〜リープル〜
年明け第一号〜
まだまだ未熟者ですが今年も頑張って書いていきます。
また朝が来た
「いただきまーす」
カチャ カチャ…
今日の朝ごはんのメニューはスクランブルエッグにウインナー、それとご飯とよくある朝食だった
今日はこれから山を降りて次の町.リープルを目指すそうだ…
「おし、飯食ったらキールとタルトでテント片付けてくれ、俺とレインでこっちはやっからよ!」
「へいへい、やるか…タルト君。」
「はい」
朝ご飯を食べ終え、キールさんと二人で黙々とテントを片付けた。
ちょうど終わり頃にガイルさんの方も終わったみたいで、荷物を片付けに来た。
「なら、しんどいけど、山降りますか…」
「「「おーぅ!」」」
降りは木々が茂っていることもなく山道をひたすら降りた。
二、三時間経つと山を越えた…
「後はこの道歩きつづけりゃリープルに着くな!」
ガイルさんが言ったその道は、森と言うには小さすぎるが、と言うには大きすぎて、野生生物が隠れていてもおかしくなさそうだった…
原生生物が現れることを考えながら歩いていると、後ろから不意にガサッと何かが動く音がした。
1番後ろを行く僕には聞こえたが前を行く3人には聞こえていないみたいだった。
「レインさん、何かつけて来てますよ…」
「ホント?じゃあ私が…」
そう言うとレインさんは後ろに向き、二丁ある銃を胸の前に構えた
だがしばらくしても、そこからは何も出てこないどころか物音すらしなかった。
「なぁんだ、何にもいないよ。」
「おかしいな?何かが歩いた音がしたのに…」
タルトが不思議そうに首を傾げた瞬間!!
キュアァァ!
近くで叫ぶ泣き声にレインさんと二人で驚く。
だが落ち着いて聞くと、その声は自分の足元から聞こえていた。
タルトが下を見ると小さな子供の竜?がいた。
「ちょっ…やば、この子かわいくない?ねぇ〜キール〜この子何て名前〜?」
レインさんはキールさんを呼んだ。
「ああ?何かいたか?ん?見たことねえなぁ。背中が黒くて、腹や首は白い…やっぱ見覚えねぇわ。」
キールさんは動物保護の資格を持っていて、基本的な事と種類は大体覚えているみたいだが、見た覚えがないらしい…
キュア、キュアァ。
その小さな竜はレインさんの腕から抜け出すと、僕の頭の上に飛んできた。
「ホォ…一目で懐いたか。珍しい事もあるもんだな!」
「えっ?僕の事気に入ってくれたんですか?」
「あぁ、頭の上に乗るってのは、気に入ったとか服従を表してるからな。まぁ服従は早いから、気に入ったてとこだろ!」
「そうかぁ、僕を選んでくれたかぁ。…そうだ、名前をつけてあげなきゃ!えと何がいいかな?ドラゴンだからドラ?」
「その名前はださいよ…体がちっちゃいからチビで良いんじゃないの?実際ちっこいし。」
「チビですか…良いですね!チビ。」
この竜をチビと名付けると頭に乗っかったチビを抱き、
「僕の名前はタルト、チビこれからよろしくね!」
キュアァァ!
