〜電話〜
今回はタルト君戦わないです…
次回も〜多分戦わないですf^_^;
駄文ですがどうぞぉ
タルトは師匠に言われたことを考え直したが何度思い出そうとしても記憶が出てこなかった
「ダメだ……」
タルトは俯いていく
だがタルトはそうもしてられないとベッドから出ると会場に向かった
何人か要注意の人がいるので、それの偵察だ
「よし…この人達だ」
タルトは試合名簿から名前を見て試合の時間になっていたので会場に出る
「おーっとすごいぞ!まだ17試合目で神業だぁ」
司会者が以前かわらないテンションで状況を実況する
「なんだ〜リィン選手のあの異様な弓を引くスピードわぁ〜」
そうタルトが一人目に注意していたのはリィン=アルマ選手
ピシリオ出身の弓を使用する選手だ
奥のスクリーンに映るリィン選手がしゃべりだす
「あなたにこの矢が見えて?」
リィン選手が対戦相手を見下したように言う
その言葉に怒ったのか対戦相手はまっすぐに突っ込んだ
だが、それはリィン選手の作戦の内
リィン選手は相手の動きに合わせながら、右足を引きその右足を軸に一回転しながら後退する
そしてある程度距離を離すと矢を上空に向けて放った
だが、その場にいたほとんどの人…多分対戦相手すらも見えていなかっただろうが、タルトには見えていた
リィン選手が放ったのは一本ではなかった
放ったのは一本に見えたがもっと多量に矢を放っていた
気づいていない相手は今だにリィン選手に特攻する
だがそのこと如くをリィン選手は軽やかなステップでよけながら次の矢を装填していく
そして堪えきれなくなった相手は振りかぶり一気に詰めた
だがそれは浅はか過ぎた
リィン選手は口元を緩ませると右足で相手の刀の柄を蹴りあげる
それにより相手は刀を離す
そして見計らったように先程リィン選手が上空に放った矢が一気に落ちてくる
それは正確に対戦相手を貫く
だが貫く場所は靴の先やズボンの裾等身動きを封じることが出来る場所を貫いている
「仕上げですわ」
リィンが左手に構えた弓を相手に向ける
そして一本の矢を装填し引いていく
引くに連れ矢の先からは風が巻き起こる
リィン選手はタルトが使う刀に魔法を上乗せする技を矢に応用したものだ
「いい試合だったわ…ありがとう」
言い切ると矢から手を離す
放たれた矢は身動き出来ない相手を貫く
「勝者は〜リィン=アルマ選手〜」
観客席から喜びの声が上がる
「勝ち進めばいずれは当たる人だ…マークしとかなきゃ」
タルトが注意しているのは全員で5名
今の試合のリィン選手、48試合目出場のカリエナ選手、96試合目出場のアハト選手、109試合目出場のハルカ選手、そして123試合目出場のハヤテ
このハヤテを除いた4人は各地で有名だった
リィン選手はギルドピシリオ支部の第一位で、弓の扱いは全国の右手に入る程だ
カリエナ選手はジガーナ出身の男性でギルドには所属をしてはいないもののギルドのような活動をしているらしいが人気は高く知名度も高い、バトルセンスも一級品だと聞いた
ナハト選手はマリューネ出身の女性でギルドマリューネ支部の第一位で格闘戦からの中距離戦への移行等を軽々熟す戦い方をするらしい
ハルカ選手はプティール出身の女性で素早い身のこなしで動き回る戦術を得意としているらしい
最後にハヤテ……
ハヤテの情報は一切なかった
ハヤテがどんな武器を使うかすらもわからなかった
「さぁ48試合目が始まるぞぉ」
会場にはカリエナ選手がスタンバイしていた
「おや?ダクト選手がいないぞぉ」
司会者の声とほぼ同時にダクト選手が現れる
「すいません…遅れちゃいました」
ダクト選手は特に悪びれるわけでもなくスタンバイした
「まぁいいでしょう〜でわぁダクト=マギ選手対カリエナ=ストラ選手〜開始!!」
開始ブザーがなる
二人は互いの動きを見ながらステップをとる
