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0話 朝は紅茶を入れましょう
初投稿です。
よろしくお願いします
ここに住み込みで働き始めてから、約1ヶ月が経った。
昔はあんなにも好きだったのに、大人になるにつれて忘れてしまっていた趣味ー読書。
さらに言えば、本に囲まれるこの日常は、とても幸せなものだった。
そんな日々を、ここに綴ろうと思う。
「今日は一日中、雨が降るそうですよ店長」
私が声をかけると、ゆったりとした声が返ってきた。
「うん、読書日和だね」
いつものように椅子に腰掛け、本を捲りながら店長は言う。
こんな大雨の中でそんなことを言ってのけるのだから、さすがだ。
「それ、いつも言っていますよね」
私の言葉に、店長はふふ、と微笑んでから、
「そうだね」
とだけ答えた。
私が働いているこの書店は、少し特殊らしい。
ここで売っている本はどこを探そうとも世界に1冊だけ、いつか持ち主となるお客様のための特別な物語が綴られている。
― そう。
私も、あの本に出会って、生まれ変わったのだから。
今日はどんなお客様が来るのだろう。
そう思いながら、私は彼の好物である甘いミルクティーを淹れ始めた。
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