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ドゥープレックス ビータ ~異世界と日本の二重生活~  作者: ルーニック
第五章 夢の貴族学院
46/129

処刑場にあった芽を聖女様の力で育ててみた

 処刑場!!w

 水車小屋や刑罰は中世ヨーロッパと同じでトイレは出窓式w。それでもこの国の最高級の設備をソフィアが確認します。

 お、落ち着け私。

 軟禁なら牢獄じゃなくお部屋に閉じ込められているだけだよね。お父さま達は大丈夫だと仮定して国王様がご昏倒? 倒れたって事だよね。


 脳溢血とか心臓発作とかかな?

 お父さま達との関連性って、、、。


「ユリアーナ先生。国王様がご昏倒されたのはお父さま達との面会中にと言う事ですか?」

「その通りです、ソフィア様。その為ヴァルター様達に原因があると軟禁されています」

「まだ意識がないのですね」

「はい」


 あちゃー。

 って事は私の責任だよね。うひー!


「いいかね? 貴方がソフィア様で間違えありませんか?」

「はい」

「ウルリヒ様は?」

「わたしだ」

「ではお二方共ご同行願います」

「「はい」」


 ザッ。


「ソ、ソフィア様」

「ウルリヒ様!」


「側仕えや護衛はご遠慮下さい」

「「は、はい」」


 ・・・


「ソ、ソフィア様!」


 ん? イエルフェスタのエミリア様だね。


「おさがり下さい」


「エミリア様。少し王城へ行って参ります。何かあればその後でお願いします」

「は、はい」


 大きな馬車にウルリヒお兄さまと一緒に乗せられる。

 ゴトゴトゴト。

 私は外を眺めた。貴族学院から王城へ続く道は凄い振動だけどそれなりに整備されているね。


『♪ある晴れた昼下がり王城へ続く道~♪ ・・・』


 私は自分にしか聞こえない位の小さな声で思わず出て来た曲を唄ったけどウルリヒお兄さまに聴かれてしまったようだ。

 お兄さまがやはり小さな声で聞いてくる。


「ソフィア。その歌は?」

「え、えーと、これは市場に売られて行く為に荷馬車でゴトゴトと運ばれるロバの悲しい歌です」

「確かに悲しそうな歌だな。しかし、わたし達は売られに行く訳ではないぞ」

「そうですね」


 ユリアーナ先生から習った話によるとこの国にも法律はあったよね。


「ウルリヒお兄さま。この国には法も裁判もありましたよね」

「ああ、田舎の農村にまで裁判はある。各村では水車小屋の番人がその役だ」


 水車はこっちでも随分と古くからあるものだ。水車は人力以外の初めての動力として活用されている。地球では一世紀頃からあり、日本では7世紀頃(平安時代)からあると言われている。この人力だけでない動力があって初めて原始生活ではないまともな文明が発展し始めたと言ってもいいと思う。


 水車小屋はほぼ全部の村にあるけど、小麦の粉ひきとして主に利用されているけどそこは貴族が権利を持ち、人員を派遣していて利用するのに費用が掛かる。派遣された人には通常裁判権や魚釣りをする権利を与えられているけど、村の人からしたら『よそ者』で、水辺に集まる女性達の溜まり場になっていて水車管理人とおかしな関係になる事などもあって正直村の人から嫌われているのが普通だ。


 まあ、ルントシュテットはもう製粉所をあちこちに作っちゃったからもうおかしな事はないよ。


 でも貴族の罪の場合は違う。


「そうでしたね。貴族の場合は国王様や領主様が裁判官となって裁く裁判官制度で国法もありましたよね」

「ああ、その通りだ。私達に罪があるとは思えないからそう心配するな」

「そ、そうですね」


 でも、この国の刑罰って結構重いんだよね。

 軽微な犯罪は鞭打ち、罰金刑で済むけど、軽窃盗や偽証だと指や舌の切断、傷害事件だと手足の切断だ。

 これより重い罪はみんな死刑で、重窃盗や強盗は絞首刑、殺人や誘拐・姦通は斬首刑、放火や魔女・人狼は火刑、反逆・影響の大きい重犯罪は四つ裂き刑と処刑の仕方が異なるんだよ。


 私達の場合は、仮に何か問題があったとして下手に解釈されると国家反逆罪か不敬罪で死刑か鞭打ちかな?


