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真・恋姫†夢想~三国無双の血を引くもの~  作者: 疾風海軍陸戦隊
出会い編
11/63

決意と旅

池田屋事件から数日後、警邏隊に新たな仲間が加わった。それは・・・・


「初めまして。私は馬鈞といいます。新参者ですが吹雪隊の人たちの足を引っ張らないように頑張りたいと思います♪」


そう、夕張が仲間に加わったのだ。あの騒動の後、武器屋のおやっさんが旅から帰って気て、夕張はさっそく「吹雪隊に入る」っとおやっさんに言った。おやっさんは「ここにいるより御使いの旦那といた方がいい修行になるな」っと快く許してくれた。

そして今、吹雪隊にはいったのだ。ちなもに彼女の部署は・・・・


「えー彼女は発明とかが得意なので技術開発部に入ることになった。」


技術開発部それはおれが警邏隊に入って作った部署の一つであり、主に民たちの暮らしを安定させる道具を作ったり、新しい鎧や兜、剣などを開発する部署だ。他の部署には工兵部、情報部、衛生部などがある。


「よろしくね。馬鈞さん」


「よろしくっす!」


斗志や桜花が夕張を歓迎している。どうやら問題ないようだ。

その後、俺たちは夕張の歓迎会をした。


「あ、そうそう。隊長。ついに決まったんすよ」


「ん?何が決まったんだ桜花?」


桜花の代わりに斗志が答えた。


「我が吹雪隊の旗です。桜花や雪風と話し合って決めたんです」


「そうか・・・・でどんな旗だ?」


「はい・・・・・隊長の持っていた朝日の旗にと決まりました。」


雪風が答えた。

つまり連隊旗もとい旭日旗が俺の部隊の隊旗になったらしい。


「あ、そうだ隊長!こんな本が出てきたんすけど」


「たぶんこの字は天の国の文字だと思いまして・・・・」


そう言い二人は、1冊の本を出す。そこには・・・・・

『帝国陸軍小火器、砲火器兵器設計図』と書かれていた。


「‥‥これは・・・・斗志、桜花。これをどこで見つけたんだ?」


「はいっす。それは・・・・・」


桜花が言うには警邏隊の倉庫を掃除してた時のことだった。


回想


「どう?桜花そっちの方終わった?」


「駄目っす。全然すよ斗志。雪風そっちは?」


「一通り終わりましたが、まだやるところがたくさんあります・・・・・」


「倉庫の掃除も大変ね・・・・それに埃臭い・・・・」


「でも、ちゃんと掃除しないと、気分悪いっす」


桜花が棚を整理してると


カサカサ・・・・・・


「ん?・・・・・・」


突然聞こえた、何やら小さい物が移動するような音に、桜花がゆっくりと、視線を音の主の方へと向けると…………非常に細い2本の触角をユラユラと揺らし、窓から射し込む光に照らされ、反射して一部が艶っぽく輝いている、平べったいモノが居た。


「っ!? で、でたあぁぁぁぁぁ!!!!」


「ど、どうしたのよ!?桜花!!」


桜花の悲鳴を聞き雪風と斗志がやってきた


「あ、あああああ油虫だ!!」


「「っ!?」」


※油虫とはGの別名


すると黒きものは飛び立つ。だが、飛んでいった方向が悪く、二人の元へと飛んでいってしまったのだ。

当然、二人は悲鳴を上げながら逃げ回る。3人は逃げ回っていたが、桜花がとある棚へと激突してしまった。そして上から書物なんかが落ちてくる。


「いつつ・・・・・」


「桜花!大丈夫?」


「大丈夫っすよ斗志・・・・・・ん?なんだこの書物?」


「どうしたの?桜花」


「この書物に書かれてる字なんだけどさ。隊長が時たま書いていた天の国の字と似てねえか?」


「言われてみれば確かに似ているね・・・・」


「・・・・とにかくこれは隊長に見せましょう」




回想終了


「…‥と、言うわけっす。どうですか?やっぱり天の国のものっすか?」


俺はその設計図を読む。どうやらこの書を持っていた人は何十年か前にこの地に降り立った旧日本陸軍のものらしい。設計図の横に書かれていた日記によると彼はガダルカナル島奪還に参加した「一木支隊」の一人らしく米軍の陣地に突撃し、敵の砲弾の爆発に巻き込まれたと思い気付いたらなぜかこの時代に来ていたっということだった。日付からしてもう80年前のことらしい。他に武器以外では、日本酒……濁酒や清酒の製造法も書いてあった。


