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総務おじさん探訪記  作者: 中澤 悟司
総務おじさん、覇(歯)道を往く
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第91話 バ〇ス!

 ダメヲタ爺こと色欲の毘沙門天師との対話は、延々と続いていた。


 いや、認めよう、楽しかったんだ、久し振りに羽目外して、楽しかったんだ。それは認める。だが、それに悪ノリして助長する人がいるのだ。


「こちらは如何ですか?アロイス様」

「ぶふぉっ、私は3人目の子じゃないか」


 桜さんが言うと洒落にならないような気もするが、何を言ったところでこの破壊力の前には無意味。


「シンクロ率が高すぎるよ、桜」


 ノリで言ってみたのだが、途端に桜さんの顔から表情が抜け落ちた。うわ、やべぇ、その顔もゾクゾクするけど、そっち系は地雷でしたか?すみません調子に乗り過ぎま…。


「…こんな時、どうすればいいのか分からない」


!!


「…わ、笑えばいいと思うよ」


 それでその笑顔来ますか、そうですか。俺は、あまりの事態に身震いが止まらなかった。


「…我が人生に一片の悔い無し」

「ふぉふぉふぉ、まさか貴女様まで、これはこれは」


 冬華さんは、相変わらず戻ってこないのだが、見てるアニメ、何か話が進んでる気がするんだけど。まさかあれ、最終話まで流れるんだろうか。


 時間の感覚が無くなるくらい盛り上がって、桜さんのコスプレ祭りも一段落したところで、師が改まって切り出した。


「ふぉふぉふぉ、そなたには充分素養があるようじゃて、これを授けよう」


 またカードかメダルか、俺その手のコレクターじゃないんだけどな、とか思っていたら、何かミドルタワーケースくらいのサイズの段ボール箱が出てきた。んー?なんだこれは。箱だけデカい限定物のカードとか、若しくは大人買いよろしく一箱ぎっしりメダルとか、そんなオチじゃないだろうな、と思っていたら。


「変身も浪漫があって良いのじゃが、どうせなら儂はバッタより魔法少女の方が良いのぅ」


 ええ、俺マッパからリボン巻きになって、フリッフリのミニスカ魔法少女になるのか?中年オヤジの魔法少女コスプレなんて誰得なんだよ。想像しただけで気分悪いわ。しかもアレだろ、絶対パンツ見せないところからの、触手監禁プレイに突入とか、そういうやつ。

 桜さんとかがやるなら、まあ、それも良きかな?ですけどね!けどね!絡む触手に、俺はなる!みたいな。


 流石にコスプレおっさんが、触手絡みヌルヌルプレイとか、ないわー。無し寄りの無しで。


「まあ儂は、色欲らしくこんなものをな、用意してみたのじゃ」


 そう言うと師は段ボール箱を開梱した。中からは、白い保護紙で覆われた箱が出てきた。また箱?でもそのサイズ感といい、梱包の仕方といい、何か既視感があるんだけどなぁ。

 と俺が思っていると、師は白い保護紙を丁寧に上だけ外すと、内箱を開け、中身を取り出した。俺は、言葉を失った。




 …こ、これは、乳神様ではないかっ!




 しかも黒装束金縁はみ乳の限定版!




 そこには、俺が昔、衝動的に買ってしまったキングオブ黒歴史があった。そのボリューム感、造形、彩色、アングル、どれを取っても素晴らしい作品であった。後にも先にも、何を血迷ったのか3体もバリエーション違いでお迎えしたのは乳神様を置いて他にいない。


 それが、俺の目の前に、再び!


 しかも、何かやたらと艶めかしいんだが、特別塗装でもしてるのか、これ。…はっ、まさか魔改造かっ!


 気が付くと、俺は乳神様に手を伸ばしていた。


「あ、まだいけませんアロイス様、ちょっと落ち着かれてからでないと、冬華様が危険です」


 桜さんの、珍しくちょっと焦った制止の声を聞きつつも、何が危険なんだファンクラブ通販限定版とはいえ俺持ってたしこれただのフィギュアだろ、と思って乳神様を手に取った瞬間。


「あああああああああっ!!」


 ビデオコーナーで、冬華さんが崩れ落ちた。


「目が、目がぁっ!」


 冬華さん、空飛んでますか?それともドライブの方ですか?って、何故俺はこんな冷静に冗談を飛ばしているのだろう。というのも、目の前の光景があまりにも非現実的だったからなのか。


「その者青き衣を纏いて金色の…」

「現実逃避している場合ではありません、アロイス様」

「はっ、危うく腐界に飲まれるところだった」

「ふぉふぉふぉ、男子でも腐るのですな」


 どこまでもマイペースな師である。流石は師。


 冬華さんは、何だか凄いことになっていた。顔を中心に、恐らくは全身の火傷の痕から、青い炎、オーラのようなものが立ち上り、見えていないと言っていた左目からは魔眼も真っ青な勢いで闇が溢れていた。床に蹲り、悶えている冬華さんを見ていて、本当なら心配して駆け寄るところなのに、どうしてこう、心が凪いでいるのか、我ながら不気味であった。


「あっ、ああっ!」


 俺が呆気に取られている間にも、冬華さんの火傷の痕は青い炎に徐々に浸食されているように見えた。


「ふむ、これはもちませんな」


 冬華さんの様子を見ていた師が、小さく呟いた。


「あまりにも波動が強すぎる、この一帯が消し飛びますぞ」


 え、そんな状況なの?ヤバいってレベルじゃないよな、それ。


「かくなる上は、選択肢はありません、アロイス様」


 桜さんが、俺を見据えた。


「秋音様を、堕とされませ」


 えええええええええ??何それ?

今回のあらすじ

お宝を取ったらトラップが!?(えー)

急げハリソン!


乳神様で検索したら、まだ出てくるのにびっくりした今日この頃。

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