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星屑に濡れた夜空に彗雨が降る  作者: よこたん
序章
1/1

完璧超人の主人公 いつもの日常を送る


チッ チッ と。


静寂と静謐に包まれたリビングに、機械音が木霊する。

それは、メトロノームのメカニズムに従って鳴る、時計の短針の音。

それは、59回刻まれると、次に一際大きい機械音を鳴り響かせる音。


その音が耳に入っては通り抜ける、無我の境地に私はいる。

無我は私にとって、思い付きで生まれた持論を文章化する、最適の時間であって。

一日の始まりのルーティンとも言える。

そのルーティンに、今日も私は耽る。



天才、秀才。奇才や、鬼才など。

人並み以上の才を用いる者に、敬意と畏怖を込め、

比喩されるそれは。


「アイツは俺より凄い」「彼女にかかれば安心できる」

などと。

枚挙に暇がない期待を、意図せず押し付けた総称であり。


詰まる所、悪意があるより質が悪い。

身も蓋もなく言えば、尋常ではないプレッシャーを孕んだ、偽善的な悪態である。

しかしそれは、責めるにも不思議に、思うにも能わない。


何故か。

そう、偽善的な、悪意であるから。


漢字の成り立ちから考えるに、偽とは『人の為』。

無論、偽にそんな大層な意味などなく。

上辺だけを取り繕った、欺瞞に過ぎない。

しかし案外、それだけで騙せてしまう。

寧ろ。それが一番、分かりにくいのだ。


なにも隠さず、露呈させ、赤裸々にする故に違和感など生まれやしない。

巧みに飾られ、一見に魅せられた悪態に知る由も、はたまた気付く由もなく。

対象にトンに達するプレッシャーを乗せている。


お世辞という熟語があるように、愛想的に言う言葉には恐らくプレッシャーはないだろう。

本気で思っているからこそ、初めてそれは、意味を成す。


そう、たがら、質が悪いのだ。

悪気はないのに、悪気があるより質が悪い。

矛盾を成り立たせているからこそ、責めるにも不思議に、思うにも能わない。

違和感のない偽善の飾りに、魅せられる。


末恐ろしい。

彼ら天才は、その巧みに飾られた言葉を、真に受け、精進している。

あぁ、違う。

俺も…か。


訳の分からない二つ名を大層に浴びせられ、一挙一動に華があるなどと言われ。

言った覚えのない言葉が知らない内に独り歩きし。

膨れ上がる名声と人物像を演じるのに嫌気が刺す。


天才とは、秀才とは、奇才とは、鬼才とは。

そういう者なのだ。

才がある分、それに見合う努力が必要で。

すると周りは、さらに囃し立てる。

要らない喧伝は、返って俺たちを蝕み、そして、腐敗する。


仕方がない。人は何よりも刺激を求める。

自身の周りに、人一倍出来る天才がいれば、期待したくなるものだ。

もっと、凄いものを見せてくれ一一と。

その、悪意の微塵もない素直な期待だからこそ、真に受けるしかない。

この悪循環が極地に達した時、天才は、廃人となる。

それを避けたいのなら、周りと己を断絶するしかない。

たがらこそ、俺は一一一一


「おっは〜天音ぇ」

「……不法侵入が染み付いているぞ、アキ」


安寧が砕けた。

次いでに俺は無我の境地から引き出された。

このナチュラルボーン破壊神によって。


「ムフフ…こんな可愛い幼馴染みが家まで迎えに来てくれるんだよ?ホントは嬉しいんでしょ」

「お生憎様、勝手に合鍵と許可証量産させて、事ある毎に泊まりに来る幼馴染みに対して歓喜の感情は微塵も持ち合わせていないな」


言葉にはしなりを付けながら自画自賛する青髪のショートヘアの馬鹿。

小柄な背丈に相応しい、幼くあどけない童顔。大きくぱっちり見開いた赤瞳。

皮肉にも美少女である、伊月(いつき)愛希(あき)

絶賛平常運転である。


「んー…(ご機嫌取りの言葉模索中)あ、今日も相変わらずの()()だよぉ。いつ見ても美しいね。アルビノで手に入れた真っ白な長髪に赤い瞳、美少年を模した顔。整い過ぎている鼻梁にはホントにちょっと羨ましい。ねね、天音、今度うちの高校に来てよ。皆に自慢したい」

「断る。お前女子高だろ」

「だから来てほしいんだよぉ」

「だから嫌なんだ」


ピピッピピッ―と。

下らない談笑を妨げるように、八時を知らせる鐘が鳴る。


「あ、もう行かなきゃ」

「そうだな、行こう」


波乱万丈の俺の日常は、この談笑からいつも始まっている。

一人妄想に耽り、アキが家に不法侵入してきて、下らない談笑をして、時間がくる。

そんな日常を、繰り返す。

少し楽しくて、大分馬鹿にまみれて、ほんの少しだけ悲しい日常。


「エスコートお願いしまぁす。白髪の王子様ぁ」

「はいよ…合鍵返せ」

「絶対やだ」


相も変わらず、今日も暇をしない日常が始まろうとしている。

初めまして。

よこたんです。はい、新人作家です。

少々、このあとがきを書くのに憧れておりまして。

なろうに小説を書こうとしたのも、このあとがきが少し占めております。

さて。一つ夢が叶いました。もう十分です。


正直言って話す内容もないので、この物語を作ったきっかけでもお話します。

私の趣味として、小説を書き、1人でそれを読むという大変自己満な嗜みを持っておりまして。

ふと、思いました。

「そう言えば、ラブコメで主人公最強ってあまりないな・・・」

この思い付きだけです。

特になんの捻りもなく、ある日、唐突に。

そうしたら、何故か色んな案がブクブクの湧いてきて。

これを作るに至ったわけです。

ですが、タイトルがまだ未定です。

その内決めようと思うので、取り敢えずいまはこれで。

すみません、眠いです。なんも面白い話出ません。

なので、お許しを・・・。

それでは。お会いできたら、また。

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