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小さな存在

作者: シン
掲載日:2017/07/14

もしもこの世から存在1つを消せるとしたら

僕は君を消すだろう

僕にとって君がいない世界など到底想像できないものであって

だからこそ君のいない世界に強く惹かれ

想像できないその世界を

味わってみたくなるのだ


君なら何を消すのだろう

君はきっと僕とは答えない

君は目についたものを思いつきで答える

アスファルトの中から生える花

鯨の絵がのっている本

「好き」という言葉

犬の首輪

道端に捨てられたゴミ

そんなありふれたものを君は消したがるのだろう

「どうしてそんな小さなものなの?」

「なんでも消せるならより大きな存在を消すべきだと思う?」

「普通はね。」

「そうかなぁ……」

クスクスっと彼女は笑う

これ以上美しく静かな笑いを僕は見たことがない

君は小さな小さな存在価値をさがす

もしこの質問をキミとボクの2人しかいない世界でしたならば

君は僕と答えるのだろうか?

僕は、小さな存在でいられるのだろうか?




大きな存在に君は目を止めない

「どうして?」って一度だけ聞いたことがある

「大きなものは、嫌でも目に入るでしょう?小さなものは目を凝らして、じっと探してあげなくちゃいけないの。知らないのはないのと同じ。そこに存在しているのにないと等しいだなんて、そんなのってあんまりじゃない?」

君がどうしてそんな風に思ったのか、今になって、やっと分かるよ


君は僕に、見て欲しかったんだね

あまりに小さな存在になってしまった君を

小さくなっても、僕の中で、君は君で

だからそんなこと、気にしなくてよかったのに

ねえ

そんな小さなフレームに紙一枚に収まる君を

僕は小さなものだなんて思えないんだ


君は、黒いリボンが本当に似合わないね


死んでしまった人に愛を伝える方法はないですか?

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― 新着の感想 ―
[良い点] 「僕」にとって「君」はとてつもなく大きな存在で、多分、人生の全てだと言っても過言ではなくて… そんな相手がいるのに、伝える術がないなんて切ない… 「僕」がそんなにも深く、誰かを愛せた事実を…
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