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ある人、探してます  作者: 亜差覇蚊
25/34

〜決勝戦〜

待ちに待った決勝戦だぁぁ


対戦者はアグスタ選手対エグザ選手〜

この試合

見逃せないぜぇ


By 司会者


てなかんじです(笑)

「さぁさぁさぁ〜皆さん待ちに待った決勝だぁ」


 司会者が拳を振り上げる

それと同時に観客席が歓声の熱気に包まれる


「では決勝進出の二人を呼ぶぞ〜まずはアグスタ=ルートポーン選手」


 司会者が左手を開き片方のゲートを指す

そこから刀を背負ったタルトが現れる

タルトはゆっくり舞台に上る


「よし…次は〜エグザ=ニーズヘッグ選手」


 タルトの時とは逆…右手で向かいのゲートを指す

 そこから巨体が現れる

エグザ選手の武器は大剣…ガイルさんが持っていたのと同じくらいの長さだが見た目からすると斬ると言うより殴るに近いような形の大剣


エグザ選手もゆっくりと舞台に上る


 そして二人は舞台で向き合った

だが二人は顔を見合わせながら笑いあう


「ほんとにお前と戦えるとはな…よかったぜ…タルト」


 エグザ選手は背中から大剣を取りながら言う


「僕もです…ハヤテとも戦いたかったですけど」


「そりゃわるかったな…だが今は俺が相手だ」


「はい…全力でいきますよ」


 タルトも刀を抜く



「よぉし…二人が用意出来たようなのでぇ〜決勝START!!」


 一際大きなブザーがなった


 その瞬間二人は一気に間合いを詰め合い鍔ぜり合いに持ち込む


「刀で大剣に鍔ぜり合いか…珍しい戦い方だなぁ」


 エグザ選手は今まで思っていた事を口にだした


「この方が…相手が何をするかわかりやすいんですよ」


 鍔ぜり合いで少々押され気味なタルトが答える


「そうかよ…ならこれなら」


 エグザは右手を握り拳にし、タルトの腹を目掛けて構える

タルトはそれを視認すると腹を少し引く


「んなもん囮だぁ」


 エグザは怒鳴りながらタルトに頭突きした

 腹を引いていたタルトの頭は少し前かがみになるため頭を狙いやすくなっていたのだ


 タルトはたまらずふらっとしかけるが、すぐに持ち直して押されまいと踏ん張る


「いつまで持つかな!」


 エグザはタルトが限界寸前まで来ていることを察すると更に力を入れた

さっきまでの均衡は徐々に崩れていく


「くっ……はぁ!」


 タルトは一度エグザの大剣を押し返しと、自らの刀を半円を描くように切っ先を下にする

 するとエグザが真下にいれていた力が鍔という引っ掛かりが無くなったために下まで落ちる


「考えたな…受け流しか」


 タルトはエグザの大剣の側面に自らの刀の側面をすりあわせながら真上まで切り上げる

 エグザは大剣から手を離し距離を取り、それを回避した


「危ない、危ない……次は俺の番だな」


 エグザは右手で大剣の柄を掴むと左足を軸に反時計回りに体を一回転させる

すると深々と突き刺さっていた大剣がいとも簡単に地面から抜ける

そして回転した遠心力を利用して大剣を振り抜く

 タルトは咄嗟に下にかがみそれをやり過ごすと、エグザの左足に自身の右足首を引っ掛けて蹴り払う

 エグザは一瞬バランスを崩すが、蹴り払われた方の足を咄嗟に外側に運び足をつく

そしてエグザは大剣を後ろから一気に振り上げてタルト目掛けて振り下ろす


「風の…暴風[テンペスト]」


 タルトは右手をエグザに向けるとそこから瞬間的に突風が放たれる

エグザはその突風によりバランスを崩し、後ろに下がった


「やるなぁタルト」


 エグザは感心したように首を縦に振る


「まだまだですよ…」


 タルトもすぐに立ち上がり刀を構える


「いきますよ…エグザさん」


 タルトは言うと同時に[エアムーブ]を使いエグザの懐に潜り込む

そしてその勢いを乗せたまま刀を振るう


 エグザはタルトの刀を大剣で受けるが、勢いがあるために少し押される


 それを見たタルトは間髪いれずに逆方向に刀を振るう

エグザはそれも同じく大剣で受け止める


「いい腕してるなぁ…だが、力じゃ俺のが上だ」


 エグザは突き立てていた大剣でタルトの攻撃を跳ね返す

無理矢理押し返されたタルトの胴体はがら空きの状態になってしまった


「オラァァ」


 エグザはタルトの開いた腹に右手でボディーをいれる

タルトにはそのパンチは目で見えていたが、体がのけ反っているために、もろにくらい吹っ飛ぶ


 タルトは地面に転がる

 そしてすぐに手を地面につけ、倒立し復帰する


「痛っ……まだまだぁ」


 タルトはすぐに前に踏み出し、刀を右から振るう


「タフだなぁタルト君」


 エグザはタルトの刀と撃ち合うように剣を振るう


 タルトの刀とエグザの剣がぶつかり合う


「タルト…いつまでぶつけ合うつもりだ」


「引く訳にはいきませんよ!」


 タルトはエグザを見つめ返しながら答える


「そうか…ならばやってやろう!」


 エグザはさっきと同じ様にタルトの刀を弾く

