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最終話 夕陽!

最終話です。

 屋上に着くと関原はようやく俺の髪の毛を離してくれた。


「あー、屋上って気持ちいいわね」


 関原はうーんとか言いながら思いっきり手を空に伸ばした。


「で、ここで何するんだ」


「私は!!!エロい!!!」


 俺の問いかけを無視して突然関原は空に向かって叫んだ。


「え?ちょっと。お前、何言ってんだ!」


 壇浦もびっくりして声が出ないようだ。長篠先生はその様子を屋上の扉にもたれて見ながらニヤニヤしている。


「さあ、二人ともやりなさい」


「はあ?何でそんなことやらないと……」


「私は!!!エロい!!!」


 再び関原は大声で叫んだ。


「あんた嬉しそうにやってたじゃない。何恥ずかしがってんの。さあ、夕花もやって」


「え……。そんなのできないよ……」


 壇浦は戸惑っている。


「夕花。ちゃんと言いたいことがあるなら言わないとダメだよ」


「え?何のこと?」


「何のことってとぼけてもダメよ。その目の前のウスノロに言いたいことあるんでしょ」


「え!え……。なんで……たまちゃん……」


 壇浦はこちらを見た。壇浦のほっぺたが赤く染まっている。


「言っちゃいなよ。気持ちが軽くなるよ」


 なんの話だ?気持ちが軽くなるとか言いたいことがあるとか。俺に関係あることなのか?


「そ、そうだね。たまちゃんの言うとおりだね」


 意を決したように壇浦がこちらに近づいてきた。


「な、なんだよ」


 そして壇浦は大空に向かって叫んだ。


「私は!!!尚くんが!!!好きだ!!!」


「え!!!何言ってんの!!!」


 突然大声で何を言うかと思ってたら急にわけわかんないことを言い出した。


「私は!!!エロい!!!」


「私も!!!エロい!!!」


 それから二人は大声でエロいだの何だの叫びに叫んで爆笑し始めた。


「あーっはっはっはっー。おっかしいー」


「ほんとにぃー、おっかしいねー」


 二人の女が俺の目の前で笑い始めて俺は何をしたらいいのか分からずただその様子を見守っていた。


「ねえ、たまちゃん、なんか私、スッキリしたよ。ありがとう」


「いいのよ。スッキリしてよかったわね」


 長篠先生が笑いながら近寄ってきた。


「もう満足した?」


「はい!」


 二人は声を合わせて言った。


「そう。よかったわね。じゃあ帰りましょう」


 そして三人は屋上の扉のほうへ向かって行った。


「お、おい。お前、それでいいのかよ」


「なに?それでいいのかって?」


 関原が振り返って言った。


「いや。だからその。告白の返事とか聞かないのか?」


 関原がツカツカと近寄ってきた。


「あんたは私の奴隷でしょ。拒否できると思ってんの?」


「奴隷って!やっぱりお前も異世界行ってたんだな!」


「何言ってんのよ。あんたが私をエロくしたおかげでこんなことになってんのよ。当然でしょ」


 そして俺の胸ぐら掴んで耳元で囁いた。


「夕花泣かしたらタダじゃ済まないから。覚悟しときなさい」


 そう言って関原はくるりと俺に背を向けた。


 壇浦がこちらにトコトコ歩いてきた。


「べ、別に尚くんに返事して欲しいとか思ってないから。私は自分の気持ちを言えただけでいいんの」


 壇浦はほっぺたを赤くしながら言った。


「だめよ。夕花は幸せになるの。いい?」


「おい!俺の気持ちは無視かよ!」


「無視に決まってるでしょ!この奴隷が!」


「先生!人を奴隷呼ばわりするようなこと奴を野放しにして良いのでしょうか!」


「あんたがチクるなら私もチクらせてもらうわよ!」


 俺は思わず沈黙した。リコーダーといい、性欲の件といい後ろめたさが胸に込み上げる。


「ウフフ、あんたたち三人、いいトリオね。安心したわ」


 先生は満足げだ。


「ちょっ、なんで先生満足げなんですか!」




 放課後の屋上から見る夕陽はとても綺麗だった。その夕陽に関原と壇浦と長篠先生が照らされている。夕陽で赤く染まって三人の女の姿を見ていると。


「早くこっちに来なさいよ!カギ閉めちゃうわよ!」


 俺はこの世界に生きていくことも悪くないと。


「あとちゃんと学校来なさいよね!あんた私の奴隷なんだから!」


 そう本気で思えたんだ。

最後まで読んでいただきありがとうございました。毎日更新を目標に書いてきましたが、読んで頂いている人がいると思えればこそ、ここまで書き切ることができたと思っています。ただ、話が一部矛盾していたり論理的におかしな部分もありますが、次回作ではこのようなことが起こらないよう注意したいと思います。今、次回作の企画を考えているところですので、何話か書け次第アップしていきたいと思います。本当に最後まで読んでいただきありがとうございました。

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