GMと説明2
GMは手を合わせて
『じゃ、次行くね!』
と言った。プレイヤー達は、まださっきの説明を飲み込みきれてねーよ!と思いながらもまた耳をすませた。
『次は戦闘と職業について説明しようか。じゃあ、まず職業からステータスオープンって言ってもらえるかな?』
「ステータスオープン」
と言うと目の前にウインドウが開きステータスが表示された。
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名前 カナタ
職業 剣士 Lv1
スキル《技》 なし
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と出た。
『さあ、今君たちの前にはステータスが表示されていると思う。今までして来たゲームに比べればかなりシンプルに見えると思う。』
シンプルと言うよりまた、こいつが手を抜いたんじゃないかと疑った。
本来あるべきSTRなどの表示が一切なく名前と職業とそのレベル、そしてスキルしかない。
『別にミスではじゃないよ、初めからその三つしかステータスで表示されないから』
ととても軽く言った。
『このゲームには数字で表記されるステータスは職業のLvのみだ』
これじゃあ何のために職業を選んだのかわからない剣士だろうが魔法使いだろうが一緒だと思った。
『スキルがなしになっているのはまだ、君たちが覚えていないから。この世界でスキルとは技の事だよ簡単など言うと【一本背負い】とかの事。ほかのゲームみたいな回復速度上昇とか状態異常無効みたいなのはない』
まるでそんなのズルじゃんみたいな顔で言った。
『スキルは町にいるNPCに教えてもらったり、クエスト報酬だったり、自分で作ったりできるよ』
そういえば、なんでクエストと依頼を言い分けているんだろ?と疑問に思ったのでメールしてみた。
『質問みたいだね!なになに[クエストと依頼って何が違うの?]ああ、そういえば説明してなかったね。依頼はNPCから受けるものクエストは運営から極稀に通知されるもの、クエストは基本的に同じ物が発生しない逆に依頼は条件を満たしていれば何度でも受けれる。これでいいかな?』
気のせいだと思うがこちらに視線を向けているような気がした。
質問がないのを確認すると職業について話だした。
『さて、職業とそのLvについてなんだけど、これじゃ剣士でも魔法使いでも一緒だと思ったでしょ!でもちゃんと違いがある。まず一つは職業にそれぞれ補正が入っている。』
『つまり』とパンと手を合わせて
『職業がなければ誰であろうと走るスピードは同じだが、剣士と魔法使いが走った場合剣士の方が速い』
目に見えていないだけで職業の意味はあるみたいだ。説明は続いていく、スキルは職業に依存し上限はないがその職業しか覚えられないという物もあるようだ。
職業は合計三つまで同時に就け、LvがMAXになるとその時に条件がクリアされている上位職になれるそうだ、剣士はLv10がMAXだまずはそこを目指すか。
『あと新しい別の職業につく方法だけどクエストクリアだったり運営に押し付けられたり、色々あるよ頑張って探してみて!中には一人しか就けない固有職もあるから早いもの勝ちだよw』
と言った。
押し付けられる職業ってなんだよ。
『特別に良いこと教えてあげるよ!両国国技館に行ってそこに居る力士の依頼に応えると【力士】っていう職業になれるよ!攻撃力が跳ね上がるけど、パンツかまわししか装備できなくなるし足も遅くなるけどねw』
という良いか悪いかよく分からない事を教えてくれた。まあ、街中にも職業についてのヒントもあるみたいだ。
あまりピーキーな職業は嫌だな。
『以上で説明は終わり。何か質問あるかな?なかったら、いよいよ本当のゲームスタートだ!』
・・・・・・
『じゃあ、みんな~最高の旅にいってらしゃい!!』
と大きく手を振りながら言いながら、大きなウインドウは閉じた。