 いやいやいや、ないない。キチンと理解して貰えばこの国に発展して欲しいとは思っても反逆の意思なんて全くないよ。


 頼むから国王様、復活して~!


 などと私が青い顔をしながら悪い妄想をしているとかなり綺麗な王城へ着いた。


「こちらへ」


 かなり丁寧に案内された。王城の中はとても大きかったよ。

 まるでサロンのような場所へ案内されるとお父さま達がいた。


「ソフィア! ウルリヒも来てくれたか」

「父上。大丈夫ですか?」

「ああ、わたし達は問題ない」


「お父さま。わたくしの提案に何か問題があったと言う事でしょうか?」

「いや、そうではない。提案なら国王様も前向きに考えて頂いていた。蒸気機関車の話を始めて、ルントシュテットでは動力を殆ど入れ替え蒸気自動車を走らせ始めたと話したら不意に気を失われてご昏倒されたのだ」

「何かの病ではないのですね?」

「国王様の主治医も問題なくいずれ目を覚ますと言っておられた」

「そうですか。それは安心ですね。国王様さえ気が付けば大丈夫ですよ」

「何故そんな事が判る」

「だって普通の貴族達にこれまで説明して誰も昏倒などされていませんでしたけど、それは直ぐにキチンと理解した方がここにいる叔父様達だけだからではありませんか? それでもその及ぼす影響などまでは良く理解されるのは難しいですよね」

「それはそうだろう。これまでに無いものばかりなのだから」

「国王様はその影響範囲をご理解されて驚いたのではありませんか?」


!!


「だとしたら国王様は相当優秀な方ですね」

「ああ、わたしの一つ上でユリアーナと同じ学年であったが貴族学院ではほぼ主席だった」

「違うのはユリアーナ先生が主席だった時ですね。流石ユリアーナ先生」

「ソフィア様。今はユリアーナの話ではありませんよ」

「そうでした。でもならばわたくしのお話に反逆等の意図がなく国益にしかならない事はご理解頂けているはずです」

「そうだな。しかし周りにはそうは思われていないようだ」

「ですから国王様が気が付けば大丈夫なのですよ」

「確かにそうとも言えるな」


「で、何故軟禁状態なのでしょう? ここは随分と綺麗なお部屋ですけど普通に過ごせるのでしょうか?」

「ああ、貴族であり、刑が確定していない以上は来客と同じだが不明な今は軟禁されている」

「わーい。では王城のご飯が食べられるのですね。ウルリヒお兄さまやりましたね」

「ソ、ソフィア。この状況で、、、いや、なんでもない。父上もいるし心配は要らないからな」

「えへへへ」


 お兄さまは私に出来るだけ心配を掛けないようにしてくれてるよ。嬉しいな。


 でもこれでこの国の貴族が使う最高のものが色々と確認出来るよ。

 ここに来る途中の王城の周りも綺麗な石だったし、この部屋の調度品もかなりお金が掛かってるね。

 窓の板ガラスもかなりの大きさだし使ってるカーテンも凄い。


「ところでおトイレはどちらでしょう?」

「あの窓側の左側ですよ。ソフィア様」

「はい。ではちょっと失礼してお花を摘みに行って参ります」

「ソフィア。気を付けてな」

「はい」


 うん? お父さまは何を気を付けろって言うんだろ?


 パタン。


 おお、そうだよ。家と違ってここは水洗じゃないんだよね。

 って、えー! ここも穴!

