〜お休み〜
今回は修業はお休みです(笑)
シエルと二人でお出かけです(>_<)
なかなかいい感じかなぁ〜なんて
ではではぁ
またあとがきでm(__)m
グランデを習い初めてから早くも三週間
グランデ以外の魔法にもレパートリーが増えてきて、タルトはより一層魔法剣士として磨きがかかった
今日もいつもと同じく朝練をしていたタルトにアリエルが話し掛ける
「おはよう…タルト」
アリエル師匠はいつもと違って眠たそうな顔ではなかった
「あ…おはようございます師匠」
タルトが朝の挨拶をして師匠の方へ寄って行く
師匠に今日の修業内容を聞くべく、師匠の目の前まで行くと
師匠は急にタルトに抱き着いた
「タルト…今日は修業は休みだ」
修業を始めてから初めて言われた休み
タルトにはその言葉を悪い方向に捉えてうろたえた
「休みって…僕じゃダメだったんですかぁ?」
タルトが涙目になりながらアリエルに詰め寄る
「いや…そうじゃなくてだな」
アリエルも珍しくうろたえた
「僕今まで一所懸命に頑張ってきたのに…ダメだったのか」
タルトが俯くどころかその場に三角座りして膝を抱える始末
アリエルはどうしたものかとオロオロする
だがアリエルは何かを割り切ったように口を開いた
「休みっていうのはだな…その卒業試験に向けて休めってことだ」
タルトはアリエルが言った言葉に顔をあげる
「卒業試験ですか?」
「そう…卒業試験だ、明後日からこのヤークスで始まる大武道大会に出ろ。そして優勝しろ。それが卒業試験の内容だ」
アリエルはタルトにきっぱりと告げた
タルトは一度頭の中で整理する
「要するに明後日の大会で優勝したら卒業ってこてですか?」
そのまま復唱しただけだった事にアリエルが笑った
その後アリエルは「あぁ」と一言言うとタルトに笑いかけた
「でも…優勝なんて出来るのかな」
タルトが早くも弱気になっている
「んなことはやってみなきゃわからないでしょうが…取り合えず今日は修業休み、シエルと買い物でも行ってきなさい」
「はい…ありがとうございます」
タルトはアリエルの勧めをきくことにした
二人は一緒にリビングに向かった
「シエルさん…今日一緒にお買い物行きませんか?」
タルトがご飯中にシエルを誘う
「え?今日の修業はどうするんですか?」
もっともなことを聞いてくる
タルトはシエルさんにさっき師匠が言っていた事をシエルさんに伝えた
伝えるとシエルさんは快く了解してくれた
朝ご飯の片付けをシエルさんと二人でした
その後それぞれが着替えて一緒に玄関を出た
「取り合えずはヤークスの町でいいですよね?」
タルトが心配そうに聞く
なぜならタルトは女の子と二人でショッピングなんてレインさんと二人でご飯を食べた時くらいで、後はお姉ちゃんとくらいのもので経験がなかったからだ
「えぇ、ヤークスなら道案内も出来ますし」
シエルさんが笑いながら賛成してくれた
タルトはホッと胸を撫で下ろした
二人は歩いているが、数分としないうちにヤークスに繋がる門が見えた
ヤークスの門はアースタットと違い門番の人等はいなくて出入りがほぼ自由な町
割と大きな町で巨大なショッピングモールもある
その町のど真ん中に位置するところにあるのが大闘技場、この町の名物である
タルトはこのヤークスの町に来たのはほんの少しだったためヤークスの地理がほとんどわからなかった
シエルさんはそれに気づくと手を引っ張ってくれた
「タルト君はたしかこの辺りほとんど知らないんですよね?」
シエルさんはいきなり核心を突いてくる
タルトは正直に頷く
「でしょうね。なら私が案内してあげますよ」
シエルさんはタルトに笑いかけると手を引きながら歩き出した
シエルさんに連れて来られたのはこの町の中心の大闘技場でタルトがヤークスで初めに訪れた場所で、明後日試合をする場所
「ここが大闘技場だけどここはタルト君来たはずだからわかるよね?」
「はい…師匠に初めてあったのがここの控室前でしたから」
「ならいいね」
シエルさんは相変わらず笑いながらタルトの手を引く
「ここが言ってたショッピングモールだよ、服屋さんとか日用雑貨とか色々扱ってるところなんだよ」
タルトは地元にこういう大型ショッピングモールを見たことがなかったのでかなり驚いていた
「タルト君、中一緒に見よう?」
シエルさんは僕の手を引いて、珍しくハイテンションのまま入っていく
中も外と同じで綺麗に掃除されていて色んなお店が軒を並べていた
「結構広いんですね」
タルトが素直な感想を言う
「そりゃね、ここではご飯とか食べるところとかもあるみたいだし」
