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始まりはこの部室で!

 今日から俺は、県内でもトップを争う高校《波風高校》に通うことになった。

俺は、この高校にずっと入りたかった。その思いは、中二の頃から揺るがなかった。

そして奇跡的にこの高校に入れることになったのだ。

なんでこの高校に入りたかったのかと聞かれると、理由は二つある。

まずは、当たり前だが偏差値の高い学校なので将来に向けて有利になること。

そして二つ目は、この波風高校には《情報処理部》があるのだが、これが深く関係している。


 情報処理部と聞くと、硬いイメージがあるのだが実際はゲームしかしていない部活らしい。

俺は、昔からゲームが好きだった。小学二年生頃からやっていて、学校から帰っても外では遊ばず、ひたすらゲームをしていた。

そんなゲームしかしていない俺にはこの部活が一番頑張れると思った。

好きなことをして、部活に通っている証をもらえるなんてまさに一石二鳥ってやつだ。

気になるのは、週に一回しか活動していない所なのだが、どれくらい部員はいるのだろうか。

まぁ、とにかく行ってみるしかないか!


ー放課後ー

 「サッカー部でーす!是非入部してくださーい!!」

新入生になると必ず発生する部活勧誘イベントに今俺は来ている。

笑顔を作りながら、部活詳細の紙を貰いグシャっとカバンの中に入れる。

部活勧誘というのはなんとも言えない光景だ。なにがあなたたちをそこまで動かすというくらいの情熱が伝わってくる。

そんな部活勧誘の中に、情報処理部は見当たらなかった。

....部活勧誘の中に、自分が探している部活が見当たらなかった場合、二つのパターンがある。

一つ。自分の目に穴が開いていたか。

一つ。ほぼないようなものか。


 恐らく、予想としては後者だ。

大半の高校生達は運動部に所属し、青春をフルに感じとっていく。

対して文化部といえば、吹奏楽部以外はほぼ人が集まらないのではないだろうか。

まぁこんな偏見はやめておいて、あまり長くこの場にいても勧誘が絶えないままだし、直接部室に行くか..。

たしか、今日は木曜日だからやっているはず。


 部室は、二年生棟の四階に位置していて、階段も急なため、部室につくまでに大量の体力を使う。

部室前の金属製の扉には鍵はかかっておらず、出入りし放題といった感じだ。


 「失礼しまーす。.....。」

少し錆びた扉からは、ギィギィとホラーゲームでもしているのかのような音がする。

入ると正面には、上履きを脱ぐところがあり、右側に部室の扉があった。

きれいに上履きを整え、扉の前で深呼吸をする。

緊張しているからか、静かなこの廊下で自分の胸の鼓動が響き渡る。


 「失礼します。入部希望の鷹来 俊介【たかぎ しゅんすけ】です!」

コンコンと少し強めに叩き、部室への扉を開ける。

部室に入り、まず最初に目に映ったものは

ポタトチップスの空き袋に、缶ジュースのゴミ。そして横で死んだかのように寝そべっている先輩たちだった。


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