「ああ・・・これは天の国の字でしかもこれは兵器の設計図だよ。」


俺がそう言うと・・・・・


「天の国の兵器の設計図!?吹雪。見せて!見せて!」


その言葉に反応したのは言うまでもなく夕張だった。そして夕張はその書物を見て・・・・


「すごいわ!!これ!私の知らない道具がこの書に・・・・ぐへへへ~」


「夕張!よだれ!よだれがこぼれてッるすよ!!」


「夕張。この書に書かれている物。作れそうか?」


「う~ん。少し難しいと思うけど。やれるだけやってみるわ!!よーし腕が鳴るわ!!」


そう言って夕張は書物をもって部屋を飛び出した。

あいつ…下手したら戦車とか飛行機とか作り始めそうだな・・・・渡したのは失敗だったかな・・・・・


歓迎会も終わり俺は自分の部屋に戻った。すると誰かがドアをノックする。夕張かな?


「・・・・吹雪いる?」


その声には聞き覚えがあった。これは・・・・


「母さん?うん。いるよ。」


そう、母さんの声だった。俺はドアを開けるとやっぱり母さんだった。


「母さん。なんか用?ここじゃあなんだし中に入ってよ」


「うん・・・・」


そして今俺と母さんはベットの上に座っている。


「・・・・・・吹雪。ここにはもう慣れた?」


「うん…いろいろ大変だったけど。今はもう平気だよ。仲間もいるしね」


「そう・・・・・」


そう言って母さんは俺の頭を撫でた。なんか少し恥ずかしい・・・・


「ごめん…‥嫌だった?」


「ううん。少し恥ずかしいけど嫌じゃないよ」


「そう・・・・よかった。」


母さんは微笑んだ。


「吹雪・・・・この前は本当に‥‥ご苦労様」


たぶん池田屋のことだろう


「吹雪や霞が街にいなかったら・・・・・街が大変な事になっていた・・・・」


「ううん・・・あれは俺の力じゃないよ。みんながいたから未然に防げたんだよ」


そう、もしも桜花や雪風たちが情報収集していなかったら、月は守ることはできても街を護る事が難しかっただろう。恐らく奴らの計画は半分成功していた。


「そう・・・・」


「‥・・・母さん。」


「何?」


「俺・・・・・・旅に出ようと思ってるんだけど・・・・」


俺の言葉に母さんは悲しそうに眉をひそめた。


「・・・・・ここが嫌いになったの?」


「違う。そうじゃないんだ母さん。ここは好きだ。月も詠も橘花も霞もねねも親切で斗志、桜花、雪風夕張なんかの仲間もできた。俺本当にこの世界に来て本当に良かったと思ってる。…‥でも」


「‥‥‥でも?」


俺は母さんの目を見て言う。


「俺は天水のことしか知らない。だから俺はこの時代の国のことをもっと見てまわって見聞をもっと広めたいんだ。」


「・・・・・・・・」


「俺、もっとこの国がどんなのか自分の目でみてみたいんだよ母さん!!」


「・・・・・・・・」


母さんは俺の目を見て何も言わない。


「…‥本気?」


「うん。本気だよ母さん」


「・・・・・・・見た目だけじゃなくて・・・・・中身も成長したね」


「え?母さん?」


「吹雪・・・・・そこまで決意が固いなら、恋は何も言わない・・・・ただ、二つだけ約束して」


「約束?」


そう言うと母さんは頷いた。


「必ず無事に帰って来ること・・・・・後は無理だけはしないこと・・・・・」


「・・・・・・・」


「約束・・・・・・できる?」


俺も答えはもう決まっている


「うん約束するよ母さん。それに俺の帰る場所はみんなのとこだしね」


俺がそう言うと母さんは満足そうな微笑みを浮かべた。


「・・・・・約束・・・・」


「うん。約束だ」


そう言って俺と母さんは指きリげんまんをした。


「・・・・・吹雪・・・・・」


「ん?何母さん」


「試合・・・・・しよ」


「・・・・・・え?」





月夜が輝く夜の練兵所で俺は母さんと試合をすることになった。審判は橘花がしてくれた。

因みにその場には事情を知った。月、詠、霞、斗志、桜花、雪風、夕張がいる。ねねはまだ子供なので寝ている。

そして俺と母さんは互いに構えた。


「準備はいいか二人とも?」


橘花が言って来た。両者が頷き


「始めっ!」


「吹雪・・・・行く!!」


そう言い母さんが最初に仕掛けた。最初に一撃を刀で受け止めようとしたが、頭の中で「これは受け止めてはいけないっ!!」と感じとっさに避けた。するとさっきまでいた場所にはクレーターが出来ていた。もし受け止めていたら刀ごと腕を持っていかれていた。


