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ある人、探してます  作者: 亜差覇蚊
11/34

〜風−その2〜

更新が遅くてすいません


学校が始まって忙しくてなかなか更新が出来ませんでした



まだまだ書いていく気は満々なので頑張っていきます

 僕とシエルさんは今外にいて、これから師匠に「エアムーブ」と言うウィンデ系統の魔法を教えてもらうところだった。

 「エアムーブ」とはウィンデ(風)系統の魔法で、自分の移動速度と回避速度を上げる事が出来る補助魔法。

 シエルさんもこの魔法は始めてみたいでかなり戸惑っている。


「師匠〜足の方に上手く魔力がいかないです〜」


 この通り早くも音を上げている。


「ふ〜何度いえばわかる?イメージするんだよ」


「イメージって言っても…」


 アリエル師匠に叱られてシエルさんが俯く


「仕方ないなぁ、なら私のを一度見なさい」


 アリエルさんがお手本を見せてくれるらしい


「足元よく見とけよ!一回しかやらないからな」


 アリエル師匠が二人を指差し告げる


「まず慣れるまではしっかりイメージする。自分の足に送った魔力と、足元の魔力の流れが合わさる場所。ここに一気に魔力を放つ!」


 走る体勢を取っていた師匠の姿がぶれる

 ぶれた次の瞬間には、もうそこにはおらず、数メートル先に師匠が立っていた。

 この瞬間移動のようなものが「エアムーブ」だ


「二人ともわかったか?」


 タルトとシエルさんは苦笑いを浮かべながら頷いた


「まぁ最初は誰だって出来ないのよ、コツを掴んだら楽勝よ」


 そう言い残すとアリエルさんはチビを連れて家の中に戻って行った。


 シエルさんと顔を見合わせるが苦笑いしか出てこない


「とりあえず、頑張りましょう」


 シエルさんが笑いながら言った


「そうですね、頑張りましょう」


 僕も同じ様に笑って言った


 それから二人でイメージの練習や魔力の流れの捕らえ方等色々と練習した。


 そうこうしている内にあっという間にお昼になってしまった。

 アリエルさんがお昼を作ってくれたみたいなのでお昼休憩することにした


 お昼を食べ終わるとシエルさんと外に出た


「じゃぁ午後の修業頑張りましょう」


 シエルさんが元気良く叫ぶ


「はい」


 僕も負けないように出来るだけ大きい声で返事した


 午後は午前中にやったことを思い出して、それぞれでやることになった


「(イメージとしては、足元に送った魔力と足元の風の魔力が合わさる所へ力を放つ)か…」


 タルトはイメージを描きながら足元に魔力を込める

 だが、魔力は集まるものの上手く風と噛み合わない

 師匠が言っていたように慣れるまでは難しいというのは本当みたいだ


 シエルさんもさっきから首を捻りながら悩んでいる


「(シエルさんもまだか)」


 タルトはもう一度イメージする

 足元に送った魔力と足元の風の魔力の融合点

 ふと気をつけるとタルトは融合点を見つけた

 足元から出る魔力が風の魔力の流れに乗せられて乱気流の様になる

 その中心、台風の目に当たるところに二つの流れが作り出す球体を見つけた


「ここだ!!」


 タルトは足元に溜めた魔力をその融合点に向け全開にする


 タルトは見事に転んだ…


 一気に魔力を出し過ぎてスピードが早過ぎたのだ


「痛っ…頭打った…」


 タルトが頭を撫でながら立ち上がる


「でも魔力を出す場所を見つけたんだ。次は魔力の調整だな」


 タルトは先程見つけた乱気流をまた探し出す

 すると一度目で慣れたのかすぐに見つかる


「よし…今だ」


 タルトが魔力を打ち出す

 だがタルトの体を少し浮かすだけだった


「浮いただけ?」


 タルトが沈み込む

 師匠のやっていた事を真似たつもりだ

 だがそれでも前に走ることが出来なかった


 タルトはもう一度イメージし、構えた

