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ある人、探してます  作者: 亜差覇蚊
28/34

〜依頼〜

どもです


ハヤテとシエルと共に旅だった一話目

今回の舞台はリーテルという町

ここでタルト達は依頼を受けるのだが…



気になる方は本編へGo!

 ヤークスを出た三人はアースタットとヤークスの間にある町、リーテルに着いた所だった


「ここがリーテルかぁ〜ヤークスに行くときに通ったけどよく見なかったからなぁ〜」


 タルトは地図と町並みを見比べながら歩く


「ここなら知ってるで〜ここリーテルは農作が盛んで、特にキャベツが名産らしいで〜んでそれで作るロールキャベツが絶品とか」


 ハヤテが自身ありげに話し出す


「えぇ、ここは野菜作りが盛んで、ヤークスやアースタットにも提供しているらしいですよ」


 シエルが少しだけ補足する


「なるほど〜とりあえずはギルドに行きましょう。今晩の宿をとらないと」



 三人はギルドリーテル支部に入り、近くの宿の手配を終え依頼書を見ていた


「やっぱり農産物の被害が多いね」


 依頼書を眺めていたシエルがふと呟いた

そして依頼書をめくる手が止まり、一枚の依頼書を見つめる


「タルト君、これ」


 その依頼書をタルトに見えるように差し出した


「魔獣退治依頼ですか…これはまだ完了してないし受領もされてないですね」


 タルトは依頼書の提出日を見た

提出日は昨日になっている


「まだ時間ありますし、受けましょうか」


 タルトは二人に言った

シエルはすぐに頷いたが、ハヤテは何故か低く唸っていた


「どうしたの?ハヤテ君」


「俺…ギルド入っとらんのやが?」


 その言葉に二人は固まった


「ホントですか?」


タルトが口を開く


「ほんまもなにも嘘ついてなになるんや?」


「とりあえず〜受付行きましょう」


 タルトは依頼書を持ちカウンターに向かった


「あの〜アースタット支部所属のアグスタですが、この依頼を受けます」


 カウンターにさっきの依頼書を置く


「はい…ギルドカードを見せていただけますか?」


 シエルとタルトがカードをカウンターに置く


「あの〜この人、ギルドに入っていないんですが…」


 苦笑い気味にハヤテを指す


「お手伝いという形になりますが?」


「じゃぁそれでお願いします」


「そのかわり報酬が一人分減る事になりますが?よろしいですか?」


 タルト達は小さく頷くと了承した


「では、こちらが手配書となってます。こちらの住所に行っていただいて、依頼者から詳しい内容を聞いてください。」




「さて…なら早めに終わらせよう」


 タルトは地図と手配書に書かれた住所を見比べ、目的地をマーキングする


「せやな…軽く暴れたら風呂も気持ちええやろなぁ」


 そんな会話をしながら目的地に向けて歩きだす



「ついたよ」


 タルトが地図から顔を上げた先、一つの大きな畑と家があった


「ここが依頼者の家か…大きいや」


 タルトは扉に近づき少し大きめにノックする

すると扉が開き、女性が顔を出した


「あの〜どちらさまでしょうか?」


「失礼しました…ギルドより派遣されました。アグスタ=ルートポーンです」


 タルトが会釈しながら自己紹介する


「同じく、ギルドより派遣されましたシエル=アイナです」


「お手伝いのハヤテ=ユウキや」


 自己紹介が済み顔をあげる


「少々お待ち下さい」


 その女性は小走りで家の中へと戻っていった


「まだかぁ〜」


 ハヤテが痺れをきらし文句をこぼす


「依頼者を呼びに行ったんだよ…もう少し待とう」


 タルトがそれをなだめる


「皆さん、お待たせしました。どうぞ」


「おじゃまします…」


 タルト達はゆっくりと家の中に入って行く



「旦那様お連れしました」


 旦那様と呼ばれた男性は椅子に深く腰かけていた


「ありがとう…さがってよいぞ」


はい。と連れて来てくれたメイドが部屋からでていく


「依頼を受けてくれてありがとう…私が依頼者のカシム=バリオンスだ、よろしく」


 カシムと言った男性は少し太り気味の歳はお爺さんと呼ばれるくらいの歳


「アグスタ=ルートポーンです、よろしくお願いします」


「シエル=アイナです、よろしくお願いします」


「ハヤテ=ユウキっす、よろしくお願いします」


 三人は揃って一礼する


「アグスタ君にシエルさんにハヤテ君か…わかった。まずは依頼内容を説明する。私の家はキャベツの栽培をしているんだが、先週暮れ辺りから魔獣が食い荒らすようになり始めたんだ。少しくらいなら目をつぶるつもりだったがどうやら仲間を連れて来ているらしいのだよ」


