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雨降る夜に。

作者: 龍刃 暁
掲載日:2021/08/17

この話はフィクションであり、実際の歴史等に関係ありません。

楽しんでいただけたら幸いです。

雨降る夜に。

 とある夜のことである。遠くのほうで一つ大きな音を立て爆発した。私はあわてて外に出た。それは周りの住民も同じなのだろう。顔なじみの人たちがそこにいた。だが、見たことない姿で膝をつけ絶望し、聞いたことない声で泣き崩れていた。平然と立っていた人は誰もいない。私も同じ状態だった。

 鳳歌ほうか六年この国は今六年にも及ぶ戦争の真っただ中だった。皇帝が変わり年号が鳳歌に代わりそれとほぼ同時に周辺国の領地を奪うために国民の反対を無視して宣戦布告をした。その結果多くの場所で爆撃をくらい、多くの人が焼け死んだ。全国民が「いつ死んでもおかしくない。」と言って死ぬための準備をしている。私はまだ死にたくない。そう思うがいつ死ぬのだろうか。早く戦争を終えてほしい。

 あの夜の日私は強制労働を終え帰宅しひと眠りしてからまた、強制労働に行く予定だった。寝て三時間位だろうかゴォォォンと大きな音を立て爆弾が爆発し上空にはパパパと音を立てて戦闘機が飛んでいた。多分あの戦闘機が爆弾を落としたのだろう。暗い夜の空のはずなのにいつもなら一日の余韻に浸る景色の夕日がちょうど同じ方角に見えた。そして遅れて攻撃を受けたサイレンが鳴り響き戦闘員の戦闘開始の合図が出された。私を含めて周りの住民が絶望の表情を浮かべ泣き叫び夜空に響いた。私はそれと同時に地面を殴った。この国はどうかしているそう思ったからだ。少しすると夜空が明るくなる。徐々に住人が立ち上がり家に帰っていく。私はゆっくり立ち上がり徐々に家とは違う方角に歩いていく。一人の住人が枯れた声で話しかけてきた。「お前さんどこに行くのだね」

「いやぁ、国防軍本部に行こうかと。」と何か吹っ切れたように笑顔で散歩に行くかの如くいった。正直もうどうでもいい。早く戦争が終われば。すると住人が「やめとけ!!自殺行為じゃよ。生きていれば必ず平和な世の中で生きて入れるしかし死んでしまえばおしまいだ!!」 彼は枯れた声を出せる限り出し私に訴えたが私は一人歩いた。あの人の言う通り生きていれば平和なあ世の中で暮らせる可能性は十分ある。しかしそれはいつ来るのだろう。政治のことは全くわからないが一言誤り、敗戦すればいい。いつ死ぬか怯えるより私は青い空の下で戦闘機を気にせずに歩けるそんな人生を過ごしたい。領土も十分ひろげたはずだ。生きているそんな実感が欲しいのだ。

 気づけばあたりは暗くなり、強制労働の時間も終わっている時間だ。結局一日が経っていた国防軍本部の前にいる。ぽつぽつと雨が降り出し次第に強くなっていく。「君、何をしている!!明日も労働があるだろう早く帰れ!!」と強気で言われた。正直そこからの記憶はない。ただ、一つ言えるのは一つ門番に言ったこの言葉だ。「戦争を終わらせようよ。もう十分戦ったじゃない。」そのあとの記憶はない。

 あの男が歩いて行った。私は止めたのじゃ。枯れた声だけど。そしたらあれから顔を見なくなって彼が住んでいた家はあれから明かりがともってない。殺されたか、牢屋に入れられたか。その真相を知るものはいない。彼が行ってから一ヶ月後国民は泣いて終戦を喜んだ。多くの犠牲を負った六年の歳月は幕を閉じ、それ以降皇帝は戦争しないことを国民に誓い国権を国民に託した。

 あの雨の夜一人の男が門の前に立っていた。もう十分戦った。そう言った彼は目の前で戦争に反対したものすなわち皇帝に逆らったものという理不尽な理由で射殺された。私は内心分かっている。もう十分すぎるくらい国民が戦っていることをもう終えたいそう思うことしかできないのだ。この男と一緒の運命なりたくないからだ。気づけば頬に雨とは違う温度の雫が垂れていた。雨が降っていて良かったと思う。一か月後男の願いがかなった。

最後まで読んでいただきありがとうございます。

感想などおまとしております。

この話はフィクションであり、実際の歴史等に関係ありません。

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