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片田舎から王都へ


「レオ、手紙を頂戴ね」

「もちろん! 毎日書くよ。セイラが入学するまでの一年間会えないのは寂しいよ」



婚約者のレオが王都にある学園に入学する為に旅立ちました。





私の名前はセイラ・ルフォールと言います。

 王都から南に離れた場所にある、ルフォール子爵領は私の父が管理をしています。


 先ほどお別れした私の婚約者レオの家はルフォール領のお隣のファーノン男爵家の長男です。



 幼馴染で子供の頃からずっと一緒にいたので、寂しい気持ちです。

 私も来年王都の学園に入学するので一年間会えないけれど我慢です。


 王都ってどんなところなんだろう……人攫いやスリがいると新聞にも書かれているので、レオが心配で仕方がありません。



 田舎者だからとバカにされていないでしょうか……

 私の事忘れないかな……と暫くは生きた心地もしませんでした。




 数日後レオの両親が屋敷へと訪れました。


「セイラちゃん、レオから手紙よ。あなたの分も預かったのよ」



 王都から離れている我が領土は手紙が届くのに日数がかかりますし、天候が悪ければ数十日かかってしまいます。



「おばさま、ありがとう。レオはちゃんと手紙を書いてくれたのね」


 嬉しい気持ちを隠しきれずにいました。



「セイラちゃんとの約束を忘れないわよ」

 そう言って笑いました。


「だって、都会は物騒でしょ?レオが危険な目にあっていないか心配なんだもの」


 眉を顰めるセイラにレオの母親は



「あの子はそんな危険なところに行く子ではないでしょう?真面目に勉強をしているわよ。領地経営の事も学びたいって言っていたもの」


 レオは真っ直ぐな性格で、とてもセイラを大切にしてくれる。



 珍しいプラチナブロンドの髪に透き通るようなブルーの瞳は少年のようにいつもキラキラとしていた。


 木登りや、川で魚釣りをしたり野原で寝転んだりと自然体のレオの姿を思い出す。



 来年王都の学園に進学するセイラは、両親が教師をつけてくれた。

 王都ではマナーがなっていないと田舎者と指を差されてしまうので、マナーや教養を身につける為だった。



 手紙を読みたいけれど、レオの両親が来ていたのでおもてなしをする為、お茶を淹れてお菓子の用意をしました。


 お茶はメイドが出せば良いのでしょうけど、できることはなるべく自分でするのが我が家のモットー。

 高位貴族の令嬢なら絶対にしない事でしょうがなんせ田舎の子爵家ですもの。


 料理もお菓子作りも趣味だし、庭でハーブを作る傍ら草むしりだってします。

 雑草は堆肥にもなりますから。



 レオの両親が近況報告をして、帰って行く事になったので、新作のお菓子をお土産に渡しました。


「セイラちゃんいつもありがとう。早くレオと学園に通えると良いわね」


 そう言っておじさまとおばさまは、帰っていかれました。



「お母様、あと片付けはお願いしても良いですか?」

 やっと手紙が読めることが嬉しくてお母様にあと片付けを頼むことにしました



「良いわよ。レオからの手紙が読みたいのね? セイラ今日のお菓子もおいしかったわよ、また作ってね」


「はい。それでは失礼します」

 頭を下げてお礼を言い部屋に入りました。


 なんて書いてあるのかな……ドキドキしながら手紙を開封しました。






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