「そうかぁ〜なら親玉潰すか、完全殲滅のどちらかやな」


 ハヤテが簡単にだが作戦をまとめる


「そうですね…カシムさん、そいつらは夜に来るんですよね?」


 タルトの問いにカシムは頷く


「なら出てくるまでこの家に居させてもらってかまいませんか?」


 この問いにもカシムはすんなりと頷く


「ありがとうございます」



 そして時間は過ぎていった


「そろそろだ」


 カシムは三人がいる部屋に入り、そう伝えた


「行こう」


 三人は屋敷から出て右に曲がってすぐの脇から畑を見て様子をさぐる作戦だった


「来たな」


 いち早く気づいたのはハヤテだった


「ハヤテ君見えるの?」


「あぁ、生れつき耳と鼻と目はええからのぉ」


 自慢げに話すハヤテ


「それよか…あいつらは〜バントチャッカやんけ」


「バントチャッカ?」


 タルトは聞き慣れない単語に聞き返した


「あぁ今来とる奴らの名前や、バントチャッカ言うて仲間意識の高い奴らで、この辺やったらリーテル抜けた先の森が住み家のはずや。にしても人里に来ること何かあらへんのになんでやろな」


 ハヤテがバントチャッカについて話し出す


「あいつらも生活が変わっちゃったんだね…」


 タルトが少し悩んだような表情になる


「じゃぁ作戦開始しよう」


 タルトが立ち上がった時だった


「ちょい待ち、あいつらが人里に来る理由が何かあるはずや…出来るなら今日の分の被害は我慢して帰り際まで待ったほうがええと思うわ。きっと森の方で何かあったから人里にきとるんやし」


 ハヤテがいつになく真剣な表情で言う


「ハヤテ君と言ったか…何かあるとは、具体的にどんなことがあるのだ?」


 カシムが問い掛ける


「せやな…上げられるんは限られるけど…一つは森の生態系の変化やろ、もぅ一つは何かしらの事情が合って森に住まれへんようなったか」


 そうこう言っている間にバントチャッカはキャベツを貪り始める


「確信犯やな……にしてもなんや?この異様な臭いは…」


 ハヤテの鼻は敏感に嗅ぎ取っていた

何かとてつもないものが近くにいることを……


「ん?バントチャッカの様子がおかしいな…何かに怯えとるんか」


「わかるの?」


「あぁ、ちょっとはわかる…何かにおびえとるわ」


 そのときシエルが声をあげた


「ねぇあれ」


 シエルが指差す先は空だった

暗闇で見にくいが、明らかに何かが被さって見える


「ありゃぁなんや?バカらしいくらいのでかさやんけ」


 ハヤテも驚く大きさだった


「あれは龍かな…大きい」


 その龍はゆっくりと畑に降り立つと近くにいたバントチャッカを一匹捕食した

その龍の口からはバントチャッカの血が滴り落ちる


「あれは…フェルか」


「フェル?フェルって小型龍に属する?」


 タルトもフェルについては知っていた

 フェルは数多いる龍の中でも比較的小さい部類の龍

普通はあんなにでかくなることはない


「そや…見た目が完全にフェルや」


 見た目と言ってもタルトやシエルには黒い塊にしか見えない


「そうか…バントチャッカが人里に来たのはあいつがおるからや……あいつに住み家取られたんやろ」


 ハヤテは答えを導き出すと立ち上がった


「タルト…行くで」


「うん……フェルを倒さなくちゃ」


 タルトは刀を抜き身構える


「行くで!」


 三人はフェル討伐に向け走り出した


第二十八話 END

いかがでしたか?


三日ぶりの更新です

次話にまたがる話になりました


ちょっと今回はハヤテを中心にしてみたいなって感じで書いてます


出来るだけ早めに書いていく予定ですm(__)m


それと近々、キャラ紹介もしますので

現時点での予定はエグザ、ハヤテ、リィン辺りは書きます

他に意見があれば書いていこうと思います


それでは

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