 見つけた乱気流の中心に向け魔力を放つ


 だがやはり体を浮かせるだけだった


「何かが足りないのかな…」


 タルトはもう一度整理した

 師匠がやっていた動きひとつひとつを

 師匠がやっていたのは

 まず足元に魔力を送る

 次にその魔力と風の魔力の流れを同調させ乱気流を作ること

 次に足に力を入れ一気に魔力を放出する


 ただそれだけのはず

 ただそれだけのはずなのに、タルトには何が足りないかわからなかった


 タルトは何度も挑戦した

 そのたびに頭を打ったり、体が宙を舞ったりした


「くそ、出来ない…」


 タルトは宙を舞ったまま地面の上に寝転んでいた


「何かが足りないんだけどな」


 タルトはまた考え出す


 するとタルトは何かを思い付いた様に立ち上がった



「そうだ、走る姿勢が違うのかも」


 タルトはクラウチングスタートの姿勢になり、先程の乱気流を作り出す

 作り出した所でスタートの用意をする


 そして乱気流の中心を捕らえた所でつま先に力を入れ、魔力を放つ

 するとさっきまでみたいに体が宙を舞う事もなくまっすぐ走った


「出来た…出来たぁ!」


 タルトはガッツポーズして喜んだ

 その声を聞いたシエルさんは何故か不満そうに練習を再開した


「でもまだあのスタートだから出来るだけだからな…普通に出来るようにならないと」


 それからは簡単だった

 タルトは構えてすぐに乱気流の中心を捕らえることが出来るようになった


 そしてさっきまで悩んでいたスタートだが、動きたい方向に体を傾け、足の裏から魔力を放てばその方向に走れることに気づき、何度も何度も練習した

 小一時間もするとタルトは思うように「エアムーブ」で動くことは出来るようになったが、肝心な距離の設定がまだだった


 距離の設定は魔力の調整で出来るんだろうとは目星はついていた

 なぜならさっきから練習していて魔力の多い少ないで移動距離が違う様に思えたからだ


「少し魔力の出力を落としてみようかな」


 タルトは乱気流を作る魔力を少し小さくした

 すると魔力を小さくしたせいか乱気流の中心が捕らえにくくなった


 だがそのなかでタルトは何とか中心を見つけた


「ここだ!」


 タルトが足にグッと力を入れ踏ん張る

 そして足の裏から魔力を放つ


 上手くいった


 さっきまでのラインより明らかに手前だった


 タルトは今の止まった地点とスタートした地点をマークした


 それから何度か繰り返す内に移動距離も思うように出来はじめた


「やったぁ…上手くいった」


 タルトがふとシエルさんの方を向くと

 シエルさんはまだ悩んでいるようだった


 僕はシエルさんの方へ向かった


「シエルさん?」


 タルトの声にシエルさんが振り向く

 振り向いたシエルさんは目に涙をためていた


「シ…シエルさん?!」


「出来ないよ…タルト君ばっかり…」


 タルトは今日の自分の行動を振り返り反省した

 自分の事しか考えてなかったからだ


「シエルさん、ごめんなさい。僕でよければ教えますよ」


 タルトが謝ってから座り込んでいるシエルさんに手を差し出す

 シエルさんは涙を拭くとその手を取った

 その後練習を再開したシエルさん。シエルさんはもともと理解力や応用の利く人なので

 教えてあげると簡単にこなした



 そこで初めて二人はハイタッチして喜び合った

 二人はアリエルさんの家の方へと戻って行く



 これからはもっと難しい魔法も出てくるだろうけど、頑張って扱えるようになろう


第十一章 END

タルトがちょくちょく強くなってきてます


次作では少し省略した書き方にしますので、少し展開が早いかなと思いますf^_^;


タルトにはまだまだ強くなってもらう予定なので応援してあげてください


ではノシ

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