チビはちゃんと返事をしてくれた。
「いいなぁ、かわいいなぁ、私も欲しいなぁ…」
「そのうち会えるんじゃないか?最高のパートナーがよ」
「それを期待しとくわ…。」
「おぃ…オメェラ置いてくぞ?」
「あっ!待ってよぉ〜」
「すぐいく!」
僕らは慌ててガイルさんに追い付き四人でリープルを目指した。
四人が歩き続けて、日も傾きだしたころ
[ようこそリープルへ]とかかれた看板を見つけ
僕らは走り出した。
「んじゃ一泊頼むわ!」
「かしこまりました。ギルドの方四名様ですね、ではお部屋に案内させていただきます。」
四人はリープルにあるギルドと提携を結んでいるホテルに来た。話はアースタットを出るときにしていたらしく、すっと中に入れた。
「にしてもすごいホテルですねぇ…中見てビックリですよ!」
タルトがホテルの館内を見て素直な感想を述べた。
床や壁がピッカピカだから驚いた
「そうよね〜いつ見てもピッカピカだし、係は良いし、御飯もおいしいし…」
「あぁ、しかもギルドの依頼中だったらタダってのも嬉しいな!」
「ではこちら234号室となっております。ご要があれば内線3番でフロントに繋がりますので何なりと、では快適な一日を。」
係員に連れて来られた部屋に四人は入り思い思いのベッドに荷物をおいていく。
「ねぇねぇ、お腹空いたし御飯食べに行かない?」
レインさんがお腹を押さえながらガイルさんに頼んでいた。
「ん?あぁそうだな、昼もテキトーだったしな!」
「僕もお腹空きました〜」
キュウゥン…
チビも僕に合わせて小さく唸った。
「いいんじゃねぇか?飯でよ」
「よし、んじゃこっからは自由行動だ!飯食うなり風呂入るなりしな!」
「あっ!じゃあレインさん一緒に御飯食べませんか?」
「うん!いいよぉ〜行こ行こ!」
「キールさんもどうですか?御飯?」
「あっ俺はまだいいわ!二人で先食っときな!」
「わかりました。では失礼します!」
パタパタ…キー、バタン
「やるなぁガイル!はなっからアレ狙ってたんだろ?」
「ったりめぇだ、よっしゃ尾行開始じゃ!」
二人は適当な服に着替え部屋を出た。
「レインさん、何食べます?うどんとか焼肉とか?」
タルトがパンフレットを眺めながら、レインに尋ねた
「んー、たくさんあるから迷うわねぇ…ねぇ、タルト君あれみえる?あの看板!」
「え?どれですか?」
良いながら頑張ってレインさんの指先を真っ正面に見るためにレインさんに近づく…
「えっとね〜あのー焼肉屋さんの隣の〜」
「えっと〜あれですか?」
一方
「こちらキール、回線繋ぐ、応答求む!どうぞ。」
「こちらガイル、そっちは…?」
「今かなり接近してるぜ〜正直横向いたら〜」
「よし、そのまま尾行続けろ!」
「イェッサー!」
「あ!あの看板ですか?あれはカレーライスの店ですね。」
「カレーライスか〜カレーライスでもいい?」
「はい!僕カレーライス好きですから!」
「じゃああの店で決まり!食べるぞぉ〜!」
「おー!」
一方、二人を尾行していたキールさんは
「いい雰囲気じゃねぇか。…こちらキール今カレーライスのアムールに入ってったぜ!」
「了解。こっちは監視カメラの映像ちょいと拝借して中の様子見だ!こちらから中の様子は伝える!引き続き頼んだ」
「お任せ!」
「じゃ僕ハンバーグカレーの大盛りで、レインさんは?」
「んってねぇ…じゃあオムカレーライスの大盛りで!」
「かしこまりました。」
キュアァァ!!
