力強い仲間
上手く更新が出来なかったようですがこれで大丈夫だと思います。
ファンタジーな生物と出会ったソフィアはどうなってしまうのか?
そして貴族の晩餐を経験するソフィア。最高の貴族の食事ってこんなんでしたw。
前回の続き(ソフィア側だけです)
何これ。小さな裸のお人形? リコちゃん人形みたい。頭の細い葉が髪の毛のようだ。
「ソフィア様、お下がり下さい。マンドラゴラです!」
「えっ!!」
私は慌ててエミリア様を手でかばうように後ずさった。
「エミリア様!」
けど、マンドラゴラは私の足にしがみついていたよ。これ完全に30cmくらいのお人形さんのサイズだけど普通に動いてるよ。
エミリア様の護衛騎士バレッタが剣を抜く。
『ちょ、ちょっと待って! ひっこ抜かれた訳じゃないから叫ばないって!』
「ひ、姫様!」
「クラーラもルイーサも待ってください。危害を加える気はないようです」
「スカーシアもバレッタも待ってください」
「はっ」
『引っこ抜かれると根っこもブチブチ切れるし皮も剥けて相当痛いらしいからねー』
いやいやいや、何これ。何でしゃべるの? ってかもうこれファンタジーじゃん。
いや、あの魔法使いの映画でも叫ぶ怖いやつ見た事あるからもしかしたら古い時代には本当にいたのかもだけど、、、。
「貴方は?」
『見ての通りマンドラゴラだよ。まだ色んな話を他の植物達から聞いてたのにいきなり成長し過ぎて土の中から出て来ちゃったんだよ』
「わ、わたくしのせいなのですね」
『そう! もう。他の植物も大半はエミリアの事を怨んでいるみたいだよ。最近はさっきソフィアが言った通り土の中の栄養が足りなくて育てとかエミリアのやってる事はかなり無茶だからね』
「叫ばずにしゃべっているとは!! おい、マンドラゴラ。呼び捨てにするなソフィア様だ!」
「貴様! エミリア様に何を言う!」
『えー言ってる事は本当の事だって』
「スカーシア。大丈夫です。ソフィア様のおっしゃった事でやはり正解なのですね。植物にもそう思われていたなんて、、、」
いや、そもそもこれ植物なの?
「ルイーサ。わたしも大丈夫ですよ。貴方は何故他の植物の事情をご存知なのですか? 土の中にいたのでしょう?」
『植物は土の中で他の植物とピリピリで会話できるから色んな話が土の中で飛び交ってるんだよ』
電気信号のようなもの? インターネットみたいなのかな? ピア・トゥ・ピア通信で近くの植物と?
怪しい疑似科学的な研究で植物の電気信号反応みたいな資料は読んだことがあるけど本当に会話していたなんて、、、。
「でも、貴方はエミリア様の歌によって出て来たのですね」
『そうだけどエミリアの歌は好きだけど成長し過ぎるのは嫌だからエミリアはダメ。早死にしそう。ソフィアがいい。ソフィアと一緒ならいい事ありそうだもん』
「そういう貴方はどんな栄養素を吸収しているのですか?」
『血だよ、血。マンドラゴラは処刑台の下の血を滋養として発芽成長するんだよ』
うげっ。
そ、そんな怖い植物なんだ。ってかこれ動くから食虫植物とかミトコンドリア的な植物的な動物かな。
血ならほぼ同じ成分の乳でも大丈夫かもだよ。
「多分血ではなくて乳でもほぼ同じ成分ですよ。人間の赤ちゃんもそれで成長します」
『それは知ってる。植物だけど半分人間だから飲んでみないと判らないよ』
「じゃああげますから一緒に来て飲んでみてください」
『判った』
「ソフィア様!」
「大丈夫ですよ。わたくしがエミリア様にお願いして唄って頂き、急激に成長したからこの子が出て来ちゃった訳ですからわたくしのせいです。わたくしが保護します」
他の植物の話を知れるとしたら相当な情報だよね。