 ってかこれ相当な高さだよ。真っ暗な筒の随分先に光が見えた。これだけ高ければ余り臭くはないね。

 落ちはしないけどなんか怖い。下から覗かれてないよね。筒が長いから大丈夫か。

 なんか足が震えたよ。


 パタン。


「失礼致します」


 私と入れ替わりにメイドさんが直ぐに入って行った。


「はぁ。こんなに高いトイレ初めて見ました。今のメイドさんは?」

「ソフィア様。あれは筒の途中に汚物が残らないように水をかけて流すのよ。出窓式よりもソフィア様の水洗トイレの方が何倍もいいわね」

「同感だ」

「でも勉強になります」

「いや、ソフィア様はもう勉強などいらないと思うがね」

「叔父様。今日やっと貴族学院へ入学したばかりなのにわたくしの楽しみをそんな風に言わないで下さいませ」

「そ、そうだな。すまない」


「ソフィア様」

「なんでしょう? 叔父様」

「先日聞いたマカダム舗装の件で解らない部分があって、、、」

「マック。それは後でも大丈夫だろう。国王様は恐らく鉄道と舗装道路は我々に任せるおつもりだ」

「ああ、そうですね」


 コンコン。


「誰だ?」

「宰相のファルク・フォン・ツェレウスキー様がおいでです」

「宰相様!? 判った。入って頂いくように」


 カチャ。


「失礼する。ルントシュテット卿。国王様(レクス)が目覚められた。其方らを軟禁するのは間違っているとおおせだ。現時点で其方らの軟禁を解く。部屋を用意するから必要であれば其方らの側使えを呼ぶと良い」

「判りました」


「しかし! 如何に罪なきとは言えわたしらのいない密談で国王様(レクス)にあまり過激な言は謹んで頂きたい」

「わたくし共は過激ではなく、ご要望にお応えして事実をお伝えしたまでです」

「そうなのか。明日の朝、再度国王様(レクス)と主治医、わたしと技官、文官を交えて続きの話がしたいと申されておる。軟禁は解くが皆このまま王城に残られたい」

「畏まりました。しかし国王様(レクス)に密談とした理由はご了解が頂けるまで秘匿すべきと判断したからです」

「では、参加者はわたしも含め口外しないよう魔法契約でよろしいか?」

「はい。お願いします。こちらの人員は本日と同じでよろしいか?」

「いや、ソフィア嬢は、、、」

「わたくしです。ファルク宰相様」

「なっ、本当に子供ではないか? いや、確か貴族学院に入学したばかりであったな」

「はい」

国王様(レクス)は其方も望まれておる」

「畏まりました。ファルク宰相様」

「では、明日食事後に」

「はっ」


 カチャ。パタン。


 ふぃ~。わ、私まで。


「お父さま」

「心配はいらんソフィア。認識はあっているしソフィアの進言に間違いはない」

「判りました」

「ふぅ~。父上。一時はどうなる事かと、、、」

「ウルリヒにも心配をかけたな」

「しかし、まだ明日があります」

「そうだな」

「ソフィア。ソフィアならば大丈夫だ。わたしが保証しよう。父上、明日の朝食はソフィアの食事を振舞ってはいかがでしょうか?」

「ソフィアの? うむ。そうだな。イタリアンは食した事もあろうが、他は未だであろう。中央の館から料理人を呼ぶか」

「お父さま。数名ですからクルトだけで大丈夫だと思います」

「貴族学院の方は大丈夫か?」

「準備が殆どでお手伝いさんもいるから大丈夫だと思います」

「では、宰相に確認してクルトを呼んでもらう事にしよう」

国王様(レクス)はどのようなものがお好きなのでしょう?」

「美味いものなら何でもだな」

「それは一番難しいですね」


 コンコン。


「失礼致します。お部屋をご用意するまでロビーでお待ちください」

「判った」


 みんなでロビーに向かうとそれぞれの側使えや護衛達がほぼ全員心配そうな顔で来ていた。


「ソフィア様」

「姫様! 心配しました」

「大丈夫だよ。それより心配して来てくれてありがとう。明日の朝、まだお話があるらしいから泊りになるんだけどみんなは寮に戻っても大丈夫だよ」

「ソフィア様! 側使えや護衛だけ帰ってどうします。わたくし共もお供致しますからご心配なさらないようにお願いします」

「わ、わかりましたエミリー」

「ところでイエルフェスタのエミリア様がご心配されて一緒に王城までいらしてますが、、、」


 エミリーがエミリア様が座る一角をチラリと見た。

 一緒にいるのは側使えと護衛とあれは確か次男のアウグスト様かな?

