表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ここは日本ではありません。ゲームです。  作者: なめろう
第1章 ゲームスタート
10/10

見えない攻撃

 

 歩いていると遠くに緑が見えた。


「あれが森林フィールド」


 江戸城は皇居をそのまま草原に変えていたが、この森林フィールドは住宅街を円状に切り抜いた場所に生えてきた様になっている。

 いきなりコンクリが切れて草が生えてる。

 隣の建物は半分が無くなり、木が生えていた。


「雑、運営雑すぎるだろ」


 もう少し何とかならなかったのかと思いながら森に入っていく。


「森だな」


 そこには現実と変わらない緑が広がっている。

 歩いているとガサガサという音が聞こえた。


「なんだ?」


 警戒しながら音の方へ視線を向けるとそこには角の生えたウサギがいた。


 ーーーーーーーーーーーーーー

 ホーンラビット  Lv2


 ーーーーーーーーーーーーーー


 という情報を見ていたらウサギはこっちに飛び掛かってきていた。


「うおぁ」


 飛んできたウサギをギリギリで避けるとウサギは真っ直ぐ木の真ん中ぐらいにぶつかった。


「びっくりしたぁ~」


 ぶつかったウサギを見てみるとぶつかった所で止まっている、バグか?と思い近づいてみると。


「刺さってる」


 ウサギは木に刺さっていた。


 抜け出そうとジタバタと短い手足を動かしているが角が深く木に刺さっていて抜ける気配がない。


「大丈夫か?」


 このまま倒すのはかわいそうだと思い助けてみるするとつぶらな瞳でこちらを見ている。

 仲間になりそうにこちらを見ている。なのかと思い近づこうとしたら・・・


 また飛び掛かってきた。


「なんで!」


 また避ける。

 避けたウサギの方を見るとまた木に刺さっている。


「またか、またなのか」


 木に刺さっているウサギを見ながらスライムのことを思い出した。


「なんだ、このゲームはこんなモンスターばっかりなのか?」


 なんどか木から助けてやるが助ける度に木に刺さる。

 いっその事木に刺さる時にダメージを受けて死んでくれないかな、と思いながらとどめを刺すことにした。


「スゲー気分悪いわ」


 気分を落としながら歩いているとまたウサギにあった。

 運営はプレイヤーに精神的ダメージを与えるつもりなのか、と思いながら剣を抜き相対する。


「よし、避けずに飛び掛かってきたところを切るか」


 木に刺さって居るのを倒すのは精神的にきついので飛んできたところを切る。

 すると切られたウサギは地面を転がる。木に刺さっている時は首を切ったので一撃だったがお腹あたりを切ったのでたおせなかったみたいだ。

 転がったウサギはフラフラしながら立ち上がりこちらを見る。


(ウルウル)


「やめろ!こっち見んな!やりずらい!」


 精神攻撃を行う運営の本気度がうかがえる。


「これはさっさと倒した方がいいな、精神的に」


 自分の精神の心配をしながらも素早く近寄り三度ほど斬りつける、すると


 テッテレー


 と音がなった。


 ーーーーーーーーーーー


 剣士   Lv2


 ーーーーーーーーーーー

 レベルが上がったみたいだ。


「見合わねー」


 経験値と精神的ダメージの釣り合わなさに愕然とした。


 ピコン


『強くなるためには犠牲が必要だ、

 主に精神力だがな(笑)    運営より』


「狙ってこれなのか・・・・」


 嫌気がさしてきた。


「普通の敵と戦いたい・・・」


 当たり前のことを思いながらさらに森を進んで行く。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