プロローグ『誕生日』
「オギャーーーーー!」
〇〇年のこの日、1人の赤ん坊が元気に誕生した。
「頑張りましたね!元気な男の子ですよ!」助産師の女性によって性別が明かされる。
「ついに俺らのあいだに子供が....!リリー、よく頑張ったな!」
「無事に生まれてよかった...!この瞬間以上に嬉しいことなんてないわ....!」
赤ん坊の両親は感極まって泣き始める。
さらにこの赤ん坊、親戚だけでなく、国民の殆どを泣かすことになる。
それもそのはず、彼の父親は魔王を倒した勇者、フレイであるのだ。8年前、急に魔王が現れ、そこから魔王勢力は鰻登りに成長、3年で各国を脅かす存在となった。そんな時に現れたのが聖剣をもつ勇者フレイ一行である。フレイたちは魔王四天王と呼ばれる4人の幹部を全て屠り、魔王との決戦にて魔王を討ち取った。魔王討伐後、フレイは冒険仲間であったリリーと国民の祝福のもと結婚し、今に至る。
そんな勇者が高らかに叫ぶ。
「こいつの名はーーーー」
【15年後】
「んじゃ、行ってくるわ」
「今日は、《クルシュアリナ》なんだし、後で私達も来るからね〜」
「へいへい」
母親との軽い会話を終え、家のドアを閉め、ゆったりと歩き出す。
あー今日の儀式とかだるいわぁ....。武器が決まんの?普通の鉄剣とかが来るの確定だし俺出る必要なくねぇかな。鍛冶屋に造ってもらった方がいいの来るかも。だいたい神さまもそんなんやってねぇで俺のステータス変えるとか仕事いろいろあr「ルシアー!」走ろ。
「あー!ルシアなんで走るの?!だいたいルシアが私に走るの勝てるわけないじゃん!」
まぁ確かにそうだし実際4秒で捕まったけど。
「ほらぁ〜、すぐ捕まるのになんで走んのさ」
「少しでもお前といたくねぇの!独りがいいのわかんねぇかな?!」
「とか言いながらぁ〜」
「黙れブス」
「はぁぁぁぁぁ?!?!今なんて言った?!」
いつも通り。この後俺が蹴られ(ドカッ!!)痛っ!?今日は格別に痛てぇ...ってこの女スネ蹴りやがった!
「いってぇ....スネは無しだろ....」
「ルシアがブスとか言うからじゃん。私に筋力ステータス負けてるくせに」
「ブスゴリラだった(ドカッ!!!)痛っ?!同じとこ蹴るのやめろよ?!」
「ルシアっていつもいつも私に蹴られてるけど、ドMなの?」
「んなわけあるか。バカかお前」
いつも同じような会話をしながら今日は学校ではなく、神殿へ向かう。
武器、魔導書決めの儀式、《クルシュアリナ》。15歳になる国民全員が受ける儀式で、魔法が書かれた、魔導書、特殊能力を含むものもある、武器が神から与えられ、1人の成人となったことを認められる。
この世界では、(魔法のレベルはそれぞれだが)魔法を使うのが当たり前になっていた。例えば農業なら土属性魔法や、水属性魔法を使うといったように。
そんな儀式に2代目勇者と武の天才はゆっくり向かうのだった。
初めまして、青物です。
趣味で始めました。ですのでかなり不定期になりそうです。飽きるまで続くかと思います。
まだまだ文も下手くそですし、コメディーと騙って全く面白くないような文になりそうですけど、よろしくお願いします。