『やりぃ』
「エミリア様もそれでよろしいですか?」
「は、はい。勿論です。でもソフィア様。大丈夫でしょうか?」
「危害を加える訳ではなさそうなので大丈夫ですよ。ではマンドラゴラちゃん王城へ戻りましょう」
「マンドラゴラちゃんて、なんか名前つけてよ」
「名前ですか?」
マンドラゴラ。マンちゃん、ドラちゃん、ゴラちゃん。なんかしっくりこないなぁ。
ラゴラ、ラゴ、ラーラ。
「ラーラでいい?」
『うん。ラーラがいい』
「じゃあラーラ行こう」
「お父さまや叔父様が驚くといけないよね。取り敢えずわたしがお話するからラーラはリナの持っている大きな袋の中にいて頂戴」
『判ったけど早くしてね』
「リナ」
「は、はい」
リナが怖そうに袋の口を開ける。
「ソフィア様。マンドラゴラは即死魔法を使うのです」
『叫ぶのはいきなり抜かれちゃうからだよ。ソフィアが連れて行ってくれてご馳走してくれるっていうのにそんな事しないって』
「しかし、、、」
「リナ、クラーラ。ラーラはもうわたしのお友達だから大丈夫ですよ」
『わーい。ソフィアとお友達だぁ』
「姫様は領主様のご息女なのですよ。あまり馴れ馴れしくしないでくださいませ」
リナが精一杯の頑張りでなんとか言い放った。
『そんなの知ってるよ』
「えっ」
そんな事まで知ってるの?
『じゃあ中にいるから潰さないでね』
「あははは、リナ。お願いね」
「は、はい」
「エミリア様。国王様とのお話が終わったらまたお話いたしましょう」
「はい。ソフィア様。よろしくお願いします」
私達はロビーに戻るとエミリア様とアウグスト様に挨拶して別れ、待っていた王城のメイドさんに部屋へ案内して貰った。
もう夕方で部屋は少し暗かった。
メイドさんがランプに火を灯して下がった。
「やっぱり姫様のライトの方が明るいですね」
「でもこのランプもキラキラして綺麗だね」
「価格は高そうです」
「確かに」
「ラーラを出していいよ」
「はい」
『ふぅ』
「まだ知らない人が入って来るかもしれないからその時は隠れててね」
『判った。大丈夫』
「エミリー達は泊まる所はあるの?」
「はい。ソフィア様がお休みになられたら側使えや護衛達用の部屋がありますからそちらで休ませて頂きます」
「なら大丈夫そうだね」
コンコン。
早速誰か来たよ。ラーラ。ってもう隠れてる。
「失礼致します。夕食のご用意が出来ました。食堂までお願いします」
「判りました。すみませんが先にこのお部屋に乳を頂けませんか?」
「畏まりました。牛の乳でよろしいでしょうか?」
「はい。それでお願いします」
パタン。
こっちでも胃を保護する為に食事の前に乳を飲む人はいるからそう不思議な話ではないよ。
「やった。王城のお食事ですよ。楽しみですね」
「恐らくソフィア様の食事の方が、、、」
「でも領主様のお父さまに出す食事ですからこの国最高峰と言ってもいいですよね」
「そうですね。食材は高級なものが使われると思います。しかし味は以前のルントシュテットとほぼ同じだと思いますよ」
「王城の料理人なのですよ。もうエミリーは夢を壊さないで下さいませ」
「すみませんソフィア様。乳が来たようです。リナ」
「はい」
カップに牛乳が入ったものを持って来てくれた。
「ラーラ。これが乳だけどどう?」
『ちょっと待って。飲んでみる』
ゴキュゴキュ。
『ぷはぁ。牛乳って凄く美味しいよ。これ完全に血の代わりになるよ。こんなの誰も知らないよ。ソフィアよく知ってるね。凄いね』
根っていうか足からじゃなくて口から飲むんだ。裸のままだから後でハイデマリーかケイトにお洋服作って貰わないとだね。
