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転移ママの異世界奮闘記  作者: 平館 あや
第2章 『王都散策』
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8話 王都でお買い物 -装備篇-

服屋にはたっぷり2時間居座った。

選んでる途中でアルクが戻ってきて、終わりの見えない買い物にうんざりしていた。


服屋の次は装備品を揃えるため、魔術師のローブと杖が買える魔道具店にきた。

エルフの店だ!初エルフだ!


「いらっしゃいませ。アルク様にエマ様。そちらのお二方は、、、もしかして、新しいサモンドの方ですか!?」

「そうよ。リサとサナちゃん。2人にローブと杖をお願いするわ。」

「新しいサモンドは魔術師様でしたか。では、ギルバート様のお弟子さんになられるのですね。エルフ族としましては、魔術仲間にお会いできて大変嬉しく思います。」


イケメン執事という雰囲気の、20代くらいの店員に接客される。

耳が尖っていること以外は普通に人間だ。

服はシャツにネクタイ、そしてモーニングコート。

まさしく執事だ。

ちなみにこのモーニングコートも魔術師のローブらしい。

ローブってさ、、ハリ●ポッターみたいなフードが付いてるたるんとしたやつじゃないのか?



「こちらがローブのカタログになります。」

執事風の店員エルフがデザインカタログを出してきた。


ローブはカタログと店舗にあるローブサンプルの中からベースの選び、身長や体型に合わせて仕立ててもらうらしい。


「1着目のローブでしたら、こちらの汎用的な長袖タイプがオススメです。耐熱、耐火、耐寒効果の生地を選ばれますと、季節問わずにお使いいただけます。

リサ様は女性ですので、こちらの膝上から膝丈のローブはいかがでしょうか。サナ様はこれから成長されることを考えますと、少し大きめのマントタイプでしたら2、3年は使えると思いますよ。」

店員エルフは慣れた感じで勧めてきた。


「可愛い、、」

オススメされた形のローブの中で、さらに6種類のデザインから選べた。


「はーちゃん、ほれー!」

紗奈はリボンたっぷりの可愛らしいフード付きのポンチョだ。

私はトレンチコートのようなデザインを選ぶ。


「では次に生地ですが、現在在庫のある生地はこちらです。生地特有の効果もありますので、こちらのカタログも併せてご覧ください」


「はーちゃんピントゥ!」

そう言って紗奈が指したのは、薄桃色の生地だ。


「効果は『物理軽減』『耐熱』『耐寒』、値段も手頃ね。いいんじゃないかしら?」

エマがアドバイスをくれる。


「、、、、高すぎてお金足りない。。。」


さっき買った服達とは桁が違う。。

紗奈が選んだマントの生地も、どこが手頃?

ハイブランドのコートレベルだ。


「あ、リサごめん、言い忘れてたわ!この店で買うものについては、ギルさんがお金を出してくれるの!英雄で貴族だから値段は気にしないで好きなの選んで。」

「え、、、ありがとう、、ございます。。。」


「で、リサはどれにする?」

「なら私はこれでいいわ。」


一番安価で、黒の生地。

効果は『物理軽減』のみだ。

会ったこともない人に買ってもらうのに、

高価なものは選べない。


「地味。見た目重い。効果貧弱。却下。アルクどれがいいと思う?」

「、、、これ。」


そう言ってアルクがさしたのは白に近いライトグレーの生地だった。

「いいわね!明るいし、効果もしっかりついてるし、これにしましょう!」


どうやら、全ての決定権は、エマにあるようだ。


「では、ローブのオーダー、承りました。あと、杖はいかがなさいますか?初心者向けでしたらこちらがお勧めですが。」


と言って出されたのは本当にシンプルな木のステッキだった。


「そうね。これで十分でしょ。」


エマは服以外には興味ないみたいだ。



ーーーー


普段着、装備品を揃え、その後、日用品の買い出しまで済ませると、すっかり日が暮れていた。


「ママ〜おなたちゅいたー」

「そうね。今から帰るとサナちゃんの寝る時間になっちゃいそうだから、この辺でご飯を済ませましょう。」


そうしてエマにオススメされたのは牛丼の店だった。

なぜここまで日本人好みの世界なのか。

異世界でなく、ただの外国なんじゃという疑惑さえ生まれてくる。


「おいちいね!」

私達は4人、カウンターに座り、牛丼を食べた。

牛丼はサナの好物だ。

本当に、醤油、酒、みりんをこの世界に持ち込んだサモンドに感謝だ。


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