先に動いたのはカリエナ選手
カリエナ選手は姿勢を低くして走る
それに反応したダクト選手はガイルさんが持っていたような大きな剣でカリエナ選手の足元切り払う
カリエナ選手はそれをジャンプでかわすと盾を投げ付けた
ダクト選手はその盾を片手で弾くとカリエナ選手がいないことに気づく
そして気づいた時には遅かった
カリエナ選手はダクトの後ろから蹴り上げ盾を投げ付ける
その盾はダクトのちょうど下を通り過ぎ、ダクトは少し安心したがつかの間
その盾は急速旋回しダクト選手に背中から命中する
そしてダクト選手は盾の戻る動作に連れ込まれカリエナ選手の目の前までくる
そしてカリエナ選手のとどめ
くびもとに切っ先をあてる
こうなると重たい剣を持っている者はどうしようもない
ダクト選手は観念して武器を置き両手をあげる
「勝者カリエナ選手〜!」
司会者が高らかに勝者の名前を叫ぶ
「あの人ももしかしたら…」
その時一本の放送が会場内に響き渡った
「アグスタ選手…会場内におられましたら、フロントまでお越しください。アグスタ選手宛てのお電話です」
タルトを呼び出す放送だった
「僕に電話…?」
タルトはフロントに来た
「あの〜アグスタですけど」
「アグスタ選手ですね?病院からお電話です」
係員がタルトに受話器を手渡す
「はい…アグスタ=ルートポーンです」
「おっ?やっとか…俺だよ。覚えてっか?アジルだ」
電話してきてくれたのは前試合で戦った相手のアジル選手だった
「アジルさん……その、お体の方は?」
タルトはどう切り出していいかわからずに話だした
「あぁ〜まぁ傷はそれなりに深かったが全部急所は外れてたし動脈とかもいってないからな〜なんとか大丈夫だ」
それを聞いてタルトはほっとした
「それでだ…俺が電話したのは、君に伝えなくちゃいけないと思ったからだ」
「何をですか?」
タルトが意味がわからずに聞き返す
「あの試合のことだ」
タルトは、その言葉に朝師匠に言われたことを思い出した
「詳しく教えてもらえますか?」
「そのために電話したんだからな」
アジルさんは電話先で笑う
「単刀直入にいこう…君はどこまで覚えている?多分君が豹変する時だから[絶躙]をくらった直後くらいか」
「多分…地面にぶつかる直前に[リーデン・エア]を使ったところまでしか」
「そうか…ならそこからだな。君はあの後立ち上がったんだ…だが、君の姿が全然違った…髪は逆立ち銀色になり、刀は銀色からどす黒い刃になってな」
タルトは言われたことをイメージする
「それからは悪魔にでも取り付かれたような感じだったな」
「そうですか…」
「あぁ……それで本題なんだがな。俺は君の中にもう一人、君がいると思うんだよ。」
その言葉にタルトが驚く
「僕の中にもう一人の僕ですか?」
「そう…そのもう一人は普段の君とはまったく逆の性質を持っているんだと思う…それが本当に君の中にいるのかは定かではないがな」
アジルさんは電話先でため息をもらす
「まぁ、俺が言いたかったのはそんだけだ………これから検査だからきるが……俺の事は気にするな、今は前を向いて全力で戦え」
アジルは今までと違いしっかりと言った
「はい…」
タルトもそれにしっかりと答える
「いい返事だな……じゃぁな。今度は、純粋なお前とやれることを願ってるぜ」
そう言うと電話はきれた
「僕の中の僕か……」
タルトはアジルに言われたもう一人のことを気にしていた
それは何度となくタルトと立ち代わり現状をいじって消える
それをタルトは知っていたから知りたかった
もう一人の自分を……
第十七章 END
タルトの謎を少しずつ明かしていきますよ〜
予定では卒業試験終わるくらいには解明する予定です〜
では
感想とかこんなキャラ(出来るだけオリジナル)出してほしいとかもまだ間に合うと思うので遠慮なくしてくださいねぇ
では