「では、わたくし達もお食事に行ってまいりますからラーラはそれを飲んでいてくださいね」
『判った。ごゆっくり』
食堂が判らなかったので廊下で待機していたメイドさんに案内してもらった。
私の側使え達も場所は知らなかったらしいから色々といい経験になったね。
あれ? エバーハルトお兄さままでいる。
「ソフィア。頼まれたリップクリームを持って来たよ。側仕えに渡しておくね」
「エバーハルトお兄さま。ありがとうございます。早かったですね」
「皆が軟禁されたと聞いて慌てて来たんだ。でもあの蒸気自動車は速くて驚いたよ」
「そうでしたか。ご苦労様です」
「いや大した事じゃないよ。揃ったから食事に致しましょう父上」
「判った。では給仕を」
なんかルントシュテットのお城みたいにお母さまとアメリア以外が勢揃いだね。
お待ちかねの最高の貴族の食事だよ。
とても広い食堂で、テーブルがめっちゃ大きくて大理石の貼られたものだったよ。これ手作業でやってるんだよね。凄いね。テーブルは真っ白なクロスが席の前に置かれ蝋燭や食器、カトラリーが並べられている。今日の花はローゼ(薔薇)が小さく飾られ、左手側のナプキンの上にも一輪の薔薇が置かれていた。
何本もの蝋燭の灯りがキラキラとカトラリーで煌めく。さすがに王城のテーブルだ。薔薇の香りも食欲をうまくそそってくれてるよ。
食事はいつも通り側使えで、今日からは貴族学院のエミリーとリナが給仕をやってくれる。練習の時以来だね。
エミリーが席を引いてくれて私も座る。ここまで着けていた白い手袋を外し膝の上に置いてナプキンを敷いて隠してからボウルで手を洗う。この椅子の背もたれは長いけどこれは側使えが椅子を引く為であって、私が背もたれにもたれかかってはいけない。勿論テーブルに手をついたりしてもいけないよ。
面倒だけどまず貴族の食事マナーを守らないとね。
エミリーが小声で聞いてくる。
『ソフィア様。前菜は内蔵料理がありますがいかがいたしましょうか?』
げっ、内蔵料理!? いや、子供にはちょっと。
『な、内蔵料理以外でお願い』
『畏まりました』
黄色いプディングが出された。
お父さま達の席には内蔵、あれは牛の胃袋だね。
ううっ、ハチの巣みたいだよ。
私も大人になればあれが美味しそうに見える事があるのかな? いや、私には無理っぽいけど。
お父さまがお祈りをして食事が始まった。
プディングを食べると勿論甘くなくフルメントム(とうもろこし)の少しだけ柔らかいプディングだった。ま、まあ、こんなものかな。
前菜のソーセージはそれなりに普通。
スープは肉入りのアヌーム(ポテト)ポタージュだ。上に乗っているのはアーピューム(パセリ)っぽい。これは手の込んだものでこの料理人は相当これを作っている慣れた玄人の感じがした。
まあそれはそうか。王城の料理人だからね。うんうん。これはまあ美味しいよ。でもコクが足りないから牛乳とバターを、、、いや、王城の料理だったよ。私が口を出せる訳じゃない。
肉料理が出された。
『エミリー。これは何の料理が判りますか?』
『ソフィア様。こちらはグルイ(鶴)のソテーです』
鶴!? 食べるの? あの鶴だよね。
『鶴の血もございますが飲まれますか?』
『だ、大丈夫。遠慮しておきます』
めっちゃ独特の香りがするよこのお肉。
わー、困ったね。お父さまもお叔父様達も食べてるしめっちゃ噛んでるよ。
お兄さま達もいったね。よし私も。
ナイフで切って口に入れる。
パクッ。
独特の香りがとても強いね。結構硬いよ。
私は3口くらいで諦めた。
次は魚、これはニシンだね。とても綺麗にキャロータ(人参)のすりおろしや豆を利用して飾り付けている。見た目重視なのは判ったけど、味はどうかな?