 エミリア様がアウグスト様と共に私の方へ歩いて来た。

 なんでここまで私に関心があるのだろう。


 叔父様が見つけて警戒する。


「イエルフェスタの領主(ドミノス)の子供達じゃないか!!」

「叔父様。ここは王城ですよ。こんな所で取って食われる訳ではありません」

「しかし、、、」

「叔父上。わたしが一緒におります」


 ウルリヒ兄さま。

 お兄さまがかばうように私の前に出た。


「イエルフェスタのエミリア様。何用か?」

「はい。わたくしはソフィア様にご相談があって参りました」

「ソフィアに相談? 我々はイエルフェスタに襲われ、、、」


 明らかにエミリアとアウグストが心苦しそうに顔をしかめる。


「お兄さま。エミリア様はわたくしにお話があるようですからまずはお話をお伺いしてみてはいかがでしょうか?」

「それが、ソフィア様だけにお話したいのです」

「な、そんな事はダメだ!」

「お兄さま。 えーと、ではそちらもエミリア様だけでしたらいいですよ」

「エミリア一人では、、、」

「ならばこちらもダメだ!」

「わ、判りました。わたくし一人でお話させてください」

「ではお部屋をメイドさんに準備して頂いて」


 私は叔父様にお願いして手配して貰った。


 二階の小部屋が空いているそうなのでお父さまにお話してくることを伝えて向かった。

 それぞれの側使えと護衛をドアの外に残してエミリア様と二人で部屋に入った。



「ソフィア様。ずっとお話がしたいと思っておりました」

「先程は兄が失礼致しましたが、エミリア様は私達がイエルフェスタの人達に襲われた事はご存知でしょうか?」

「は、はい。大変申し訳ございませんでした。ドミノスの父は知っていたようです。長兄のアルノーも色々とやっているようですが、アウグストお兄さまとわたくしは仲良くしたいと思っています」


 おお、これを信じるとすると同じ家の中でも考えがこんなに違う人もいるのか。大変そうだね。


「判りました。で、お話とはなんでしょうか?」

「はい。ソフィア様は豊穣の女神様なのですよね」

「い、いや、あれはみんながそう言ってるだけで、、、。でもエミリア様は聖女様だと聞いてます」

「はい。その通りです」


 おおっ、自分でも聖女を肯定!?

 逆にこれは興味があるね。


「エミリア様はどのような聖女様なのですか?」

「はい。神の声は地母神ゲーと植物神プランタールムの声が聞こえた事があります。そしてわたくしが唄うと植物が成長するのです」


 マ、マジっ!

 ってかそれ本物の聖女様じゃんか? 私の偽豊穣の女神様伝説とは全然違うよ。見たい見たい。


「本当ですか? どれくらい成長するんですか?」

「種からですと一晩で花が咲く前位までで、成長していない木も実がなったりもします」

「す、凄いよ。見たい見たい。見せて貰えませんか?」

「えっ、えーと構いませんが、その事で逆にご相談が、、、」

「まずは見てからですよ」

「は、はい」


 カチャ。


 私達は一緒にロビーへ戻り叔父様にエミリア様の能力を確認したい事を言うと、


「植物か。流石に王城の観賞用のものに手を加えるのは不味いだろう。雑草か何かで試せないか?」

「雑草ですね。お城の人に聞いてみます」


 私達は側使えや護衛達とお城の裏庭に向かった。


 いやー、綺麗過ぎるよ。雑草とか全く見当たらない。


「ないですね」

「そうですね。あの裏口の衛兵の方に聞いてみては?」

「わたくしが聞いてまいりますのでお待ちください」


 エミリーが聞きに行ってくれる。


「ソフィア様。エミリア様。この城の脇の処刑場であれば雑草が少しあるそうです。今は利用していないので立ち入りも大丈夫だそうです」

「しょ、処刑場!」

「で、でも今処刑している訳ではないし雑草があれば大丈夫です」

「わ、判りました。ではそこへ向かいましょう」

「はい」


 処刑場に入ると塀で囲まれた場所だ。確かにそこかしこに少しだけ雑草が見えた。

 近くの雑草に向かおうとして木製の台の脇を通る。

 こ、これってもしかして絞首刑に使う絞首台だよね。わひー。

 

