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3話『決断の儀式』

「では、25番の者、前へ」


神父がルシアの番号を呼ぶ。この瞬間、儀式がルシアの番に回ってきたことが正式に決まった。


ルシアは小さくため息をつき、重い尻を上げた。前へ歩く最中、神殿の中に入った人々を横目に見る。


「....うわ、母さんほんとに来てるよ。まぁ父さんが来てないだけまだましか」


「ほら、ブツブツ言ってないで早く来なさい」


小さく呟いたはずの声が神父に拾われた。少し頬を赤らめ、神父の前に立つ。

神父がなにやら言い始めるとーーーー


「....あんた、誰?」


「ーーー我はゼルス。《クルシュアリナ》を通じ、人間に力を与える者だ」


「神様降臨だと...?!しかもここどこだよ!」


目の前の神に気を取られていたが、落ち着いて周りを見ると、周りは今までいた神殿ではなく、床もない、天井もなく、水平線もない世界が広がっていた。


「ーーーここは《次元の狭間》と呼ばれし場所。とは言うが、場所とはまた別の次元だと言えばその通りである」


「いや意味わかんねぇよ。てか神様ってば厨二病こじらせてんのか?」


「ーーー《次元の狭間》とは、神々の住む《上界》と人間や動物の住む《下界》を繋げる場所である。《上界》と《下界》の中間地点と言えよう。《上界》と《下界》では、身体の状態では3次元と言えるが、別の次元にあるものであるため、その中間地点のここは3次元でも《上界》の次元でもない次元が広がっているということだ」


「よくわかんねぇよ!...けどここには儀式を受ける人達全員が来るのか?」


「ーーーそれは違う。ここには、毎年同じ日、時間に行われるこの儀式において、一人のみ、我が選んだ人間が呼ばれるのだ」


「...へぇ。まだよくわかんねぇけど俺はお前に選ばれたってのか」


選ばれたところで何をするのかルシアに理解できるはずがない。これまでの5年以上の月日で、自分に力がないことを心から信じているからだ。少しでも自分に自信があるものには期待という形で理解できることなのだが。


「ーーー我は、汝に一つ、問いを投げかける。その答えによって汝の今後の生活が変わることになるだろう」


「...へぇ。俺、そういうの嫌いじゃないね」


「ーーーでは、汝に問う」


神が、その威厳に満ちた双方の腕を広げる。そして、黄色い眼光でルシアを見つめ....


「ーーー汝、力を欲するか?ーーー」


問いが出される。


「.....俺の心からの答えを言えばいいんだな?」


神からの返答はないが、見つめられたままの、そのまま付き抜かれそうな目でわかる。

彼は不敵な笑みを浮かべーーー


「当たり前だ。力は.....欲しいよ。親とか...カレンとかに心配されなくて、俺のことで父さんと母さんが周りの人間から責められなくていいくらいに。」


神は両手を広げたまま、口角を上げ、


「ーーー汝の答えはわかった。すぐに、下界へ戻そう」


その言葉を聞いた瞬間、ルシアの目の前は暗くなっていった。


ーーー目が覚めたのは、儀式の最終局面。風が止み、光が集まり、一つの武器を作り出す瞬間。

そして、ルシアの目の前まで、光る剣は降りてきて、光が消える。

彼の目の前には、金色の柄に、深紅の宝石と思われる石が埋め込まれた剣。その刀身はレイピアと変わらない程度。片手で振れるような剣で、一般的にブレードソードと呼ばれるものだ。すると、神の計らいか、一瞬にしてその剣の情報がルシアの頭に流れ込んでくる。


《会心の剣》シンパレード


ルシアは、シンパレードを手に取り、なぜか隣に浮かぶ鞘の中に入れ、神父と神に礼をして歩き出す。そして、元の席に着く。周りの人達は、その金色の剣に目を丸くしてみている。

彼にはこの剣が必ず特別な剣であることが、スキルを見らずに分かっていた。


「神様が、笑ってたもんな」


そう、問いの答えを、聞くと、神は確かに笑っていた。彼の答えに満足がだったように。


後から声がかかる。


「んじゃ、今度は私が行ってくるね」


「おう」


そう、27番である、カレンだ。そして、27回目になる呪文のようなものを神父が言い出し、27回目の光景が始まる。それが止み、彼女の前に降りてきたのはーーーー


《貫通する拳》ギガレアス


彼女の中に、グローブの名が流れ込む。

ただ、そのグローブの恐ろしさが分かったのは彼女だけで、外からは少し高値のグローブに見えたのだった。


当然、会場はざわめく。落ちこぼれにいかにも凄そうな剣が届いたというのに、天才には高級なグローブが届いたのだ。明らかにおかしかった。

二番目にそのグローブの凄さを知るのはルシアであった。

カレンが席に戻る。


「....お前なんだそれ。どこのメーカーの手袋だよ」


「舐めないでよね!これ、パンチで貫通するんだよ!」


「は?パンチで貫通だと?なにそれ強すぎじゃね」


「それ言うならルシアのだってなんなのそれ〜」


「会心の剣だよ。」


「え?改心?その剣は切った悪い人を良くするの?」


「んなわけあるか。てかあってたまるか。でも会心をなんて言ったらわかるんだ....。」


「結局会心って何なの?」


「んー....腹パンする時も普通にお腹に当てるより鳩尾に当てた方が痛いよね、みたいな?」


「あー、なるほど!弱点に当てるのか!」


わかってないような気がするけど小さいことだ。放っておこう。


ずっとあの武器やらが生まれる瞬間を見てた。ほんとに飽きてきたんだけど。もう何番目だよ。


「次、83番の者ー」


もう80超えてんのかよ?!何人いるんだよこの年。

83番が終わり、次の番号が呼ばれる。


「あー、次、最後ですね。84番の者、前へ」


やった!最後だ!ほんとに嬉しい!


84番が終わる。これで解放される....!


ここで神父が一言。

「では、あるビックゲストの方に来ていただいています。」


おいまじか!そういうのって軽いとか言ってるけど大体長くなるやつじゃん!絶対長いじゃん!始めの時のあのスピーディさが愛おしいよ!


「その方には、すぐに旅立つことになるあなたたちに軽くお話をお願いしています。では、お願いします。」


神父の言葉が終わると、始めに神父が出てきたところから一人の男が出てきた。....って父さんじゃねぇか!


「皆さんこんにちは。フレイ=フォルティナです。まぁ、勇者やってたので、ここに呼ばれたと思います。俺はだいたい堅苦しいのが苦手なので、こういう神聖な場でも軽い口調で話させてもらいます」

青物です!平昌五輪が凄いですね!さっきカーリング女子が銅メダル取りました。終わるまで応援したいですね。

では、作品の話に入ります。とは言ってもやっと剣手に入って、もう少しで冒険やーって事なんですけどね。頑張っていきます!

では、平昌五輪に出てる選手並みくらいとは言いませんが、応援よろしくお願いします!その応援が、自分の金メダルに繋がります!(笑)

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