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第48話-気分転換-

昨日は更新できず申し訳ありませんでした。

マシントラブルが深刻でして、現在スマホで作業している状況です。

そのため挿絵については当分掲載できそうにないです。

よろしくお願いいたします。

 翌日。雨はまだ止まない。


 窓のそばに腰かけてこれからのことを思う。ツイグに残してきた人達はこれで大丈夫。純粋な善意じゃなくて利益のためにやるんだろうけど、だからこそ信じられることもある。


 私は、ロバート様と結婚することになるんだろうな。あんな別れ方をして、きっと良くは思っていないはず。いっそ代表さんに言われたとおりに、統治者としてやっていくのはありかもしれない。


 まぁ、国王様の態度をみると、すごく疲れそうだけどね。置物みたいな扱われ方思想だから。そこら辺は何とかしてくれるかもしれないけど、なんともいえない。


 「ねぇねぇ。ファニーちゃん」

 「ん?」

 「お出かけしないの?」

 「そうだねぇ」


 出かけたところで、やることなんてないから。ツイグが助けられるのを待って、結婚して、また始まるのは王族としての人生。ただそれを待つだけ。


 「ぶ~」


 ア~ちゃんはどこかに行っちゃった。なんだかやる気が出ないんだよね。どうせ外は雨だし、出かけるところはない。


 私がやりたいことは、王族としての人生なんだってことなんだろうな。ちょっと違う気がするけど、きっと悪いものじゃないはず。みんなのために戦って、みんなのために結婚して、みんなのために生きる。


 それが私の、あと3年の生き方。


 その代わり、それなりに良い生活はもらえるはず。この宿で不自由なく暮らせているみたいに生活できるはず。


 全部自分の思い通りに生きていられる人なんていないし、だからこういうものだって受け入れないといけない。そう思わないといけない。


 「ねぇねぇ。これこれ~」

 「えっ、弓?」


 ア~ちゃんが私の弓を運びながら戻ってきた。小さな体で弓を持って飛んでくる。ヴィンダーさんに作ってもらって、やっと手に馴染み始めた弓。受け取るけど、どうして持ってきたのって思う。


 「ファニーちゃん、楽しそうじゃない。いや~」

 「う、うん。でもなんで?」

 「それを使ってるとき、楽しそうだったよ?お出かけできるんでしょ。行こ~」


 まだ外は雨。だけど、いつ謁見に呼ばれるかわからなかった前と違って、今はちょっと遠くまで行ける。どうせやることがないから、悪くないかも。


 「そうか。そうだね。ティーブ、ちょっと来て」


 昔、ツイグで生活していた時はよくティーブと2人で狩りをしていた。お義姉ちゃんからは好きなことすればいいって言われてたし、誰にも何も言われなかったから。最近弓矢を使っていなかったから、なまっちゃっているかもしれないし、肩もほとんど回復してる。


 急いで準備をして、まだ雨が降り止まない中でリーフ王国の王都を飛び出した。どこに狩場があるのかわからないけれど、それはそれで悪くない。



 弓矢を持って、狩り用の服を着て、近くにある森に向かって走る。雨が降り続ける中で、ぬかるんだ地面。


 「いけいけ〜。わ〜〜い」


 ア~ちゃんは雨に濡れるのも気にしないで頭の上に乗って騒いでる。いつも通り後ろからついてきてくれるティーブはなにも言わない。


 到着した森はツイグでいつも行っていた森となんとなく雰囲気が似ている。生えている木とか、住んでいる生き物とかは見慣れたものばかり。だからかな、すごく懐かしい。木に登ったほうが狩りやすいんだけど、濡れているしやめた方がいいかな。


 「ねぇねぇ、ファニーちゃん。なにするの?」

 「そうだなぁ」

 「せっかくだからさ、この森で一番大きなのを倒しちゃおうよ」


 大きい獲物か。森って言っても広くはないから探せなくはないと思うんだけど、こういう雨の日に見つけるのは大変なんだよね。


 けど良いアイデアかもしれない。あの国王様って、私のこと馬鹿にしてるよね。だから、すごく大きな獲物を狩って変えればビックリするはず。というか、ビックリさせちゃおう。


 「ティーブ、一番大きいのを探すよ」

 「かしこまりました」

 「いっくぞ〜」


 王都からは離れていない森の中だし、ゴブリンがいるとは思えない。それに私達だけなら逃げるのも簡単だから、心配はいらなさそう。気にしなきゃいけないのは帰り道くらい。


 だからドンドン森の中に入っていく。獣道を辿っていって、手掛かりを探していく。どこにでもいるような獲物の手掛かりはたくさんあるんだけど、一番大きいかって言われると難しい。


 「ファニーちゃ~ん。見て見て、この大きいの」

 「あ~!ダメダメ、そんな汚いの捨てなさい」


 まっ細かいことはいっか。だって楽しいことに変わりはない。本当ならここにルイスも、いや、それこそ考えちゃいけないことかな。もう会うことはないんだから。


 「ファニー様」

 「ん、なに?」


 あれ、ティーブから話しかけてくるなんて珍しいな。いつもは話しかけた時しか口を開かないのに、危ないからってわけでもなさそう。


 「一番かはわかりませんが、そちらの主で十分でないでしょうか」

 「あぁ」


 そう言われれば、かなり大きい獲物かもしれない。よくよく見てみると、足跡もしっかりある。雨でぬかるんでいるから、間違いようがない。


 「追いかけましょ。ア~ちゃん、行くよ。あっ!、それは捨ててってば」

 「ん~?は~い」


 早く見つけられれば今日中に狩れるかもしれない。だから急いで痕跡を追いかけていく。


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