6-4
2階で辿り着く。
あらいを探すべくショットガンを構えながら歩く。
すると、破裂音が聞こえる。
俺はその方向へ銃を向ける。
その先にはポップコーンが弾ける音が。
「誘ってる?」
敵が誘ってるのかあらいが誘ってるのか?
俺はあらいだと信じて行ってみる。
そこは映画館。
天上についたモニターがあった。
そこには洋画やアニメなどの様々な映画の情報が映っていた。
足元は絨毯で柔らかい、歩く時に辛くない。
チケット売り場はセルフレジになってる。
売り場にはパンフレットが売られていた。
人はまるで居なかった。
奥に歩いていくと、英語が聞こえる。
7番の上映室だと思った。
扉を開けて中に入る。
すると映画が上映されてる。
内容はアクション映画のようだった。
荒野で男たちが車に乗って暴れまわる感じのやつだ。
奇妙な座席を見つける。
それは中央だった。
どうして違和感を覚えたのか。
それは、席には半分に割られたチケット。
まだ暖かい醤油バター味のポップコーン。
そして、コーラが座席には置かれていた。
誰かが、先ほどまで座っていたかのように生温い席だった。
だとすれば、あらいか?
いや、違う。
コーラの蓋に、小さなメモが貼られていた。
(enjoy,movie.REN)
あらいではないと思った。
俺は敵の思惑を知りたいと思い、
受け入れるようにそこに座る。
映画はクライマックスを迎える。
銃撃戦のシーンに。
スクリーンの中の俳優が、まっすぐこちらを見ていた。
本来であれば映画の中の敵に銃を向けるべきだ。
でもあろうことか銃口を、俺に向ける。
「go to hell」
俺はチープな台詞だと思った。
記憶がない俺でも既知だと思えるほどに。
すると次の瞬間本当に弾が飛んでくる。
俺はそれを避けるのだった。
「嘘だろ!?」
座席が穴だらけになる。
映画のスクリーンは銃弾で穴が開いてる。
その隙間から本物の人の視線が見えた。
「…」
黙って彼は立ち去る。
間違えない敵だ。
「待て!」
俺は急いで追いかける。
スクリーンの裏の通路へ。
しかしすでに敵は消えていた。
敵は重要だ。
普通なら追いかけるだろう。
だが、先にあらいとの合流を優先だ。
何故なら1対1で居るより2対1位の方が有利だからだ。
それに…約束を守りたい。
何よりあらいの顔が早く見たかった。
俺は映画館の外へ行く。
すると、エレベーターが動いてることに気づく。
俺は敵だと思い銃を構える。
エレベーターが開く。
今だと思い引き金を引こうとした。
でも、その手が引かれることは無かった。
中にあらいが居たからだ。
「レン!」
「あらい!」
驚く2人。
合流できて抱きしめ合う。
余韻に浸りたいが敵が見てるかもしれない。
「会えて嬉しい」
「俺もだ」
「でも…」
「分かってる」
それは1秒ほどのハグだったが今はこれで十分。
ハグを止める。
温もりが遠くに行くのは寂しかったが、
後で沢山抱きしめ合おう。
今は勝つことが重要なのだから。
銃を構えて警戒を再開する。
敵を探すのだった。
「私は3階に居ると思うわ」
あらいがいきなりそんなことを言う。
「何故だ?」
「見て」
「これは」
それは階ごとにある店内地図だ。
巨大なパネルで出来ており、
本来ならば大勢の人が確認できるようになってる。
「ここ」
あらいが指さした先。
そこに監視室があった。
「なるほど、ここなら罠をタイミングよく仕えたことに説明がつくな」
「監視カメラが使えるから有利に働く。
そこを抑えるのが人の心だと思うわ」
「OK,分かった」
「エスカレーター(動く階段)で行きましょう。エレベーターと違って逃げ場があるから戦いやすいわ」
「了解」
背を低くして弾に当たらないように。
そして3階へ移動する。
先ほどの地図を見て分かってるので、
直行で監視室へ向かう。
扉の前までやってくる。
「…」
あらいが目で合図する。
「…」
俺は頷く。
指で3つ数える。
3…2…1…0。
あらいは扉を蹴飛ばす。
俺は銃を構えて突入。
Uの文字を描くように確認。
どうやら人は居ないようだ。
それよりも気になることがある。
それは、監視室が壊されてることだ。
モニターは割れており火花が散ってる。
「壊されてるわね」
「メリットを潰す意味は何なんだ?」
「恐らく、敵味方に得を与えないようにしてるんじゃないかな。心理的プレッシャーを与えるの、監視カメラが無くても勝てるって自信をね…私はこの壊れた監視室からそう…感じたわ」