タルトは弾かれて少しだけ体勢を崩すが、後ろにしていた左足を軸に左回りに回転するとエグザの左足の向こうに右足を置くと、左側から右に一閃…刀を振るった


「せぃやぁぁぁぁぁ!」


 タルトの渾身の一撃

エグザは少し後ろに下がり、それをかわす


「なかなか恐いことをしてくれるな…君は!」


「まだですよ」


 タルトは軸足を右足に替えるとエグザの頭に左足で後ろ回し蹴りする

エグザはそれを右手で受け止める


 タルトはすぐに足を戻す勢いを使い、右方向から左方向に刀を切り払いながらバックする


 そして一瞬地面に足をつけると[エアムーブ]でエグザの懐に潜り込み、刀を振るう

エグザはまたも剣で受け止める


「何度も何度もそんな手をくうかぁぁぁ」


 エグザは鍔ぜり合いしてきたタルトの刀と自分の剣を弾き上げる

二人の剣は宙を舞う


 タルトは一瞬その刀を目で追う

 そのタルトの胸倉をエグザは掴みあげると地面にたたき付ける

たたき付けられたタルトは思い切りバウンドする


 エグザはそれを見届けると落ちてきた剣を右手に掴み、タルトに向け振り下ろす

バウンドして浮いたタルトの体を更にたたき付ける

 タルトの体は何度もバウンドしながら舞台端まで吹き飛ばされる


 タルトは転がされながら体勢を立て直す


「轟け、雷光[グローランス]」


 タルトは立て直した瞬間雷の矢をエグザに向け投げ付ける

[グローランス]はヴォルティスの矢を放つ魔法


「そんな規模の魔法で!!」


「拡散!!」


 タルトが叫んだ瞬間一本だった魔法は先端から無数の雷の矢となり広がる


「小賢しいな![ウェーブウォール]」


 エグザはアクアリアの防御壁を作り出す


「アクアリアなら勝てる」


「甘い!」


 エグザは[ウェーブウォール]を三重に発動する


「なっ…三重!?」


 タルトの[グローランス]は[ウェーブウォール]に掻き消される


「落ちよ、雷撃…天命雷神列を成せ[スパークアーバス]」


 タルトはエグザに向け一直線に魔法を打ち下ろして行く

[スパークアーバス]は一直線状に高速で雷撃を落とす魔法


 エグザは[ウェーブウォール]の三重発動による発動硬直で[スパークアーバス]をくらう


「よし…雷撃の光弾、雷雲の兆しとなれ[ボルトライズ]」


 タルトはすぐに魔法を続けて詠唱を唱えると右手を横凪ぎに振るう

するとエグザの真横右から雷の光弾が幾つも連なり追従していきエグザに命中する

[ボルトライズ]が命中したエグザはタルトの方へと一気に引き寄せられた

[ボルトライズ]はヴォルティスの中級魔法で、横凪ぎに光弾が広がり命中した相手を急激に引き寄せる魔法


「雷鳴轟け…孤高の咆哮…あげよ雄叫びを![ボルテス・リベリオン]」


 タルトは引き寄せたエグザの胴体に手の平を当てる

当てた直後その手の平を基点に雷が回りに広がり、その雷が収束しライオンの頭の様な形になりエグザの胴体に命中する


「これが僕の本気だぁぁぁぁ!!」


 タルトは更に魔力を込める

 すると雷のライオンの頭は更に大きさを増し、エグザを襲う衝撃も大きくなる


 そしてエグザはライオンの頭に押し負け、その場に膝をつく

エグザはその体をゆっくりと地面に横たえていく


 そして地面に体を横たえた


「優勝者はぁアグスタ選手!!」


 司会者が待ちわびた様に叫ぶ

その瞬間、客席が一気に沸き上がる


「さぁ優勝者のアグスタ選手に一言……アグスタ選手今の心境は?」


 急に話を振られたタルトは一瞬戸惑う


「え?あっはい……えと…まだ優勝したっていう自覚はないんですが……」


 タルトはしどろもどろしながら答える


「それでは…この優勝を誰に報告したいですか?」


「アリエル師匠に…」


その時だった


「そうか…私に報告したかったか」


 タルトの方の入場口から出てきたのはトロフィーを手にしたアリエル師匠だった


「師匠?」


タルトは目を丸くした


「あぁ…さて優勝おめでとう、タルト」


 アリエル師匠は優しそうに微笑むとタルトにトロフィーを渡そう歩いてきた

そしてタルトにトロフィーを手渡した


「さて…優勝ほんとにおめでとう……それでだタルト」


 急にアリエル師匠の目が真剣になる


「お前と師弟とではなく、ライバルとしてだ」


 アリエル師匠はタルトを見据えて言う


「師匠…はい、わかりました」


 タルトはアリエル師匠を見返して言い返す



「これはすごい展開だぁ〜前回、前々回優勝者のアリエル=マスフィート選手対アグスタ選手の試合だぁ」


「すぐにいけるか?タルト」


 アリエル師匠はタルトに聞く


「少しだけ休憩させてほしいです」


 タルトはアリエル師匠に答える


「よぉしわかったぁ…ならこれより30分後スタートだぁ」


 そして二人は一度顔を見合うと、真逆の入場口から控室に戻って行った



第二十五話 END

どでしたか?


最近更新速度がだんだん遅くなってきてますねf^_^;

すいませんm(__)m


とりあえずタルト対アリエルさん楽しみにしといてくださいね

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