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抜け道

「んー、なるほど事情は分かった。」


時刻は4時。水平線の向こうからは朝日が昇りかけている。そんな波の音が聞こえる港には3人の男がいた。

警察官、銃を持った男、そして仰向けになって銃を突きつけられている男だ。2人の男性を見て警察官は口を開く。


「聞くところによると寝ている彼は君に随分と酷いことをしたようだ。殺したくなる気持ちも分かる。私でも殺してしまうかもしれない。」


警察官は少し間を空けて続ける。


「しかし、それはできない。させられない。何故かって?ここは法治国家日本、殺人は罪に問われる。そして私は警察官、君が彼を殺すというなら止めなくてはならない。」


至極真っ当な意見である。


「ただ…」


警察官は帽子を深く被る。


「その男が既に死んでいたら?君はただの第一発見者ということになるだろう。」


深く被った帽子から覗くその口元はかすかに笑っている。


「そして私は今どうしても星が見たいんだ。もう夜が明ける。目を凝らさないと星が見えないんだ。」


警察官は2人の男性に背中を向ける。


「後は言わなくても分かるね?」


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