「あっすいません、えっとこの子が食べられるような物ってありますか?」
「はい、こちらのメニューがそうです。」
「すいません、チビどれする?」
キュア
チビが鼻先で指したのはペット用に味付けされたカレーで肉の代わりに魚肉を使っていて、その魚肉が少し大きめになっているやつだった
「じゃあこれで、」
「かしこまりました。」
十分くらい待ってると
「お待たせしました、こちらハンバーグカレーライスの大盛りになります。こちらがオムカレーライスの大盛りでございます。こちらが魚肉カレーとなります。ご注文はお揃いでしょうか?」
「はい。」
「では優雅なひと時を。」
一方、自室で店内の監視カメラの映像を眺めているガイルさんは
「こちらガイルだ今二人とも食べはじめたぜ〜なかなか良い雰囲気じゃねぇかよ!かなり良い感じだ」
「オーケー、了解だぜ〜そのまま頼むぞ〜」
「任せろ!」
「ふー、おいしかったですねぇ!」
「やっぱりこのホテル内のレストラン全店おいしいわね。ビックリだわ!、ねぇこの後その辺散歩しない?」
「良いですね!食後の運動がてらに。」
「ありがとう!じゃあ行こっか?」
「はい!」
「「ごちそうさまでした。」」
一方、出てくる二人を見ていたキールさんは…
「お?出てきたぜ〜ガイル、この後どこ行くとか聞いたか?」
「あぁ。テキトーに散歩するそうだ!見失うと見つけるのは困難だから見張っとけよ!」
「あいよ!」
二人はリープルの通にある川沿いの道に腰掛けて話をしていた。
川のせせらぎが聞こえていい感じの場所だった。
「ハァ〜今日も色々ありましたねぇ!」
「そだねぇ、チビにも出会ったし、色々ねぇ〜」
レインさんがチビの頭を撫でる。
チビは気持ちよさそうに目を細めていた
「ですね、でも明日も歩いて行くんですよね?」
「でもここからだとそんなに遠くはないから大丈夫だと思うよ。」
「そうなんですか?はぁミシルアかぁワクワクするなぁ。」
「そんなに?あそこ牧場バッカリであんまり…。」
「僕ミシルアに着いたらチーズケーキ食べに行こうって約束したんですよ!キールさんと、それで待ち遠しくて、」
「そっか、じゃあ早く戻って休まなきゃね!」
「はい!じゃ戻りましょうか。」
一方、その近くの木陰から監視していたキールさんは
「こちらキール!今から二人が帰ってくる!今すぐ片付けとけ!」
「んな、無茶だ。大量の機材どこやれっつーんだ!」
「押し入れでも入れときゃいいだろ!」
「しかたねぇ、さっさと戻ってこいよ!」
「はいはい!」
「「ただいま〜」」
二人は宿泊室に帰ってきた。
すると、奥の部屋からガイルさんが冷や汗を浮かばせながら出迎えてくれた。
「おぅ、おかえり、腹一杯カレーは食えたか?」
「はい、カレーライスの店でカレー…を…‥・って…」
「なんで…ガイルが知ってんの?」
「あっ…いや‥たまたま前通った時によ…その〜何だ、入ってくのが見えたわけだ!」
「へぇ〜通り過ぎたときに〜」
「あぁ〜通り過ぎた時だ〜アハッハハハ」
バタバタ、ガタン。
「ハァハァ、ガイル機材は?…‥・えっ?」
慌ててキールさんが戻って来てガイルさんに現状を聞くが、タイミングを完全に間違えた。
「へぇ〜機材‥ねぇ〜」
レインさんの顔がみるみる引き攣っていく……
とてもじゃないが、今のレインさんをとめようとは思わなかった。
「えっと、えと〜アハハあれだ、機材てのは〜〜‥あー、そう!仕事で使う機材だ!!」
「何の仕事かなぁ?」
「えーと、あーあれだ地盤の傾きとか調べる!」
「へぇ、キールって何でも出来るって聞いてたけど、建築業まで?へぇー」
「アハハ、そう!俺は何でも出来んの!」
「フッフフフ、…キール、ガイル…覚悟ォォォォ!!」
「うわぁ、ちょ、こんな部屋で銃はダメだって、ちょっ危なっ」
「悪かった!悪かったって!スマン!うわっ」
「「グァァァァァ…」」
その二人の断末魔による騒ぎで係員が数名尋ねてきたが、何ともないことを伝えると係員は帰って行った。
今日は色々なことがあったけど、やっぱり皆といれて楽しいし…明日はもっと頑張らなくちゃ…
そぅ思うタルトだった
第五章END
ある人 なかなか進んできた気がします
次話でやっとこさ着くことになりそうです
そしてレインさんのキャラ紹介も近々やろうと思いますのでよろしくお願いしますです。
ではm(__)m