 と、とっと。足元に緑の草が芽生えていた。


「エミリア様。この芽で試しましょう」

「えーと、ああ、この小さな芽ですね。わかりました。では」


 ~ラララ、ラー、春の光がー

  、、、

 、、、清く届け~


 私は生えていた芽を見つめながら聞いてたけどちょっと声がかすれ気味だけどとても綺麗な歌声だったよ。唄っている間から出ていた芽はうねうねと動いていて目の前で成長を続けた。

 何これ。マジ凄い。植物の成長をビデオの早回しで見てるみたいだ。本当に聖女様だったよ。

 私の側使えや護衛達も驚いていた。


「エミリア様。これ本当に凄いです。間違えなく聖女様ですよ」

「いや、そうでもないのですよ。明日になればもっとずっと成長します」

「おお、なんか穀物や野菜なんて育て放題じゃないですか?」

「いえ、それが違うのです。確かに最初は唄った場所では収穫も上がってそれで良かったのですが、これが2年達ち3年達つと植物神プランタールム様はわたしに止めるようにおっしゃったのにお父さまに続けるように言われ続けたら逆に収穫が激減してしまったのです」

「えっ!」

「今では飢饉に陥る地域も出てしまいました。わたくしのせいです」

「エミリア様、、、」

「わたくしは植物神プランタールムの加護を受けているかもしれませんが、豊穣の神フェルティリタスのご加護ではないのです。そこで豊穣の女神様と言われるソフィア様ならばなんとかして頂けるのではないかと、、、」

「どのような物を育てているのでしょうか?」

「はい。リコペルシ(トマト)やエッグプラント(なす)が主な作物で主食にはアヌーム(芋)が多く利用されていました」

「これらが不作になってしまったのですね」


 というと間違えなくこれは連作障害だね。つまりドーピングのように成長してこれまで以上に土の栄養分が必要になって枯渇したっていう事だね。


「肥料は何か利用していますか?」

「家畜のポルクス(豚)の糞を撒いたりしています」

「そのまま?」

「はい」


 いやいやいや、少しは効くかもだけど病気や逆にダメになってしまう事も多いよね。

 でも、この農業改革は国王様に国中に広めていく予定だから大丈夫かな。


「エミリア様。家畜はそれなりに育てていますか?」

「はい」

「明日、国王様(レクス)とお話する予定で、そういった事象を解決する為に今わたくし達が農業改革を進言する予定です。間もなく国中で始まると思いますから心配はいりませんよ」

「えっ!! ほ、本当ですか?」

「はい」

「ちなみに何が問題だったのでしょう?」

「それは連作障害ですね。土の中には様々な栄養素がありますが、連続して育て過ぎてしまうとその栄養分がなくなってしまい不作になるのです。例えばリコペルシには肥料の三要素であるチッソ(N)・リン酸(P)・カリ(K)が必要ですが、家畜の糞尿には窒素やリンやカリがたくさん含まれていますからこれを利用して肥料を作ればとても良い肥料が出来ます。逆にそのまま家畜の糞尿を利用してしまうと病気などの問題が発生する事もありますからやめた方がいいです」

「・・・ソ、ソフィア様は本当に豊穣の女神様だったのですね」

『本当だよ』

「いや、これは女神様の加護とかじゃなくて、、、って誰!?」


 なんか可愛い声が、、、。


『こっち。下だって』


 下?


「なっ!」


 足元に見慣れない生物が!!w

 ファンタジーな生物と出会ったソフィアはどうなってしまうのか?

 そして貴族の晩餐を経験するソフィア。最高の貴族の食事ってこんなんでしたw。


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