普通の魚でした。塩味でした。
味はそれなりでこれは塩漬けにしたものを洗って焼いた感じだよ。正直見た目は綺麗だったけど少ししょっぱかったよ。
果物のアンズと梨。これは安心して食べられそうと思ったけど日本の美味しいの食べてるからあまり美味しくないですけど、、、。
最後のお菓子はウエハースが出てきました。かなり甘いザラザラとしたクリームっぽいものが塗られていた。
まあ、ルントシュテットのお城で以前食べていたものより高級そうに見えるのは確かだけど味はあまり変わらなかったよ。
鶴は他のガチョウや鶏の方が美味しいと思うけどなんか貴族的にこっちの方が高級なのかも。
「ソフィア様。王城の食事はどうだい?」
「叔父様。これが本当に貴族の最高に位置する食事なのですよね」
「そりゃそうだよ。王城でしかも領主に出す料理だぞ」
「はい。まあまあでした」
「わたしはソフィア様の作る料理の方がずっと美味しいと思うわ」
「わたしもだ」
叔母様もお兄さまも容赦ないね。
「明日の朝食はソフィアの料理ではあるが他の方々とご一緒だ。頼むから変な事は言わないようにしてくれ」
お父さまが心配するのもなんか判るよ。
「ところで叔父様。ご相談があるのですけど」
「判った。では、どこか小さな場所を借りよう」
「お願いします」
・・・。
ここの小さめの打ち合わせ会議室、といってもかなり大きくて30人位は参加できると思われるものを借りてくれた。
お城のメイドさんがお茶を用意してくれて側使えが確認して出してくれる。
「なんだい? ソフィア様。また面倒事じゃないだろうね」
うっ、叔父様から私は完全に面倒な子になってるよ。流石にこれは少し話辛いなぁ。
「叔父様。農業改革を行っていますけど、本当に適した人材が見つかりましたのでわたくしの方で保護しようと考えています」
「確かに食物の生産量を増やす事は重要だが今はその刈り取りすら問題になる程の豊作なんだ。先に鍛冶職人に早くコンバインを世に出すようにソフィア様からも言って貰えないか?」
「もしかするとまた『まだ完璧じゃない』とか言ってるんですか?」
「その通り」
あー、クラウとフェリックスは本当に美鈴先生と同じだよ。
技術者の病『完璧病』に罹ってるね。
「判りました。クラウとフェリックスにはわたくしの方からお話しますから後で貴族学院の近くに呼び出してください」
「判った。助かる」
「で、適した人材とはどんな人材なんだ」
「はい。マンドラゴラです」
「なっ! 待て待て待て。引き抜いた際に叫んで人を殺す魔獣で人ではないではないか? 錬金術師が霊薬に使う素材だぞ。じょ、冗談だろ」
「いえ、本当です。今私のお部屋にいます」
「そもそも意思の疎通など出来るのか? 何故適していると判るんだ」
「はい。普通にお話が出来ました。処刑場に芽が出ていたのでイエルフェスタのエミリア様に唄って頂いてエミリア様の能力を確認した際に出て来たのですよ」
「という事はイエルフェスタの聖女様は真実で、その能力によって過度にマンドラゴラが成長したという事か?」
「その通りです。でもイエルフェスタは農地の栄養が枯渇してしまい不作に陥っていて困っていました」
「ああ、あのソフィア様の言う植物の栄養素の事だな」
「はい。でもそれは国王様にやって頂ければ大丈夫そうです」
「上手く行くといいが、、、」
「マンドラゴラは地中で他の植物と電気信号によって通信しているらしくて他の植物と会話をしていて驚く事にルントシュテットの事もわたくしの事も知っていました」
「何! 電気信号で通信! そもそもそんな事が出来るのか?」
「はい、出来ます。通話が可能な機器を作る事が出来ますよ」
「ちょ、ちょっと待ってくれ。尖塔師もいるのだ。職を失ってしまうではないか」
「彼らは大丈夫ですよ。魔法が得意な方が多いですから他に治療でもなんでも出来ます」
「いや、その話は後にしよう。ではそのマンドラゴラは話が出来て他の植物が得た情報を知るすべがあるという事か?」
「その通りです」
「危険ではないのか? 保護するとしてもソフィア様の血を与えるのか? あれは処刑台の下に生えるものだろう」
「いえ、血液は乳とほぼ同じ成分なのですよ。先程乳を与えたら美味しいって言ってました」
「少し護衛騎士と話をさせてくれ」
叔父様がこめかみを押さえながら言った。
「確かヒルデガルトの妹のクラーラだったか? そのマンドラゴラは危険ではないのか? 何故対処しなかった」
「はい。対処しようとしましたがソフィア様から止められました。今のところ危害を加えようとする気配や悪意は感じられませんでした」
「そ、そうか。判った」
「ソフィア様。そのマンドラゴラと話をする際には必ず護衛騎士が同席する事。その条件であれば逆に農業だけでなく情報源としてルントシュテットに大いに役にたつかもしれない。その意味では許可出来ると思うが兄上にはわたしから相談してみよう」
「わーい。ありがとうございます。マンドラゴラの名前はラーラって言います」
「もう名前を付けたのか。いや、本当に心臓に悪い面倒事だったな」
「えー」
「いや、それでもわたしはソフィア様の事を信頼しているし危険な目にあって欲しくないだけだ」
「ありがとうございます。叔父様」
・・・。
私達は部屋へ戻った。
「ラーラ。牛乳は美味しかったですか?」
あれ?
