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Ⅰ‐0:独白
――死ぬのか、私は。
――これだけの罪を重ねながら、のうのうと、死のうとでもいうのか。
――なあ、私よ。
――生きていなければ、苦しむこともできないというのに?
――赦しなど、どうして望むことができようか。
――神はいなかった。ならば、地獄もないのだろう。
――罰せよ。
――己が愚行を、呪わしきこの身を、罰せよ。
――我が母の孤独を。我が弟の無念を。我が妻の惨劇を。
――我が子の、絶望を。
――我が人生の罪咎を曝け出し、永遠に、繰り返せ。
――たとえ、全てが過去になったとしても――
――私だけは。
私だけは、決して、忘れぬように。
〚 序幕:箱庭 〛