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第85話 真っ白!

 俺の発した白い波動が遠くの方で何かにぶつかったような手ごたえを感じる。地面にめり込んだ足がさらに深くめり込む。手の痺れはさらにひどくなり足がガクガクを震える。


「俺は!!!エロい!!!」


 もう一度叫んでみた。なんとなく波動の威力が上がったような気がする。こうなりゃ気合いで乗り切るしかない。


「俺は!!!エロい!!!」


 もう一度叫んでみた。


「うっさいわね!」


 いつの間にかキャサリンが頭の上にいた。


「お前!いつの間にいたんだよ!」


「あんたがうるさいから目が覚めちゃったじゃないの。で、何やってんの」


「見りゃ分かるだろ!あいつぶっ倒すんだよ!」


 こうしている間に俺の体は吹っ飛ばされそうだ。


「で、何したらいいの?叫んだらいいの?」


「分かんねえ!でもそれしか思いつかねえ!」


 キャサリンが俺の腕に降りてきた。そしてキャサリンも同じように両手を突き出した。


「私は!!!エロい!!!」


 俺の手から発している波動が明らかに大きくなった。手応えも変わった。


「おい!効いてるぞ!もっと叫べ!」


「あんたレディに何言わせる気なの!セクハラで捕まえてやるから!」


 そう言いつつもキャサリンはこちらを向いて笑った。


「俺は!!!エロい!!!」


「私は!!!エロい!!!」


 そんな風に二人で叫びながら波動を送り続けた。


 波動は徐々に大きくなっている。確実に向こう側に圧力をかけられているように思う。しかし俺の体がバラバラになってしまいそうだ。


「くっそっ!もう手が限界だ……」


「何よ!しっかりしなさいよ!」


 キャサリンの檄も空しく俺は少しずつ下がり始めた。


 下がりたくない!


 俺は必死に耐える。


 が、どんどん体から力が抜けていく。自分の性欲を波動に変えて発射し続けていくのもこの辺が限界なのか。


「も、もう、ダメだ……」


「ちょっ、ちょっと!あんた!何してんの!」


 どんどんと力が抜けていく。もう立っていられない。俺はばったりと後ろに倒れた。


 と、思っていた。


「あれ?倒れてない……」


 なぜか後ろに倒れていない。誰かに支えられている。俺は後ろを振り向いて見た。


「魔王様が頑張っているのに黙って見てられないだろう」


 俺の背中を直接支えているラピスが言った。


「新しい魔王は貴様だ」


「さっさと前を向け」


 そのラピスの背中をベリルとヒースが支えている。


「よくぞここまで頑張れましたな!」


「お兄様!頑張って!」


「ダヴィド様にお仕えできて幸せです!」


「まさかダヴィドがここまでやるとはな」


「へん、ほんとに魔王になっちまうとはな」


「俺は兄貴が魔王で嬉しいぜ」


 爺、リディア、ペーシャ、親父、レオン、メルフ。家族がその後ろで支えてくれている。


「頑張れ新魔王!」


「あんたの精、最高だったんだよ!」


「早く前向けよ!」


 ずっと後ろまで人の列が並んでいる。そしてその人の列は俺を支えるために集まってくれている。


「こ、これは……頑張るしかねーよな」


 俺は最後の力を振り絞って両手をぐっと突き出した。


「いくぜ!最後の!俺はああ!エ!ロオオオオオオイイイイイイ!!!!!」


 これまでとは比較にならないくらいの波動が吹き出る。あまりの威力に俺は空を向いた。あたりが真っ白になって。そして俺の意識も真っ白に飛んだ。

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