれば、、、」
「ソフィア様。そんなに嬉しそうなお顔をして、、、。寝具の話題に乗り過ぎです! ダル! お話は別でお願いします。ギルドの取り決めが色々とあるからマクシミリアン様も困っているでしょう? それに早くお城へ戻らないと公務が滞りますよ」
「わ、わかった。今日は朝食を食べたら城へ戻るから。さっき宰相のファルクまで迎えに来て今下で待ってるからな。ソフィア嬢、他にももっと美味い物や面白い物はないか?」
「色々とありますよ。ルントシュテットのレストランやお店を色々と見て下さいませ。ちょっと高いけど空飛ぶおもちゃなんてお勧めですよ」
「空を飛ぶだと! 判った、そうしよう。色々見せて貰うよソフィア嬢。しかし必ず火魔法の使い手を連れて来るからな」
「それは楽しみです。お待ちしてますよ」
「ソフィア、、、」
「国王様。皆待っていますからそろそろ朝食に致しましょうね」
お母さまがかなり怖い笑顔で国王様に言った。おそらくお母さまくらいなら王妃の座についても全然大丈夫だと思う。
お父さまがお祈りして朝食が始まる。
お兄さまもアメリアも国王様を気にしながらも美味しそうに食べていたよ。
「これも美味いな」
カールは私の話や料理学校で教えた通りに栄養素の基本も応用も出来てるね。今朝の国王様の食事もたっぷりと鉄分が取れるし吸収にいい食材が使われている。逆に鉄分の吸収を阻害するものは上手く避けられている。さすがカール。
朝食が終わりようやく国王様が帰ってくれた。
私達全員でお見送りする。
「お父さま。嵐のような方がようやく帰られたのですが、昨日お話そびれましたお話があります」
「待ちなさい! ソフィア。その前にわたくしに言うべき事があるのではありませんか?」
「お母さまに?」
「国王様の息子の嫁に来いというお話です。貴方は兄のところのオスカーと婚約しているのですよ。貴方はまだ成人していませんから、このような大切なお話のご返事はヴァルター様とわたくしに相談してからになさいませ」
「は、はい。お母さま。ごめんなさい」
私もまだ子供だから、そ、そりゃそうだね。
「ヴァルター様も国王様を明確にお止めください!」
「あ、ああ、そうだったな。すまない気が回らなかった」
「ソフィア。お話はヴァルター様とわたくしで伺います」
「はい。いえ、叔父様と叔母様、それとユリアーナ先生もご一緒でお願いします」
「わかりました。オットー部屋を用意して頂戴」
「はっ」
・・・
「という訳で、どうやらわたしにはこの48の神様のご加護があるようです」
あれ? お父さまだけじゃなくてみんな引いてるよ。
「ソフィア。かなり珍しい事だろうがそう心配する事ではなく、逆に喜ばしいと思った方がいい」
「ヴァルター様、、、」
「皆もこの事は心の中に留めて置いて何かあればソフィアの力になって欲しい」
「「はい」」
「ソフィアもこの事は他には漏らさずに地母神ゲーのご加護とだけ言った方がいいだろう」
お父さまはとても優しい言い方だったよ。そう言えば前に料理の作り方をどこで知ったのかと私に聞いた時も『夢の中で』って変な事言ったのにお父さまは笑いながら優しく流してくれたから今があるんだよね。
「わたくしはソフィア様が女神様ではなくご加護を頂いている『人』だと判って安心しましたよ」
「ユリアーナ先生。おかしな事を言わないでくださいませ」
「そうですね。ははは」
「わたしは魔法の研究をしているが、神々についてもかなり詳しく調べた事がある。今見せて貰ったソフィア様のリストに入っていない神がいる。ここまで多くの神々にご加護を頂いているとなると、他の神におかしなちょっかいを出されるかもしれないからその点は注意した方がいいだろう」
マクシミリアン叔父様の話はとても漠然としていて私にはよく理解出来なかったよ。それは全部の神様じゃないだろうけど神様はそんなにおふざけでちょっかいを出す程暇なんだろうか?
「それに、地母神ゲーのご加護を頂いている場合は、普通2つ以上の加護を持つ尊き者です。ソフィア様ならばそれでいいと思うが、他の神の事も言った方が不自然ではないと思うし神にもお許し頂けると思うよ」
そう言えばエミリア様がそうだったね。
「マック、そうなのか? ならば他の神は、、、微睡の神ドロミスだな」
お父さまっ! なんで私によく話しかけるドロミス神の事をご存知なの?
何か知ってる?
私が驚いてお父さまを見ると『しまった!』と言う表情をした。
「ソ、ソフィアは寝るのが好きだろう?」
えっ、そっち?
「そうですね。では地母神ゲーと微睡の平穏神ドロミスのご加護を頂いているとします」
「ソフィアの話はそれだけか?」
「はい」
「では国王様からの依頼について話し合いたいのだが、エバーハルトも卒業して、、、」
「ヴァルター様。お待ち下さい。ソフィアは貴族学院が始まりやっとお休みになったのですよ。ヴァルター様は貴族学院へ入学された頃もお休みもなく働かれていたのですか? ソフィアは昨日も国王様のお相手をしていたのです。少しお休みを下さいませ」
「そ、そうだな」
「お母さま。ありがとうございます。わたしお母さまとアメリアがルントシュテットへ戻る前にお時間があればお母さまのお店などを一緒に見て回りたいのですけど、、、」
「あら、いいわね。直ぐに準備しますよ。アメリアのお店も好調で、、、」
この後、結構な数の側使えと護衛を連れてお母さまのデパート『ルノール』を見て回ったり、中央のお店を見て回ったりした。今のところウインドウショッピング的に見れるお店はルントシュテットが出店したものしかなく、ルントシュテットのお店が中心になっちゃったけどとても楽しかったよ。
アメリアは初めてルントシュテットのお城を出たそうで、美味しいものを一緒に食べて、瞳を輝かせて色んなものを見てはしゃいでいた。珍しいものを沢山見れただろうし国王様にもお会い出来たし、アメリアにとってもかなり有意義な旅だったと思う。まあ旅って言っても前とは違って中央なんて半日で行き来出来ちゃうんだけどね。
アメリアのお店は好調で、玩具やトランプなどが爆売れだそうだ。かるたや各商売の人生のゲームなどで領民の子供達は色々な事を子供の頃から知る事が出来てこれらの人気も高いそうだ。
知育玩具としてもっと赤ちゃんの頃から楽しむのもいいし、そろそろ貴族、商人、職人だけでなく子供達の学校も考えてもいいかもだね。
私はお母さまにファンシーグッズなどを提案してお母さまは楽しそうに色々な意見を言いながらお店での取り扱いを了解してくれた。
かなり早口だったからお母さまの側使えのミネルバさんとマチルダさんがメモ出来ていなかったら後で言ってね。
貴族学院へ行っての初めてのお休みの日は最初お母さまに怒られちゃったけど結構楽しかったよ。
次回:美鈴先生がまた売れないと判っている夢美と共著の本を出すw。
貴族学院では様々な授業があって期待大の楽しい講義が満載!w ソフィアは色んな意味で驚くがそこにかなりやばい先生がいたw。