窓際に並んだ植物のプランターのようなものに足を付けて座っていた。
『うん。牛乳美味しかったよ。あれで大丈夫だよ』
「そう。それは良かった。ラーラの事を保護する為に叔父様を味方につけてきましたよ」
「うん、聞いてた。マクシミリアン・フォン・シュタインドルフの事だね。彼は優秀だよね」
な、なんで知ってるの。
「ねえ、ラーラはなんでそんな話を知ってるの?」
「だから他の植物から聞いてるんだって。今もここからソフィアがマクシミリアンと話していたのをあそこの部屋の植物から聞いてたよ」
それ完全に盗聴じゃんか。
「もしかしてラーラは何でも聞いて知ってるの?」
「何でもじゃないよ。神様じゃあるまいし。今みたいに聞きたい事でその場所の植物を通して聞くか、後は色んな所で話題になってる話とかくらいだよ」
聞きたい場所に植物があれば自由に聞けるのか。話題って植物の間でバズってる話?
ネットっぽいね。ってかそれ凄い話だよ。
「遠くの話も聞けるの?」
「話題になってたら聞くよ。他の領地でも他の国でも聞けるから」
いや、これもラーラは完全にスパイ能力を持った超能力者のようなものだね。絶対に味方にしないと。
「他のマンドラゴラも人と話すことが出来るの?」
「出来ないよ。確か昔の文献に10年以上育つと話せる個体がいたってあるらしいけど、普通は見つかると錬金術師に抜かれちゃうし生えるところも処刑台の下って限られてるから実際に話したというのは聞いた事がないよ」
「じゃあ、本当にエミリア様の力でそれだけ成長しちゃったんだね」
「うん。あそこ血が沢山染み込んでいて助かったよ」
そんなに処刑してるんだね。恐っ!
「ラーラは植物的に言うと何科なの?」
「人の分類だとエッグプラント(ナス)の仲間だよ」
「その髪もエッグプラントっぽくないね」
「まあ人の分類だからね」
「じゃあ実がなるんだ」
「なると思うけどまだ花も咲かせた事がないよ」
「そりゃそうだね」
さっきまで芽だったからね。
私的には動く系の食虫植物やミトコンドリアって感じだと思うけど花が咲いて実がなるなら見てみたいね。
「でもラーラ。その能力凄いよ。それはここだけのお話にしてね。ラーラが悪い人達に狙われちゃうから。ラーラの事はわたしが保護するっていう事でいいかな?」
「判った。ソフィアが頭が良くて悪い人じゃないのは知ってるから。じゃあ代わりに知った事は教えてあげるね。美味しい牛乳を毎日貰えるなら枯れるまでずっとソフィアと一緒にいるよ」
「じゃあ取引成立だね。直ぐにお洋服を用意して毎日牛乳をあげるね」
「わーい」
こうしてソフィアはファンタジーだなぁと思いながらも有用性の高そうなマンドラゴラのラーラを保護した。
次回:すっかりと怪しい話になってきましたが、国王様との打ち合わせはどうなるのか?
日本では夏休み明け産業革命以降の博物館へ歴研で行く事になり大はしゃぎの夢美。
お楽しみに♪