表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/60

Prologue



はじめる前に――


この注意事項を必ずお読みください。


注意事項は以下の三つです。




◇◆◇



一、これはあなたを苦しめるものではありません。




二、あなたにとって大切なものを肌身離さずお持ちください。ただし、持ち込みができるのは一人につき一点のみです。




三、必ずお戻りください。



◇◆◇





上記を守り、快適な旅をお過ごしください。

……Have a nice dream











 あれ、俺はいったいここで何をしているんだっけ?


 そんな疑問がふと浮かんだ。ここは見たところ学校の教室。だけど俺はスーツを着ていて、前では見知らぬ誰かが教鞭を執っている。――いや、俺はあの人に見覚えがある。


 ……ああ、そうだ。小学校の時の担任だ。


 ということは、ここは俺が通っていた小学校ということになる。何故だか今、俺は周りの奴等と一緒になって「はい! はい!」と声を張り上げながら、手を挙げて自分の存在を主張(アピール)していた。いったいこの行動に何の意味があるのか。自分の行動の奇怪さに気付き、我に返ったのが数秒前。



 ――――そうだ、俺は。



 バっと、振り返るとそこには墨汁で書かれた文字達が規則正しく並んでいる。そして、真っ先に俺の目に飛び込んできたのは、「三年一組 さとうまじめ」と書かれた自分のそれだった。



 “やれ、やるんだ!”



 誰かが俺の中で叫んだ。


 この異様な空間の矛盾に気付いた俺はその叫びに従って、ベリッとそれを勢いよく剥がす。


 ――と、その瞬間世界がグニャリと歪んだ。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