赤いおっさん
目を開けると前には東京駅が見えた。
「拠点は東京って言ってたけど駅なのか。」
周りを見渡すと人、人、人、
「多いな~これは合流するのも難しそうだな」
とそんな事をつぶやいていると後ろから、
「おい、そこの白いの大丈夫か?」
振り向くとそこには赤い髪と髭のおっさんがいた。
まるで筋肉を鎧の様に纏い厳つい顔を無理矢理笑顔にしているせいでとても怖い。
数秒フリーズした後に「・・・大丈夫です。」と答えたが男は
「いやいやいや今周りを見渡して困っていたじゃねーか、いっちょこのお兄さんに相談してみな?」
とまた怖い顔を笑顔にしながら言ってきた、仕方がないので俺は
「友達とここで会う約束をしていたんだけど、あまりの人の多さに参っていたんだ」
と言うと
「そうだったのか、まあこの人じゃすぐ見つけるのは難しいだろうな」
「だろ」
「相手は何か言ってなかったか?」
「何も聞いてないな」
と俺が言うと、男は少し考えて
「もしかしてお前その友達にこのゲームをもらったか?」
「そうだけど・・・なんで?」
「いや、だったらこっちを見つける方法があるからな、だから何も言わなかったんだろう。
まあ、何も説明していないのもどうかと思うがな」
と男は腕を組みながら言った。
「そんな方法があるのか?」
と聞くと
「ああ、その友達ベータテスターだろ?」
「ああ」
「ベータテスターには報酬の一つとして二つゲームソフトが渡されるんだがこのソフトにはフレンド登録しなくてもメールが送れる機能があるんだよ、まあそのソフト間だけだがな」
「そうなのか、じゃあ俺はこのまま待って居れば向こうから連絡がくるんだな」
俺がそう確認すると
「ああ、連絡が来ると思うぞ」
「そうか、ありがとう助かったよ」
と言い、そう言えば名前を言ってなかったのを思い出して
「助けてもらったのに自己紹介がまだだったな俺はカナタだ」
「そう言えばそうだな俺はダインだ。自己紹介ついでにフレンド登録しようぜ!」
「どうやるんだ?」
「簡単だ、拳と拳を合わせるんだ、そうすれば申請できる。後は許可するだけだ」
そう言いながら拳を突き出してきた。
「そうかじゃあこれからもよろしく」
そう言いながらこつんと拳を合わせたすると・・・
【ピコン】
と音が鳴り目の前にウインドウが開いた
[ダインさんからフレンド申請が来ました。]
[Yes/No]
(Yseっと)
[登録が完了しました。]
「登録出来たみたいだな」
とダインは言った。するとまた【ピコン】と音が鳴ったまたウインドウを開いてみると
『無事ログイン出来たみたいだな、梓の奴もログイン出来たみたいだしそろそろ合流するか?
ユト 』
ダインの話によれば今俺にメールを送れるのはダインと悠斗しかいないので『ユト』というのは悠斗の事だろうメールを見た俺はダインに
「連絡がきたしそろそろ行くわ」
そう言うとダインは
「そうか連絡取れたかじゃあそろそろ俺も行くわ。また困った事があったら連絡しろよ、じゃあまたな」
そう言うと手を振りながら人ごみの中に消えていった。
「じゃあ俺もユトの所に行くか」
と言いつつまた俺も人ごみの中に入っていった。