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第45話-謁見-

申し訳ありません。

挿絵の準備が間に合いませんでした。

準備出来次第、更新させていただきます。

 てっきりすぐに謁見できると思っていたんだけど、そういうわけじゃなかった。王都の中での宿とか食事は全部手配されていて不便はなかったんだけど、直前で足止めされちゃってムズムズする。


 いつ呼ばれるかも教えてくれないから、気分転換に出かけることもできない。弓矢の訓練もしたかったんだけど、場所がないからできない。黒いゴブリンとの戦いで肩を痛めちゃっているから休ませなきゃいけないんだけど、それでも体がなまっちゃいそう。


 そんな状態で3日も待たされて、どうなっているのか聞こうとしたところでやっと王城に呼ばれた。王侯貴族達がたくさんいる懐かしくも胸騒ぎがする光景。


 代わりに小声で囁かれるのは私達の格好。綺麗なドレスなんて持っているわけなくて、ちゃんと洗ってはいるけれど着ているのは狩り用の服。3人とも似たようなもので、しかも私は頭の上に妖精を乗せている。


 悪口とか陰口とか、あんまり言われたことなかったけど、こんなに嫌な気分になるんだ。ツイグ王国ではずっと、お義姉さんが守ってくれていたんだろうな。居心地がすごく悪いけど、やっと案内は終わった。目の前にある大きめの扉の先にあるのは謁見の間。


 「んじゃ行くか」

 「あっ、えっ」


 本当なら色々と段取りがあるんだけど、ルイスが無造作に入っていっちゃう。案内してくれた人もビックリしちゃってて、私はちゃんと挨拶とか全部してから後から入る。ティーブは一応ツイグでは従者ってことになっていたから部屋の外で待ってもらわないといけないし、嫌がってるア~ちゃんにも一緒にいてもらう。


 それで遅れて入って行くと、ルイスは玉座の国王に鏡の盾の魔法を見せているところで、左右にはリーフ王国の家臣たちが並んで立っている。


 「なるほど。まぁ貴殿が黒の賢者だということは認めよう」

 「そりゃどうも」

 「ふん。無礼については特別に許してやろう。それでどうだ。我が配下に加わらんか?好待遇は約束しよう」


 私は玉座の前でひざまずくけど、なんだか無視されているような。挨拶が終わっていないから顔を上げることもできない。ルイスは気にすることなく立っているみたいで、私1人だけが頭を下げている。それはまぁいいんだけど、気になるのはなんだかルイスが不機嫌そうなこと。私が来るまでになにがあったんだろう。


 「申し訳ないけど、それは難しいですね。やらなきゃいけないことがあるんで」

 「なんだそれは?」

 「世界樹の下に行くこと」


 謁見の間が乾いた笑い声で満たされる。小声で話しているのが聞こえてきた。どれもこれもルイスをバカにするような言葉ばかり。ルイスが機嫌を損ねている理由がわかった気がする。


 「フハハハハハ。なにを言い出すかと思えば馬鹿馬鹿しい。おとぎ話の存在は、考えることもおとぎ話か」

 「個人的には重要なことなんですけどね」

 「なんだ。観光にでも行くのか?賢い選択とは思えんな」


 自分が言われているわけじゃないのに、喉元まで怒りが込み上げてくる。観光で行くわけ無いじゃん。


 「観光?失礼ですが世界樹の下に行ったことでも?」

 「あるわけなかろう。だが世界樹の下になにもないというのは常識だ。なにせエルフが言っているんだからな」

 「あぁ、なるほど。そういうことですか」


 エルフ。西にずっと行った先の森の中に住んでいるっていう種族。話したことはないけど、ツイグ王城に来ているのを1回だけ遠くから見たことがある。


 ルイスもエルフから詠唱魔法を教わったらしいけど、どういう種族なのかよく知らない。世界樹の下になにもないって、どういうことなの?リーフ国王様が嘘をついているようには聞こえないけど、ルイスも納得しちゃっているみたいだし意味がわかんない。


 「なんじゃ。わからんやつだな」

 「いえ。どちらにしても配下に加わるわけにはいかないので」

 「そうか。まぁ良い」


 ピリピリした空気が、リーフ国王だけじゃなくって左右の家臣達からも溢れ出ている。別に私達が怒られるようなことはないんだけど、でも要求が通らなかったのが気に食わないのかな。なんだか子供みたい。まぁロバート様の親だって言われればしっくり来るな。


 「申し訳ないですね。そもそも付き添いで来ただけなんですけど、まぁ今のやり方を知らないもので」

 「よいよい。常識を知らんでも仕方あるまい。頭の中までおとぎ話なんだからな」

 「ありがとうございます。であれば、そろそろ本題に移ってもらっても良いでしょうか?」


 またルイスが笑われてる。それにしても、このタイミングで話を振られるんだ。なんだか話しにくい雰囲気になってるけど、でもルイスが悪いわけじゃない。それにこれが、わざわざ隣国の王城まで来た理由だから。


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