タルトがシエルさんの言葉に少し違和感を覚えた
「シエルさんもしかして初めてここに来るんですか?」
タルトはシエルさんに疑問を投げ掛けてみる
「あはは…うん、出来たの知ってから行ってみたいなぁって思ってたんだけどなかなか行く時間無くて…だからすっごい楽しみなんだよ」
シエルさんがハイテンションだった理由がわかった
二人は広い敷地内を色んな店を見ながら回った
シエルさんが興味を示した服屋…シエルさんが選んで僕に見せてきた服はおっきな蛙が縫い付けられていて口がポケットになっている服だった
シエルさんはその服が気にいったみたいですぐに買いにレジに向かって行った
タルトはシエルさんの好みが案外子供っぽいんだなと思いながら待っていた
「え?私の年齢?」
タルトは失礼とわかっていながら聞かずにはいられず聞いてしまった
「はい、結構気になってたんですが…聞くのは失礼だと思ってたんですけど…」
タルトが少し下を向く
「あれ言ってなかったかな?私は18歳だよ」
「え?18歳なんですか?」
予想外の答えにタルトはビックリした
てっきり20歳を過ぎたくらいだとばかり思っていたからだ
「私ってそんなに老けて見える?」
シエルさんが悲しそうな顔になる
「いや…そういうことじゃないんですよ…ただ物静かだし、落ち着いてるし、何か雰囲気が大人の人みたいな」
タルトがあれこれと手を動かしながら弁解する
シエルはその様子をみながらくすっと笑う
「冗談だよ、でもそんなに落ち着いてないよぉ…いっつも焦ってるし」
シエルさんが鼻の頭をかきながらタルトに答える
「いえ、何か尊敬するなぁって」
「それならよかったぁ」
「18歳か…僕と同い年なんだ」
シエルさんはタルトがふと零した言葉に驚く
「え?タルト君も18歳なの?」
シエルさんは目を丸くする
「はい…一応ちっちゃいですがこれでも18歳です」
「そうなんだ、もっと下だとばっかり」
「まぁちっちゃいですからね」
タルトが沈み込んでいく
「あはは、大丈夫だよ。背なんかこれから直ぐに伸びるからね」
シエルさんが苦笑い気味にはげます
「はい…頑張ります」
二人は所々で会話をはさみながら色んなお店を見て回った
シエルさんは帰る頃には両手一杯に荷物を持っていた
「たくさん買っちゃったね…」
「そうですね…大丈夫ですか?」
「うん…大丈夫だよ」
シエルさんが入り口付近で立ち止まって左を見つめていた
その見ていた先にはディスプレイに飾られた一着の服…これはさっきの蛙と似ている作りだが、縫い付けられているのが蛙ではなく豚なのである
「可愛いぃ…」
シエルさんはじりじりとその服の方へと歩きだす
そしてディスプレイの目の前に着くと荷物をその場に置き食い入る様にその服を見つめて、財布の中身とにらめっこしていた
「この服気に入ったんですか?」
タルトがわかっていることに確認をとる
すると言葉ではなく首が縦に振られた
タルトはそれを確認するとシエルさんが抱えていた服の袋からサイズの表示が見えているものを捜す
たまたまわかりやすい位置に出ていて読み取りやすかった
そしてタルトはその店に入って行くとさっき見ていた服とサイズを店員に告げると店員は手際良く見つけ持ってきてくれた
タルトはそれを買ってシエルさんのところへ戻った
戻るとシエルさんはまださっきの服を見つめながら涙目になっていた
多分、財布の中がピンチで切り捨てなければならなかったんだろう
「シエルさん!」
タルトの声で我に返るシエルさん
「え?あ?ゴメン、タルト君」
タルトは今買った袋をシエルさんに見せる
「これ…いつもお世話になってるシエルさんにプレゼントです」
シエルが涙目だった目を丸くした
「いつもありがとうございます」
タルトが笑ってその服をシエルさんに手渡す
「ありがとう…タルト君」
シエルさんが嬉しかったのか笑いながら泣き出す
「どう致しまして…では、帰りましょうか」
シエルが頷くのを見てシエルの周りに置かれた袋を半分くらい持った
二人は夕暮れのヤークスを家に向かい帰った
第十四章 END
いかがでしたか?
シエルさんとタルトは同い年です(>_<)
シエルさん雰囲気はもっと上何ですけどね〜
ちょっとタルトと離し過ぎるとなぁって思ってしまって…
まぁいいやf^_^;
次作から卒業試験開始ですのでぇ
お楽しみに
感想・アドバイス等あればお願いします〜
感想とか見たら作者は書く気満々になりますのでぇ〜
(注)その際は多少暴れた内容になっていることがあります(笑)
ではまたぁ