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ドゥープレックス ビータ ~異世界と日本の二重生活~  作者: ルーニック
第四章 夢のファッション
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海戦とリップ改

 シルバタリアでの海戦ですが、オマージュが某国と似すぎているとのご指摘がありカットする事に致しました。この回の公開そのものを辞めようかと考えましたけどご要望を頂き一応公開させて頂きます。海戦は結果や概要だけにしますが悪しからずご了承ください。

 良く確認したら基礎化粧品の回もカットしてたんだった。本当に事実しか書いてないんだけどね。まあ、いいかw。

 短くなり過ぎちゃいましたので繋がりがなく無理やりですがガラス加工のお話を追記しましたw。

 中学へ入学し私が新入生代表で挨拶した。ちょっと面倒だったけど美鈴先生と文章を考えて暗記したよ。知佳ちゃんは中位の成績で、舞ちゃんはぎりぎりで合格したけどまた同じ学校だよ。


 でもたっくんは受験しないで公立中学へ行く事になった。力も強くて運動神経も良くて頭の回転が速くて私が勉強する前には私よりもずっと成績もよかったから前は少しいいなって思った事もあったけどね。なのに最近は剣道にも来なくなっちゃうしゲームばかりやっていて本人もそれでいいって言ってたんだよね。


 最後にたっくんと話したのは私が効率的で作りやすい油圧ショベルカーの絵をこっちで描いてる時に覗き込んできて、私はこれは思考実験だからねって言ったら『夢ちゃん。これカッコイイな』って褒めてくれた時だ。私は受験なんかで忙しかった小学生の最後の頃にたっくんを一緒に受験しようって説得出来なかった事を後でとても後悔したけどあの時はたっくんには本人の考えもあるからそれでいいと思ってたんだよ。



 この中学では結構面倒な事に猶予期間はあるけど何らかの部活に入らなければならないそうで、そのうちに考えようかと思う。

 でも今日は疲れたから早く寝よ。



 こちらで良く見る鏡はガラス板に錫と水銀のアマルガムを裏に塗ったもので、アマルガムは錬金術師が良く使うものなのだそうだ。詐欺的に金や銀だと偽って貴族に売る際に使っているらしい。

 水銀ではなく、裏に硝酸銀を塗布して日光で乾かす技術を『銀引き』と言って近年の日本の鏡は全てこの手法で作られている。銀の後に銅を塗ってさらに表面を保護する塗料を塗るものだけど、これだと結構大きな鏡も作りやすくなってガラス職人のヴェルナー・ジーメンスさんにとても喜ばれた。早速お母さまから大きな鏡の注文が結構な数あったようだ。


 ヴェルナーさんは大量の電球を作って貰った器用な人なので同じように真空ポンプを利用してもう一品作って貰う。こっちは板ガラスじゃなくて吹きガラスで、内側と外側を作るという芸術的な技術でその間を銀引きする。更に内ガラスと外ガラスの間を真空ポンプで真空にすると魔法瓶が出来るよ。見てると吹きガラスでこんな難しいの出来るんだねと頼んだこっちが『はぁ~』っていう感じだったけど魔法瓶は便利だから小型のものを作って貰って私のお気に入りの一つだ。真空ポンプの使い方ももうお手の物っていう感じで魔法使いみたいだよ。私の馴染みのある魔法って言ったら魔法瓶だからねw。日本で使ってる様なステンレス製の物はまだまだ遠いね。


 

 美鈴先生と頑張ったけど意外と簡単だった外輪式蒸気船でシルバタリアに来ていたマドグラブルとチョイナーの船を一隻沈めて2隻拿捕したお礼にフリッツ伯父様から先方が利用していたマスケット銃と火薬を手にルントシュテットへ戻る。こちらの被害が無かった事にフリッツ伯父様はご機嫌で新たにマンゴーの種を取り引きもして貰う事にした。(相手がマスケット銃を持っていたので慢心しないで良かったと言うバーミリオン部隊初の戦闘だったよ)

(~すみません、カットしたから何の事かよく判りませんね~w)


 蒸気船の事は後で相談したいそうだ。


 お城へ戻りお父さまに海戦の報告をする。結果は何も問題はないのだけど敵がマスケット銃を使っていて質は少し劣るけど火薬も作っている事を説明した。ちょっとお父さまが焦る。


 マスケット銃と中にライフリングを刻んだ銃の違いを火薬の込め方から説明する。

 弾薬の作成や旋盤が無ければ不可能な螺旋のライフリングを刻む事が既に可能だし鉄の焼き入れも問題ない。威力や射程距離の違いからライフル、拳銃、大砲を作る事を提案する。


 お父さまは敵のマスケット銃の話辺りから少し青い顔をしていたけど、私がもっと高火力の銃火器の話をして落ち着いてくれたようだ。兵器工場の極秘性は必要だけど設計して制作は恐らく私が貴族学院へ行ってからだと思う。