「・・・・っく!」


俺はとっさに牙突の構えをし、母さんにその技を炸裂させたが母さんには通用せず避けられた。


「まだまだぁ!」


俺は刀で攻撃を仕掛ける。そして母さんに袈裟切りの技を出したが、母さんは避ける…だが


「おうりゃぁ!!」


「!?」


とっさに俺は刀を返した。そう、これはかの剣豪佐々木巌流小次郎の得意剣である「つばめ返し」である。いきなりのつばめ返しにさすがの母さんも怯んだ。そして俺は自分の剣技の中で一番の得意剣技を母さんに炸裂させた。


「どうりゃぁ!!」


俺の放った技は、曾祖父から伝わる技「三段突き」である。しかし母さんはそれをぎりぎりに見切ってそれを受け止める。そして母さんは自分の得物である方天画戟の柄の部分で俺の腹に一発喰らわして(もちろん手加減をして)勝負はついた。


「くそ~やっぱ母さんは強いや・・・・・」


俺が悔しがっていると、母さんは


「・・・・今の刀返し・・・・よかった・・・・、まだまだ荒い・・・・けど、その実力なら旅に出かけても大丈夫・・・・・吹雪・・・・1か月の間強くなったね・・・・」


「母さん。俺絶対に母さんに負けないぐらいに強くなるよ。だから次は絶対に負けないよ」


俺がそう言うと、母さんは微笑んだ




そして翌朝俺は旅の支度をし、屋敷の門の前に来た。見送りは月と詠と母さんとねねと霞と橘花すると・・・・


「・・・・吹雪さん」


後ろを振り返ると月がいた。


「月・・・・・」


「本当に行ってしまうんですね・・・・・」


少し寂しそうな顔をして彼女は言う。


「月大丈夫だよ。これが今生の別れじゃないんだ。俺はただ少し長い散歩をするだけだよ」


そう言うと月は少しだけふふっと笑う


「散歩ですか・・・・・わかりました。でも必ず帰ってきてくださいね」


「ああ・・・約束する。必ず戻ってくるよ」


すると警邏隊三人衆と夕張が来る


「「「隊長!」」」


「吹雪!」



「おう、お前ら。見送りに来てくれたのか。しばらく留守にするけど。4人とも大丈夫か?」


「任せてください。留守の間私たちがちゃんと仕事をしますので」


「隊長!大丈夫っす!斗志と雪風と夕張の3人で頑張りますから!あと、お土産とかもよろしくっすね!」


「まったく桜花は・・・・・・」


「仲がいいね3人とも♪吹雪あんたがいない間私は、吹雪が驚くようなものを作って待ってるからね♪あ、それとこれ」


そう言って夕張が何か出してきた。


「今朝、あの倉庫で見つけたんだけど‥‥これって天の国の乗り物よね?」


そう言って出したものは・・・・


「陸王バイク・・・しかも側車に機関銃付きじゃないか!」


そう、それは旧日本軍が使っていた九七式側車付自動二輪車だった。しかも側車には99式軽機関銃がついていた。

因みに吹雪はバイクの免許があるため問題ない。


「あの本に書いてあったから、いろいろ整備してみたわよ」


「ありがとう夕張。・・・・そんじゃあ俺行ってくる。」


「吹雪さん気お付けてね」


「ああ、じゃあ月、みんな。行ってくる」


俺はバイクに乗り、発進させた


「なんて速さなの」


「そうですの(兄上‥‥しっかりなのです)」


「すごい(私も乗ってみたいわ!)」


「・・・・・」


「すごいっす!」


バイクの速さに皆驚いていた


「さあ、帰りましょう」


「ええ」


「はいです」


「はい」


「ああ」


と皆帰っていた。そして恋はただひたすら息子である吹雪を見えなくなるまで見ていた。


(・・・・・がんばれ・・・・・吹雪・・・・・・)







側車を走らせてた吹雪は・・・・


「さて・・・・まずどこに行くか・・・・・・」


最初の目的地を考えた。そして・・・・


「よし!武器屋のおやっさんが修行に行っていた。陳留でも行ってみるかな。」


俺はそう言い、加速を上げた。

こうして彼の旅は始まったのである。



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