 螺旋がキーポイントだね。



 でも螺旋はその前に、木工職人のマーティンに旋盤で削って貰うのが先かもだよw。



 以前軽く話したかもしれないけど、こっちでのお化粧は白粉を軽くはたく程度であまり目立つ事まではしていない。女性がそんなに外出しなかったからね。それでも女性は眉なんかも身ぎれいにしていてあまり嫌な感じは受けない。男性はもう少しどうにかして欲しいけど。

 でも、今よりももっと女性が外出する機会が増えるとどうしてもお肌が荒れたり冬には唇が荒れたりもする。


 基礎化粧品としての化粧水は以前作ったので今回は色付のリップを作る事にした。


 折角マンゴーの種を大量に手に入れられるので種からマンゴーバターを抽出する。とっても良質な植物油なんだよ。常温だと直ぐに固まるけど体温位で簡単に溶けるしこの植物油には紫外線を防いでくれる効果もある。これやっぱり種が乾燥しちゃうからシルバタリアでマンゴーバターを取って貰った方が良さそうだね。今回のは結構新しいので大丈夫みたいだけど。


 ミツロウとマンゴーバターを湯煎で溶かして、精油を加える。こっちでも紅花(ベニバナ)の顔料が糸を染めるのに使われているけど紅花から取れる黄色ではなく赤色の方を加えてちょっと色が付く中高生に人気のカラーリップ程度のリップクリームが出来た。材料が全部あるし自然のものばっかなので簡単だったよ。

 精油は色々と試してもいいかもしれないね。


 私も日本でもう中学生なのだからカラーリップ位なら使ってもいいかと思うけど、こっちではまだ7歳なのでちょっと早いかな?

 でも試しに使ってみる。


 ぬりぬり。んぱっ。


「姫様。な、なんかとっても可愛いんですけど」


 鏡を見るとマルテのお世辞抜きにしても確かにこれ塗ると可愛いね。(自画自賛w)


「マルテ。これは唇の荒れを防ぐリップクリームと言いますけどちょっと紅を入れて可愛くなるようにしてみました。ノーラ、リナ、どうですか?」

「こ、これは絶対に売れます!!」


 なんかマルテじゃなくてノーラの方が商売人っぽくなってきたよ。ノーラの実家のシュトライヒもとんでもなく儲かっている影響かな。


「姫様。お口がとっても可愛いのです」

「ありがとうリナ。じゃあみんなも塗ってみますか?」


「「はい」」


 まあ同じリップを使っても仲がいいから抵抗はないけどみんな慣れていないだろうから私が塗ってあげて上唇と下唇で滑らかにする方法を教えて真似して貰う。

 他の人の唇とか初めて触ったけどとっても柔らかいね。なんかちょっと色っぽい。


 うん、これもう少し紅を増やせば普通に口紅としても使えそうな位だよ。本来は別ものなんだけど。まあでもお化粧は軽めだからこれくらいでいいか。


 マルテもノーラもリナも一気に女性らしさが増して私から見ても思い切りセクシーな感じになったよ。なんか横顔が綺麗で私まで惚れちゃいそうだよ。まあリナだけはわたしと同じ7歳だから可愛い感じのままだけど、もの凄く可愛い!


「ソフィア様、こちら是非わたくしの分を先に作って頂けないでしょうか?」

「いいですけど何かあるのですか?」


 大人の合コンかな?w


「はい、伯爵家の方とお会いする予定なのです」

「ノーラ、も、もしかしてお見合いですか?」

「いえ、でもお願い事がありますのでわたくしの魅力が少しでも後押しとなればと思いまして」


 おー、なんか女を少しでも交渉の武器として使っちゃいたい訳だねw。いいよ。任せて。幾らでも協力するよ。


 私は少し濃い目に紅を入れたカラーリップをノーラに作った。


 これ木工職人にあの飛び出すケースを作って貰って固めた塊を入れて回すと飛び出て蓋が出来るリップケースがあると便利だよね。よしマーティンに旋盤で螺旋の細かい作業を頑張ってもらって他はガラス職人のヴェルナーにも入れ物を作って貰おう。



 夕食の際にお父さまもマクシミリアン叔父様、ビッシェルドルフ様も私や側使えの唇を見つめてたから男性の受けがいいのは直ぐに判った。

 でもラスティーネ様とお母さまにも直ぐに目を付けられてお母さまに今日作ったのをそのままあげる事になったよ。


 ノーラにはまるでこうなる事は判ってたみたいだ。予知能力でもあるのだろうか?


 勿論、ラスティーネ叔母様にはノーラがもう一個もっと色の濃い可愛いのを持っているのは内緒だ。


 次回:ソフィアの立ち上げたブランドが数多く増えたルントシュテット。好調過ぎるルントシュテットに好調故にさらなる困った問題が数多く発生する。間もなく貴族学院へ行くソフィアだが、、、

 お楽しみに。


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